「人を育てる」というのは、
考えてみればとてつもない偉業だ。

何一つ自分でできない小さな生きものを
毎日毎日朝から晩まで
時に深夜も
愛情込めて世話をし、
危険を取り除き
その命を生かし続ける。

自分の時間と体力気力を削りながらも、
わずかの見返りすら求めず。

＊

それだけで十分なのに。

私たちはさらに、
自我を持ち始めたその生きものに

言葉を教え、ルールを教え、マナーを教える。
感受性を育み、健全な価値観を与え、人間関係のサポートもする。

なにひとつ見返りを求めずに。

＊

一人の人間を育てていると、
衝突もしょっちゅうだ。

本意ではないのに怒ったり、怒鳴ったり
嫌がる子を大人の力づくで何とかしたり

寝顔の隣で今日も怒ってしまったと反省する
「褒めて育てる」なんて言葉が、思考を滑っていく…。

＊

ねえ、もっと自分を認めていいと思う。

「人を育てる」というのは、
とてつもない偉業なんだ。

太古から人類が脈々と続けてきたから
「できて当たり前」と思いがちだけれど

「人を育てる」というのは、
とてつもない偉業なんだ。

どんなに情報が溢れても、
誰しも子育ては０からスタート。

思うようにいかないことが当たり前だ。

私たちは毎日「偉業」に取り組んでいる、
その自尊心を持とう。

そんな自分を、しっかり愛そう。
毎日子どもとしっかり向き合っている、
その事実を肯定しよう。

＊

あなたの今の頑張りは、
未来のあなたが応援してる。

だから、
子どもを愛するのと同じくらい、
自分自身を愛してあげよう。

今日はそんなところです。