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遠ざかる背中

淡く、陽炎のように…

夏でもなくても

それは淡く…

いつの時代も

今というやつは

どんどん過去になっていく


遠ざかる背中

目の前を走り去っていく車

車の数だけ人が、いるのかな


その走り去っていく背中には

僕の知らない膨大な足跡がある


足跡は地面はついても

記憶というやつは足跡つかない

だけど

だけどさあ


僕のなかには確かに

あの人とか、あの人とか、あの人とか…

数え切れないほど

出会ってきたんだよなあ…

遥か遠く、遠いなあ

思い出そうとすれば、近いのに触れそうなのに

一番近くであなたを想像できるのに


なんか遠いんだ…なあ。

#短編小説 #記憶 #想い出 #思い出

#過去 #物語 #小川拓哉

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