20字小説④#小牧幸助文学賞
『逢瀬』
声、毬のように弾んで、ふたり待ち合わせ。
『心の旅』
電車がポケットに滑り込んで、旅が始まる。
『しろい蝸牛』
冬の食卓の下。愛犬が蝸牛のように丸まる。
『別れの台詞』
あなた、捨て猫みたいな目で見つめないで。
『束縛からの解放』
家族の縄を切る。さあ、行きたい所へ飛べ。
『透明な距離』
近くの君が抱きしめられない。とおい輪郭。
『遠い瞳のいろ』
背中に残す伝言。あなたはいつ気がつくの。
『新生活』
4月18日。ガーベラ記念日に引っ越しを。
『開花』
真珠の玉みたいな朝露弾いて、花が揺れる。
『毎日が母の日』
お母さん、心の底で、世界一感謝している。
photo:見出し画像(みんなのフォトギャラリーより、ちーぼーさん)
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