例えば。アンパンマンとバイキンマン。

例えば、ジャイアンとのび太。

この国は、分かり易い『善と悪』の区別が大好きだ。

『ドラえもん』の例を見ていこう。

お前の持ってるものを貸せ、と脅しをかけてのび太から物を取り上げるジャイアン。泣きながら物を渡すのび太くん。その状況を黙って見詰めるスネ夫としずかちゃん。

「駄目よ、たけしさん。そんな事したらのび太さんが可哀相でしょう」

ー作中に出てくるしずかちゃんは、いつもそうやってジャイアンを宥めているが、果たしてのび太くんのことを本気で庇った事があっただろうか。

「そんなことしては駄目よ」と口に出しては言うけれど、本気を出してのび太くんを助ける、なんてことはしない。スネ夫にしてもそうだ。「またアイツ何かやってるよ～」的なノリで、その状況を見詰めている。

「お前のモノは俺のモノ、俺のモノは俺のモノ！」

ーこれはジャイアンの有名な台詞だが、言葉通り鬼畜な事をやっている。

ジャイアンは悪い、ジャイアンはやっつけなきゃいけない敵。

この漫画（アニメ）を見ている読者は、自然にそう思うのではないだろうか。

しかし、よく考えてみてほしい。

ジャイアンは本当に敵だろうか？勿論、人のものを強奪したり理不尽な暴力をふるうジャイアンは『悪』と言われてもおかしくはないが、しかしそこに大きなmisleadがあると私は考える。

「もう、たけしさんったら本当に酷いわね」

「オイオイ、あんまやりすぎると母ちゃんにチクられっぞ」

と言いながら、具体的に動こうとしないしずかちゃんとスネ夫。

彼らが本気で動けば、イジメは止まるのではないか。

何故、二人とも何もしないのだろうか。ジャイアンの狂気さばかりが目立つ作品ではあるが、今一度目を凝らしてこの作品を読んでみて欲しい。

『真の悪とは誰か、誰がこんな状況を生み出しているのか』

今一度胸に手をあて、考えてみてほしい。

北朝鮮は本当に悪か？正義か悪か、考え過ぎて大事なことを忘れていやしないか。

ちなみに私も、北朝鮮のミサイルで国を威嚇するというやり方には反対である。

どんな事情があるにせよ、自国の利益の為に、他国の人の命を脅かすというのは絶対に許されることではない。

ただ、あまりにも「北朝鮮は滅ぼせ！」「アメリカは味方、北朝鮮は悪！」

という過激な意見が多かったので、この記事を執筆させて頂きました。

どこの国が悪いか・・・というのは、すみません、ノーコメントで・・・

反論、肯定、批判、全て受け付けます。

勉強不足で拙い点もあるかと存じますが、一生懸命書いた文章なので、最後まで読んで頂いたことに感謝しております。

本当に、ありがとうございました。

世の中が平和になりますようにと願いを込めてー

平成29年9月10日　有村梨沙