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俳句と“からだ” 191 小川楓子句集『ことり』
小川楓子(1983年生まれ。金子兜太の「海程」、山西雅子の「舞」に参加)の第一句集『ことり』が話題となっている。2022年2月刊行、早くも6月に増刷とのこと。句集の登場に黒岩徳将、相子智恵、大塚凱ら若い俳人達による読書会がZoomで行われた。その評価の高さが理解できる。旧来の俳壇に見られた結社縦割りの評価ではなく、作品自体が横断的に評価されるという風通しの良さの表出である。俳壇にはびこる権威主義
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連載 俳句と“からだ” 188
三島広志(愛知県)
諸葛菜
初夏になると路傍の草が開花し街を楽しませてくれる。仕事場へ行く途上、ナガミヒナゲシやオオイヌノフグリ、スミレ、セイヨウタンポポ、マツバウンランなどの草を目にする。お気に入りは諸葛菜。姿が大根の花や菜の花に似ており紫の花を咲かせる。同じアブラナ科だ。
諸葛菜は春の季語である。但し、手持ちの講談社日本大歳時記と新版角川俳句大歳時記、成