見出し画像

「私は、一流のライターになる!ドンッ!」と決めて、一流メゾンの名刺入れを買った話

※購入したのは数年前のため、記事内で紹介された価格が変わってる可能性があります。

ライターを始めて数年後、私は「もっとステップアップしたい」と思うようになり、インフルエンサーが登壇するセミナー、異業種交流会、スクール的なもの(プログラミングスクール)などに、せっせと足を運んでいた時期があります。

時には、地元のイベントでブースを借りて、自ら作成したパンフレットを手渡しで配布していたこともありました。(※お客さんたちは、みんな半笑いでした)

まぁ、今となっては……。ステップアップするには、とにかく仕事をたくさんこなしてそこから吸収するとか。フィードバック貰ったら、そこから学んで次に繋げるようにするとか。

あとは、実績を増やすのが一番だとは理解しています。

ただ、あの頃やみくもに動き回っていたことは、無駄ではないかなとも思っている自分もいましてね。

そもそも「異業種交流会に行きまくってたライターです」って言う人、今のところ私くらいしかX(旧Twitter)で見かけたことありません。

セミナーやスクール受講されてるライターさんは多いけど、異業種交流会に行ってたライターって、それだけでも差別化にも繋がるのではないだろうか。なんてことを、ぼんやり思っています。(だから何だという話でもあるけど)

過去には、異業種交流会に行った経験を「地方で仕事を獲得する方法」的な記事のネタにしたことも。

色んな人と会うことで、そこからしか得られない学びがたくさんありました。

子どもが産まれて身動きが取れない今、あの時あくせく動き回って本当に良かったとつくづく実感しています。

さて、前置き長くなりました。ここから、本題に入ります。

あれは、異業種交流会に参加していた時のこと。凛とした雰囲気の、素敵なキャリアウーマンの方が、さらっとゴヤールのバックを持っていたんです。

一般的なゴヤールのバッグだと、口がガバッと開いたトートになります。

でも、彼女が持っていたのはハンドバッグタイプで、カチッとした印象のバックがとても凛々しくて。

穏やかな佇まいの彼女に、凄く似合っていたんです。

たまたま方向が同じだったので、一緒に電車で帰ったのですが、落ち着いた雰囲気がとても素敵でして。

なんと、お子さんもいるという話を聞いて、2度びっくり。

「子育ても、お仕事もされていて、品格があって、なんて素敵な方なんだろう……。私も、いつか彼女のようなキャリアウーマンになりたい……」と、心に誓ったのでした。

その頃から、少しずつ私は素敵な小物を無理のない範囲で集めるようになります。

その中のひとつが、こちらの名刺入れ。

当時の私は、ショッキングピンクカラーをした「ケイトスペードの名刺」を使用していました。

可愛くて気に入っていましたが、「流石にもうすぐ40才になるというのに、ショッキングピンクは派手すぎるのでは」と思うように。

どうせライターを目指すのであれば、どんな形でも構わないので(付録めっちゃ詳しいライター部門とか、愉快リゾートに詳しいライターとか)、その道の一流になれたらいいなと考えていました。

私は高校の時から「ジャンプ愛読者」で、発想が孫悟空やルフィ的に単純なので「一流になるなら、一流の名刺買うべさ!!」って思ったんですよね。

その時、私が「名刺入れに選ぶ条件」としていたのは、以下のとおり。

  • ブランドロゴと柄が入ってないもの

  • 一流ブランドが良い(良い物は、良いことを引き寄せると思ってるから)

  • 皮の質がいいもの(使う度に、味が出るから)

  • もう買い替えしたくないと思えるもの(買い替え面倒くさい)

  • 薄い、軽いものがいい

色々考えた上で、「よし、名刺はあのブランドのアレにしよう」と決めた私は、早速某ハイブランドのメゾンへGO!

ビビり症なので、生まれたての子鹿のように震えつつ

「あっ、あの……名刺入れ、いやカルヴィっていうんですかね?あのー、あのー、真ん中がぱかっと開く感じの、名刺入れがあると思うんですよ!それが欲しいんですけど、あっ…ありますかね……」

ってスタッフさんにお願いすることに。その日着ていたファッションは、忘れもしません。全身ワークマンでした。

スタッフさんは怪訝な顔をしつつも、「ちょっと見てきますので、待っててくださいね」と一言。

しばらくすると、スタッフの方が奥から名刺入れが数点入ったトレーを持ってきてくれました。

かなり前の話なので記録はうろ覚えですが、確かピンク、緑、紺色、茶色など色んな色があった記憶があります。(黒が欲しかったけど、黒がなかったという記憶だけはハッキリ覚えてます)

ここ最近のことはちょっとわからないんですけど、X(旧Twitter)情報によると皮小物に出会うことも、今は奇跡みたいです。あの時は、まだ数点の色や素材から選べたので、ラッキーだったのかもしれません。

その中から、ツルツルした手触りで茶色のものを選択。

ツルツルした皮は傷がつきやすいそうですが、店内のライトに照らされていた時の姿が美しくて、気づいたら「これ……買います」って言ってました。

その後、子どもの妊娠やコロナ禍などの影響で、結局名刺入れをほぼ使えず……。

一年位クローゼットに寝かせた後で「使わない方が勿体無い」と気づき、半分に名刺、半分にポイントカードを入れて使うようになりました。

さて、肝心の仕事なんですけどね。

まだまだ私は一流でもなければ、専門性も特にありません。web界隈の隅っこに生息する、ライターの1人でしか他ありません。

そもそも、一流ってなんなんでしょうね。

自分で言っておきながら、実はよくわかってないです。

一流ライターの定義はわからないですが、こちらの名刺のブランド「エルメス」は、確かに一流ブランドだなとは思います。

なぜ、エルメスが一流と呼ばれるのか。ハイブランドにそんな詳しくないので、実はその点もよくわかってません。

ただ、質の良さはもちろんですが、ずっと「変わらないまま、何年も価値を維持している」という点は凄いなと思っています。

有名なアイコンバッグも、形をずっと何年も変えないから流行に左右されないし、何年も大きくデザインを変えないからこそ、それが「ブランドの価値」に繋がってるってのも凄い気がしてます。

LVグループにも属せず、インフルエンサー、芸能人をブランドのアンバサダーにする訳でもなく。ブランドのロゴに頼ってる感もなく、「質」で勝負してる感じも魅力かなと。

インフルエンサーに、モノを提供することも多分ないだろうし(ここは、私の勝手な妄想……いや、そうであって欲しいという願いですが)、ずっと孤高を貫いてるところも好きです。

カバンはめちゃくちゃ高いけど、意外と小物なら「手が伸ばせる」ものもありまして。

実はこの名刺入れ、当時で5万円以内だった記憶があります。(今は、もう少し値上げしてるかも)

フリーランスを続けていると「現状維持は衰退」といわれることもあるんです。でも私は、変わらない価値を提供し続けることにも「価値」があるんじゃないかと思っていて。

やはり人間だから、いつどんな時も体調が良い訳でもないし。

ライフスタイル(子ども生まれるとか)が変われば、仕事に時間を割けなくなるかもしれない。それに人間は、どんな人でも歳も取る。

だからこそ、ずっと同じ技術をキープし続けられることも、実は素晴らしいことなんじゃないかと思っています。

流石に、エルメスのようにはなれないけれど。

なるべく、いつまでも求められるクォリティ=価値を提供できるように。

技術のみならず、体力、健康にも気をつけなきゃなぁと「名刺入れ」を見るたびにつくづく実感している今日この頃です。

この記事が参加している募集

私のコレクション

仕事について話そう

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?