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ただの食あたりじゃなかった?ノロウイルスの脅威:冬季食中毒を予防する方法

冬場に見落とされがちなのが「食中毒」です。

実際、11月から2月にかけての冬季は、ノロウイルスによる食中毒が頻発する時期です。

令和5年の食中毒発生状況によれば、ノロウイルスによる食中毒は、総事件数1,021件のうち163件(16.0%)であり、患者数は総患者数11,803名のうち5,502名(46.6%)です。

厚生労働省Webサイトから引用

私自身もノロウイルスに感染したことがあります。その時は嘔吐や下痢、そして高熱に苦しみました。冬は感染しやすい時期なので、特に注意が必要です。


ノロウイルスとは?

冬季に流行する主要なウイルスの一つです。食中毒の主な原因として、ノロウイルスとロタウイルスが挙げられます。冬季には、腐敗した食品からの細菌性食中毒よりも、水を介して伝染するウイルス性食中毒、特にノロウイルス感染が代表的で最も多く発生します。

冬場の流行の理由は、気温が低くなると個人の衛生管理が疎かになりがちであり、室内での活動が増えるためです。それにノロウイルス感染者の嘔吐物や糞便による二次感染のリスクも高まります。

汚染された地下水で処理された食材などを生で摂取する場合にも多くの感染が報告されており、集団的な発生が見られることがあります。


Norovirusの特徴

  • 感染力が非常に強く再感染性が高い。

  • ウイルス菌は日常環境で3日間生存可能であり、2週間も伝染性が維持されることがあります。

  • 60℃程度の高温でもかなりの時間生存できます。

  • 冬季から翌年の春先(11月〜4月)に主に発生します。

  • 個人衛生が脆弱で集団生活を多くする乳幼児(0〜6歳)を中心に発生します。

  • 二次感染性が高く、集団的に発病する可能性があります。


ノロウイルスの原因と原因食品

主な感染経路は、ノロウイルスに汚染された水(地下水)または食べ物(魚介類など)を摂取した場合です。感染患者との接触による人同士の伝播、あるいは患者の分泌物の飛沫による二次感染も起こり得ます。

代表的な料理としては、冬によく食べられる生牡蠣(貝、サザエ、ホヤなどの生で食べられる海産物)が挙げられます。

洗っていない野菜汚染水で処理された野菜など、生で摂取する食べ物も感染源となります。


ノロウイルス症状と潜伏期

感染すると、短い時間の潜伏期(12時間〜48時間)を経て、嘔吐・下痢などの症状が現れます。個人によっては腹痛・悪寒・発熱も現れることがあります。ウイルス感染による疾患なので、1〜3日間は継続的な発熱や嘔吐、下痢による脱水症状が発生することがあります。


ノロウイルスの治療

1.嘔吐や下痢による体内水分損失の補充と脱水予防のため、電解質補充および輸液供給が行われます。(脱水の追加症状を和らげるためにも重要です。)

ブドウ糖や電解質を含む水は吸収が早いため、食中毒患者は砂糖や塩を入れた沸かした水を飲んだり、イオン飲料を摂取することが推奨されます。

2.脱水がひどくて衰弱した状態や嘔吐がひどくて水分補給が難しい場合は、医療機関で静脈注射による輸液が必要です。

また、血便や発熱がひどい場合は、医師の判断により抗生物質が必要となる場合もあります。

3.下痢が止まるまで絶食します。

食中毒患者は腸粘膜が損傷しており、消化吸収機能が低下しているため、普通の食事を摂取すると下痢の症状が悪化する可能性があります。

4.下痢の症状が改善したら、脂気のない食事(例: 重湯や米粥など)で徐々に食事を始めます。

食中毒の症状のうち、嘔吐は体外に毒素を排出する反応であり、下痢は腸内の毒素を洗い流す反応です。そのため、下痢止めをむやみに使用すると毒素や細菌の排出が遅れ、回復が遅れる可能性があるため、注意が必要です。


食中毒・ノロウイルスの予防法

  1. 個人衛生を徹底します。手洗いは流水で30秒以上行いましょう(食事の前、トイレ使用後、病気の人と接触後、外出後)。

  2. 食品調理従事者は、個人衛生管理を特に厳格に行います。

  3. 食べ物は必ず十分に加熱し、熱湯を使って飲用します(少なくとも85℃で1分以上加熱する必要があります)。

  4. 感染者と接触した場合は、数日間自身の健康状態を観察し、注意を払います。

  5. 食中毒患者の嘔吐物を処理する際には、使い捨て手袋を着用し、汚物はビニール袋に入れて密閉し、処理します。

  6. 嘔吐物で汚染された表面は、迅速に家庭用塩素系消毒剤で消毒し、ノロウイルスの感染拡大を防ぐ必要があります。
    汚染された布団や衣類は石鹸とお湯で洗濯します。


(厚生労働省Webサイトから引用)


今日は冬に流行するノロウイルスについて調査してみました。感染予防のためには、こまめな手洗いや消毒、適切な食品の調理が重要です。皆さんも健康的な日々を過ごすために、感染対策に努めましょう。

今日も皆さんの健康のために頑張るメタファームでした。


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