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U(ウー)(著:皆川博子)【読書紹介を行う、真方位360、上げ角0、タニツィミバスラ!(紹介をはじめよ:トルコ語)】

注意:まずこの作品には性的暴行に関する話がちょこっとだけ出てきます。
私は男性なので、あえてこれまで紹介しませんでしたが。
女性の作家さんです。女性の作家は割と遠慮しないのかもしれません、前にもそんなこと書いた記憶がありますが。

さらっとしかないので余計なお世話だったかもしれない。
しかも前近代の戦争の話だし。

さて、この作品は第1次大戦のドイツUボート(潜水艦)の話。
それとオスマントルコの親衛隊イェニチェリの話。
その時代も離れたふたつの世界が共通する(らしい)登場人物によってつながっているという話。

もうここまでで察しがつかれるとは思いますが、
なぜか一部の登場人物が不老不死。という設定です。

これくらいは大丈夫だよね?

もちろん最初からそうだったわけではなく。
それにはオスマントルコ時代の話を読み込んでいかなくてはなりません。
ボリュームとしてはこっちの話の方が、量が多い。

私は1次大戦の帝政ドイツ海軍と、
オスマン時代の東欧、
の二要素だけで飛びついたのですが。

ミステリ・・・て感じじゃなし。
ホラーでもない。
戦闘シーンはあるが、戦記というほどの濃度はない。

マンガだったら、BL枠とはっきりカテゴライズできるんですが。
そう、BL枠でマンガ化できそうな感じがします。
でも、はっきり男性同士の愛、なんてのではありません。
作中描写からみて、ふたりは同性愛者ではないでしょうし。
ただそういうのを超越しているんですね。
エモい関係ですよ。
物語もエモい感じの話です。さすが皆川先生。
皆川先生はこういうのが得意分野ですよ。
この人の歴史小説は雰囲気がバリ有るので歴オタが悶えますね。

イェニチェリに強制徴兵されるルーマニアの3人の少年。
ドイツ人、ルーマニア貴族、ルーマニア農民、それぞれの子ども。
3人のその後の運命の違い。
ドイツ潜水艦の運用方法。
(これは一次大戦のころの資料が乏しく、二次大戦の資料も使っているのかもしれませんが)

そういう知識オタクの人が、ただ単に知りたいという欲求を満たすだけでも面白い。

オスマン帝国の軍隊、宮廷、訓練学校、スルタンの描写、そしてハレム。
アフメト1世。オスマン2世。
オスマン帝国を扱った小説の中では、もっとも読みごたえがあるかも。

それを日本人がほとんど知らない第一次大戦の海の戦いへとつなげる。

料理の紹介としてはこんな感じでしょうか?
気になっていただければ幸いです。


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