コーヒーの奥深さ④ 〜正解のない世界を生きる〜

自分の中で勝手にシリーズ化?してきた「コーヒーから学べること」第4弾です。笑

下記シリーズ③でまとめたように。

①では、コーヒーが豆の産地、焙煎度、挽き方、お湯の温度、淹れ方等によって、味が全然変わってくる繊細な飲み物であることを学び。
②では、コーヒーが何故深煎り(=苦いもの)が多いのかの歴史的背景や、コーヒーの栄養素フェノールやその身体への影響を学び。
③では、コーヒーという趣味の世界が人と人を繋ぐ、という個人的体験について書いてみた。

今回第4弾は、コーヒーから学ぶ「正解の無い世界」について記してみたい。

私がコーヒーにはまるキッカケとなった、手挽きコーヒーセットを買った(個人経営の小さな)アウトドアショップの店主と話していて。

店主「そこまでコーヒーにはまると思わなかったなー。話してる内容がコーヒー歴4ヶ月の人じゃない。20年くらい飲んでる人のソレですよ。笑 そこまでハマってるなら、このコーヒー豆屋に行くといいですよ。この店は、(緑っぽい)生豆の状態で店にコーヒー豆をストックしていて、お客さんが、その豆を好きな焙煎度でオーダー出来る店なんですよー。」

それは気になるな、ということで、早速そのお店に行ってみた。

生豆で置いているお店も珍しいが、置いてある豆の種類も豊富。王道のブラジル、ケニアに加え、グアテマラ、コロンビア、エチオピア、その他聞いたこと無い地域もある。そしてその地域毎に、ちょっとずつ豆の精製方法が違うものを輸入していたりして、それによって全然味も異なるみたい。

コーヒー屋としては珍しい、女性の店主と話しながら、まずは王道のブラジルとケニアのものを200gずつ、シティーロースト(いわゆる中煎り。苦みと酸味のバランスが良い)で注文をしてみた。

焙煎に時間がかかるので、30分後に再来店する仕組み。(もちろん常連は電話やメールでオーダーしてあとで取りに来るみたいだけど)

30分後に焙煎したての店主から言われたのは「ブラジルとケニアの地域差はもちろんありますけど、同じブラジルの豆でも、毎日味が異なるので、何日目が好きな味か味わってみてください。ちなみに今日は焙煎したてで、ガスが出るので味が落ち着かないです。もちろん今日も楽しんで頂いて良いですが、明日以降から段々味が落ち着いてきますよ」とのこと。

地域差、焙煎度、挽き方、お湯の温度、淹れ方に加えて、焙煎から何日目の豆かも重要なのか。奥深すぎる。笑

それから1週間、ほぼ毎日ブラジルとケニアを1.5杯ずつ淹れて味を確かめるけど。そもそも毎回同じ条件で淹れるのが難しいので、あまり上手く味の比較が出来なかったりするのたけど。苦笑

でもケニアよりはブラジルの方がスッキリして飲みやすいなーと思ったり。苦い濃いのも嫌だけど、酸味が強すぎるのも嫌だから、その絶妙なバランスが難しいなーと思いながら。

でもやっぱりこうやって店主の深い経験や知識を借りながら、自分の好きな味を探求するのは楽しい。

場面はちょっと飛ぶけど。
昔学生時代に受けた講義で「日本人は定食が好き。これにはコレが合うとか、決められた正解を好む。でも外人は、この食材をこういう味付けや焼き加減で、こういう風に食べたい、とアラカルトで注文する。」というような日本と海外の違いを聞いたことがあって。

別に日本の和定食は和定食でヘルシーだし、バランスの良い健康食で個人的には大好きなのだが。

でも、自分の好きな味を自分で分かるとかって大事で。決められたものから選ぶのか、自分で自分の好きなものを見つけて、自分にあうものをオーダー出来たり、自分で作るとか出来たら、毎日の食事の満足度は格段に上がるし。

それを食事だけでなく、例えば家具をオーダーしたり、DIYしたりもそうだし。もっと大きくくくると、仕事と家庭と社会活動のバランス等の生き方もそうだし。

人生は、自分がどう生きたら心地よいかを、自分仕様にカスタマイズする旅であり、それを探して、選んで試して、またその時時にあった選択をして。

それを自分の人生にオーナーシップをもって、「好みが無かったら自分で作っちゃうぜ」くらいの精神性で生きるのか、それとも周りに用意された世界の中で、「なんか違うなー」と文句を言いながら生きるのかでは、やっぱり幸福度に雲泥の差が出るのだろうなーと思うのだ。

もちろん、マネタイズして生きていくためには、好きなように生きてくだけでは難しいのだけど。それでも、それも含めて自分が自分軸で、誰と、どれくらいの時間を、どのように過ごすのか、を選ぶことが重要なのだよな、とコーヒーを通じて学んだゴールデンウィーク初日。

明日から義父母のいる別荘に、子どもたちを連れて泊まりにいくので、コーヒー好きな義父とまたコーヒー談義でもしよう。笑

皆さまも良いゴールデンウィークを。

以上

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