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【読了 2024 No.14】楠木建 山口周 『「仕事ができる」とはどういうことか?』読了。

いやぁ~~~、期待通りの面白い本だった👏。

楠木教授は【読了 2024 No.13】で、山口氏は【読了 2024 No.1】で、既に一冊ずつその著書を読ませて貰っていた。だから、とっても期待していた。


まずは、お二人の読書量(片方が紹介する本を、もう一方も殆ど読んでいるのだ‼️)と、踏んでいる「場数」の多さ、交流関係人の豊かさに圧倒された😳。


さて、さて、テーマの「仕事ができる」っていうことだが、究極のそれは、

「お客さん」に受けて金が獲れるか?

…なわけである。


うわっそんなの当たり前だろっ😩………なんだけどね。でも、その当たり前の意味が読んでいるうちに深くなるんだよね。


仕事ができるようになるにはどうしたらいいか?…な~んてゆーHow to書ではないのだよね。この本は。

でも、読み終わったとき、読者なりのHow toは開眼すると思うよ。

(私も開眼したよ。でも、それが何だかは書かないけどね😝だって、“企業秘密”だから。)


ちなみに楠木教授の言う「お客さん」とは、“生徒”である。


「お客さん」に受けて金が獲れるような「芸(←楠木教授がお好きな表現)」を練り上げるには、結局は場数を踏んで、お客さんに受けたらOKで、受けなかったらアウトっていう、残酷な現実を自分自身の“肌感覚”で感じていくしかないのである。


予備校の講師の私の場合なら、どんなに準備を重ねて授業に臨んでも、目の前の「お客さん」、つまり生徒につまんなそうな顔をさせたらアウト😵だってことだよね。


それに対して、「なるほど」と頷かせたり、「へぇー意外❗」と無防備な驚き顔をさせたり、私の話す話を一言も漏らすまいとばかりにプリントに書き込み出したりするなら、OK🆗‼️なのだ。


どうしたらアウトにならないのか?

どうしたらOKになるのか?

残念ながら、そこには法則などない。

明確な数値など出ない。

だから、自分自身の“肌感覚”を磨いていくしかない。


その点、山口氏が面白いことを言っていた。仕事ができる人は“落研”出身の人が多いのだと。落語するってことは、お客さんに受けてるか?アウトなのか?そういう残酷な現実に常に晒されることだからね。当然“肌感覚”は磨かれるよね。


“肌感覚”を磨くとは、厳しい現実を受け入れることだし、法則のない中で改善していく行為。だから、それを単なる“暗中模索”に感じてしまう人も多いだろうね。


そういう人は一言で言えば、センスのない人。そういうセンスのない人ほど、スキルに走るね。


スキルってさ、磨く努力が形として出やすいから。


お二人が特に強調するのは、偏差値などアカウンタビリティに数値で出てやすいもの。これは「オレは努力してきたぞ感(注:これはこの本の表現ではなく、私の表現だよ)」が得やすいもんね。

数値以外のことはこの本では触れられてないけど、英検○級やエクセル検定などの資格取得や、スクール通学なんてものも、「オレは努力してきたぞ感」が容易に得やすいかもね。


すぐに「こう努力すればいい」っていう“How to”を知りたがる人って多いよね。その点、偏差値などの数値の出るもの、資格取得、スクール通学は、努力すべき道筋がハッキリしてるからね。“How to”を知りたがり屋さんには好まれるだろうね。

それらを目標にして動き出すことは、努力のスタートとしては悪くないと思う。でも、他者に敷いて貰ったレール的な“努力の道筋”をただ辿ってるダケのうちは、スキルは磨けてもセンスは磨けないだろうな。


例えば、TOEIC800点越えても全然喋れない人もいるんだよね😱。試験で点数を取るスキルは高いけど、応用ができないわけだ。それに対して遥かに低い点しか取れてない私が、犬との旅行先で会った外国人に、英語でフツーに犬自慢してたりするんだよ。世の中ってそんなものさ。


でもさ、日本人がセンスより結果の出やすいスキルに走り勝ちになるのには、他にも理由がある。


そもそも日本の会社の人事担当者やらが、人を見る目がないからだよ。

センスあるかどうかを見分けられる眼力持ってる人なんて、日本では希少価値なんだよね。

その点、アカウンタビリティなスキルは、眼力なくても容易に査定できるもんね。


新卒就活生の面接で、会社側は「人物重視」なんていってるけど、肝心な面接官が眼力ないわけだから、結局は就活生の出身大学の偏差値が能力判断の基準になるわね。


学歴社会は不滅‼️

少子化社会になっても、予備校にお客様がいらっしゃるのはそういう理由なわけ。

まいどありー🙇‍♀️🙇‍♀️🙇‍♀️


おっとっとっとっ😅。

途中からは、この本を読んで触発された私の考えなんで(笑)。

ここらでまた本の内容に戻ってみよう。


お二人が思いっきりシナジーしながら強調していた、「仕事のできる人」の特徴として挙げていたこととがあった。


仕事ができる人ってのは、戦略をTo doリスト的な箇条書き的というか並列な捉え方をしていないそうだ。

仕事ができる人は、「まずはコレ」→「次はソレ」と、戦略をシークエンス(=順序)をもって、展開させているんだそうだ。


こう言われても、「はっ❓️😳」だよね。ここは、この本の一番の良さ。具体例がめちゃ豊富。読んでみれば、嫌でも分かるようになる。特に興味深かった実例は、原田泳幸氏の日本マクドナルドの再建の話。一頃、「100円マック」ってあったよね?あれにそんな意味があったとはぁぁぁぁぁ❗️………。


まぁ、「そんな意味」について知りたい方は、是非この本を手にとってくれ。

これだけでも読む価値がある。

目から鱗の話だった。


ただ、この本は部分読み、途中から読みはしないで欲しいな。


初めのうちはね。楠木教授の独壇場みたいなわけ。少しは山口氏に喋らせろよって思っちゃった。

ところが、楠木教授にさんざん言いたいことを言わせたからの~~~山口氏の展開が素晴らしいんだよ。

反論するんじゃないよ。むしろ思いっきり肯定だよ。楠木教授の言う事を、深~く、そして抽象化の高みまで持っていくんだよね。

もう、山口氏の著書を読み始めてるんだけど、この人は深い。痺れるね。


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