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復讐者たち

観てきた(2021/7/23)

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1945年、敗戦直後のドイツ。ホロコーストを生き延びたユダヤ人男性のマックスが難民キャンプに流れ着き、強制収容所で離ればなれになった妻子がナチスに殺された事実を知る。絶望のどん底に突き落とされたマックスは復讐心を煮えたぎらせ、ナチスの残党を密かに処刑しているユダヤ旅団の兵士ミハイルと行動を共にすることに。そんなマックスの前に現れた別のユダヤ人組織ナカムは、ユダヤ旅団よりもはるかに過激な報復活動を行っていた。ナカムを危険視する恩人のミハイルに協力する形でナカムの隠れ家に潜入したマックスは、彼らが準備を進める“プランA”という復讐計画の全容を突き止める。それはドイツの民間人600万人を標的にした恐るべき大量虐殺計画だった……。


予告で知って、予約して、公開当日すぐに観に行った。楽しみにしてた







ホロコーストを生き延びたユダヤ人たちによる復讐計画の行方を、史実を基に描いたサスペンスドラマ。「ザ・ゴーレム」のドロン&ヨアブ・パズ監督が、復讐計画の生存者への取材を基に脚本を執筆しメガホンをとった。1945年、敗戦直後のドイツ。ホロコーストを生き延びたユダヤ人マックスは、収容所で離れ離れになった妻子がナチスに殺されたことを知り、復讐を決意する。ナチス残党を密かに処刑しているユダヤ旅団に合流したマックスは、より過激な報復活動をするユダヤ人組織「ナカム」に参加。彼らはドイツ人600万人を標的にした驚くべき復讐計画「プランA」を企てていた。「イングロリアス・バスターズ」のアウグスト・ディールが主人公マックスを演じ、「ブレードランナー 2049」のシルビア・フークスが共演。




Ask yourself. If your family is murdered for a no reason at all, what would you do?





っていう問いかけで始まるの。その瞬間即座に脳フル回転させたけど、映画に集中できなくなりそうだったから中断



そもそも論なんだけどやっぱりドイツが舞台とかナチスに関係しているような映画は英語じゃなくてドイツ語でやって欲しいなあ








実は始まる前、チケットを早く引替えすぎて一つ前の時間の劇場に入っちゃって


I-11の席だったんだけど、バッグ置いてあるしそもそも中暗すぎてびっくりしたけど納得

だから最後の方の地下?配管?の中を走るシーンだけセルフネタバレしてしまった









感想。ネタバレ





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ナチスドイツが悪の加害者で、ユダヤ人が罪もない被害者、っていう認識は歴史を知っている人は抱えていると思う

もちろん何百万と尊い命が奪われて、罪もない人達だったことは事実


そこに生じる感情とか、恨み、憎しみ、そういったものたち






まず即脱線だけど、個人的にアウシュヴィッツビルケナウを筆頭に、ダッハウ強制収容所やベルゲンベルゼン強制収容所の名前が出てきてそれぞれのゲシュタポの名前というか、どんな悪事が行われたのか答えられるわたしのこの知識の深さに感動した。自画自賛

もちろん全て許されるべきではないこと








最初マックスはどちら側にも良い顔をするのかな〜良心と恨みの葛藤なのかな〜って思って観てた


やっぱり恨む、憎む方が許すより楽だし簡単だもんね。キーパーの映画の感想でも書いたけど






いつヒヤヒヤシーンが来るのか身構えつつの視聴だったんだけど、ナカムって首からかけて吊るされてる姿は予期できたからわたしだいぶ戦争映画系の免疫がついてきたのかもしれない、学んでいる



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アンナとマックスが、映画にいって強制収容所の映像を観るシーン



日本の原爆が出てきてわたし(というか日本人みんなだと思うけど)かなり気分が下がってしまって、実際経験していないしホロコーストも原爆も比べようがないくらい悲惨で惨いことなんだけど、なんて言うんだろう。共感できたというか感情移入しすぎてしまってしばらくすごく悲しかった


マックスはアンナの意志を固くするために、恨みを持ち続けるために、それを原動力にさせようとして観させたのかな




日本の、恐怖を知らずに育った世代のわたしですら観てすごくショックだから当事者はもう…言葉にならないだろうなって思ってた



傷ついたからって他人を傷つけてはいけないって、言葉にしたら当たり前のことに思えるけど、もしわたしが家族を殺されたら

映画冒頭の問いかけの答えに戻るけど、わたしは何がなんでも復讐するんだろうな




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映画の中でアンナが言ってた、 “an eye for an eye, 600 milion for 600 milion”

普段やられたらやり返せ精神はないし平和主義(で生きていたい)けど、愛する大切な人を傷つけられたら話は違ってくる



でもその背景には、また傷つく誰かがいるんだよなあ、家族や愛する人は誰にだっている






うわ〜〜〜〜難しい





アンナだって、子どもを殺されて(殺されてというか見てしまった、かな)トラウマやフラッシュバックに苦しんでて、罪悪感だってある状態で

もし計画を実行してしまったら沢山の子どもの尊い命が奪われるって考えてしまって、出来なくなっちゃったんだし



うーん

うーんしか出てこないな



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マックスが全て終わったあと(実行されていた場合のことだけど)、自殺したのもそういう葛藤に耐えきれなかったのかなって。心は憎んでるけど頭ではわかってる、みたいな


うーん




最後の最後でもし計画が実行されていた時の様子?で、バタバタとドイツ国民が倒れてる映像、音楽も音声も何もなく静かなのがすごくインパクトがあった





復讐はまた復讐を生むし暴力もまた暴力を生むんだろうな






忘れられなくても、癒えなくても、前に進んで新しい人生を幸せに過ごそうとすること、幸せでいることが最大のリベンジって


わたしもいろいろ考えさせられた






「実話に基づいた」っていうキャッチコピーだし、劇中ではプランAは実行されていないし、歴史上でもトレブリンカやゾビボルの収容所で反乱はあれど復讐のような事件ってなかったよなあと思って、ただ強制収容所やナチスドイツについての事実に基づいたフィクションだと思ってたの


そしたらプランAの話そのものも実話だった?んだね










次はこれを観る。アウシュヴィッツレポート

あとこれ。ホロコーストの罪人








最近なんとなくアウシュヴィッツやそれに関する映画とかがまた増えてきた気がする。いろんな人が知って理解して考えて欲しいな


ホロコースト否認も多いのも承知している










過去の感想載せておこ







追記


劇中でも何度か "Never again" って言葉が出てきてたんだけど、エンドロールの後画面にその言葉が出てたのね

わたし予定があって作品終了後ダッシュで出たからちょっと後悔




歴史は繰り返されちゃいけないものもある

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