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[OldCityBoy的「映画」考察] 真夜中のカウボーイ(1969) ➡アンディー・ウォーホルがファクトリーでやりたかったことと、その時代背景が分かる映画

1967年の"俺たちに明日はない"から始まるニューシネマの傑作で、ジョン・ヴォイト、ダスティン・ホフマンとも、とってもよかったです。

物語は、ニューシネマらしく終始退廃的ですが、後半にアンディー・ウォーホルのファクトリーらしいものが出てくるので、「あれ!?」、と思って調べてみると、
この映画の2年前の1967年に"The Velvet Underground and Nico"がリリースされており、
さらに1年前の1968年にファクトリーでアンディー・ウォーホルへの狙撃事件が起こっているので、
この映画が撮影された時期は、その最盛期だったのかもしれません。

アンディー・ウォーホルの"ファクトリー"という現象は知っているのですが、実際どんな風だったのかはもちろん良く分からなかったのですが、この映画を観るとアンディー・ウォーホルが当時何をやりたかったかちょっとだけ分かった気になります。

具体的な言語化は非常に難しいのですが、敢えて書くと
人種・ジェンダー・貧富という人間を相対比較できる基準を、ファクトリーという一か所に全て集めて、音楽・ドラッグ・アルコールでそれらを溶かし、そのカオスの中で人間の本質を暴きたかった、
になりますかね。

ただ、上記は非常に不健康なアクティビティで、こんなことが流行った時代背景は、やはりベトナム戦争の長期化の影響かなと思います。

自身は、コロナの状態もある意味"戦争"に近い状態だったのではないと推測していますが、あの状態が長期間続くことを想像していただけると、社会全体が不健康になることはなんとなく納得できるのではないかと思います。

が、この映画では、カウボーイの衣装を捨て、Sunnyで健全な方向に向かおう、という描写で終わるので、そんな時代の空気の変化も感じられる映画でしたよ。




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