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大いなる天上の河(著:グレゴリイ・ベンフォード:銀河の中心シリーズ第3巻:上下)【今、読書紹介モードを感じたが?】

グレゴリイベンフォードという大御所SF作家、が書いていた、
≪銀河の中心≫シリーズ。

この世界観では、有機生命と機械生命が、
数万年規模の長い戦いを行っている。

魂(っぽいもの)を持つ有機生命は、
機械生命に対する潜在的な優位性を持つがゆえに、

機械生命は自らの優位性を確保するため、
有機生命の絶滅を期して全面攻撃を仕掛けてきた。

以後、数万年の長きにわたって全銀河で戦いが続いている。

というSF大河ドラマの一冊です。

結論から先に述べてしまった。
そういう世界観の中での小説シリーズ、その第3作に当たります。
第2作までは旧地球の関係者がいたんですが、
ここまで来ると、人類は地球とか自分たちのルーツとかを忘れ去っています。

ここは惑星スノーグレイド。
そこにアーコロジーを建設していた人類は、
機械生命の襲来によって、それを放棄。
難民的な生活を続けていました。
難民とはいってもサイボーグ化は当たり前で、過酷な環境の中で、手持ちの科学技術を使いこなして立派に生きている機械化民族なのですが。

掃討部隊である機械生命の尖兵、キラーマンティスなどがやってきて、それに怯える人々。

そんな絶望的な状況の中、
有機生命側を支持する超越知生体の指示によって、宇宙船を入手して、
新しい冒険の旅に出ていく。という物語。

残念ながら私はシリーズでこの3巻しか読んでないので、前後の展開が不明であるけど。
ちなみに第3巻と言っても上下分冊で長い。

ブラックホールの底の方に住んでいる磁気知性とかいうのが、人類の味方側として接触してくる場面がすごかった。
とにかく印象に残っている。こういう異質な生命体は良いですね。

また人類は過去の歴史を失ってしまっているので、人類自身が地球で大量絶滅を起こした、という歴史をデマだとして受け付けなかったりする。人類はそんな残酷なことをしないというのだ。それくらい過去とは断絶がある。

機械生命側も、レベルの低いのは文字通りのロボットなのだが、
キラーマンティス級になると、自分の意思で判断行動できる強いAIレベルである。

これはすごそうな大河ドラマですよ!

と思いつつも、正直、ちょっと遅かったな、という気はしていました。

時は90年代。
私の中では、
機械生命と有機生命はもはや対立するものではなくなっていたのだ。

というより両者は真核生物とミトコンドリアのように、機能融合していきそうな気配がする。

しかし対立しあうふたつの種族というのは、
古典的で分かりやすくて、人類が好みそうな良いコンセプトだし。

マクロスとか、少し前までは鉄板でその形式がずっと流用されていたんだけどね。

シリーズ各巻は以下の通り。
《銀河の中心》シリーズ
夜の大海の中で
星々の海をこえて
大いなる天上の河
光の潮流
荒れ狂う深淵
輝く永遠への航海

結局、少しつまみ食いしただけだった。
もちろん90年代のSFなんて基本絶版です。

この大河の着地点はどうなったのだろう?
と今更ながら考えるのだけど、もう人生でこれを読む時間はたぶんないだろう。
それでも。中古本があったら漁っておくのもいいのかもしれない。
たとえ読まないまま本棚に飾ってあるだけだったとしても。

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