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トップガンマーヴェリック(2022年)【まずは映画紹介のお手本を見せる「そんなん誰にだってできるぜ!」→ 5秒後】

ハリウッドで唯一的メガヒットした戦闘機空戦ものシリーズ。
初代トップガンは、トム・クルーズの出世作である。

「愛と青春の旅立ち」を、
海軍航空隊とF14トムキャットで焼き直しただけなんだけど、
なぜかメガヒット!

そんな簡単にメガヒットしていいのか!?
チョロすぎるぞっ、世界!

うちの弟がこれを100回くらい観ていた。
同じ映画を100回観る人って何考えてるんだろう?
まあ、いいけど。

そんなトップガンは若者の映画だったけど、
あの若者が中年になって帰ってきた。

次の若者たちを教え育てるために。
という感じの本作。

トム・クルーズもとい、マーヴェリックはいい歳をしても、
相変わらず、あの調子のままである。
階級も功績がある割には大佐どまりという、あまり出世していない系。
まあいつも飛行中に何かやらかす、
かっこいいバージョン両津勘吉なので、あまり出世できないのだ。

同時期に、ライバルのアイスマンは海軍大将、
太平洋艦隊司令官にまでなっている。
この落差よ。

しかしかつての級友は、今や重病で死ぬのを待つばかり。
これは配役であるバル・キルマーの病状に合わせた設定だ。
バル・キルマーは、トムに「お前がやるんなら、俺も出るよ」と言って、
病身を押して出演してくれたらしい。これが遺作だろう。

登場人物は老けてるし、
ヒロインはシンママになっている。
マーヴェリックの娘ではないらしい。
そして死んだグースの息子が、かつての自分たちと同じパイロット候補生になっている。
時が経ったのだ。

若き新世代であるグースJrたちを、トップガンの教官として、
しごいてしごいてしごきまくるのが、今回のマーヴェリックの役割だ。

本来ならそれだけで、作品にはなるのだが。

それだけじゃモノタラン。
実戦も入れよう。
ということで明らかにイランをモデルにした敵国相手に、
特殊な空爆を行う作戦が行われる。

まあ、前作もそうだったけど。

そこから、まあ40分くらいのクライマックスが続き、

旧作F14が再登場したり、
(イランはF14の所有国なのだ)
実在するイランの第五世代戦闘機が出てきたり、
(ロシアのSu57そっくりだがイラン製だ)
まあ、そこらへんは観てのお楽しみということで。

*****

ただハリウッドの経験則として、
空中戦をやれば売れるというのは間違いだ。
ステルスの大失敗がある。

本作のメインテーマは、
あのやんちゃなマーヴェリックが、中年のおっさんとなった。
というギャップにあると思う。
老いてもまだやれるんだぜ!
という中年の星とゆーか、まだまだ若いもんには負けねえとゆーか、
そういう部分が美味しいのではないか。

と思うのだ。

生意気な若造どもにベテランの技を見せつけ、
大人として部下たちを率いて男の背中を見せつけ、
相変わらず女の家に屋根から出入りしては、
連れ子に「こんどはママを失望させないで」とか言われちゃう。

そんな情けなくも、一生懸命なかつての若者がおっさんになった絵図が描かれる。

そこが、本作の隠れたメインテーマでもあるのだ。

うん、これは青春中年映画だ。
中年だってまだまだ青春なのだ!

というわけで、
決して空中戦だけの映画ではないのだ。
そこんとこ強調しておきたい。

若造どもよ。
おっさんの戦いぶりをよく見ておけ!
これが男だ!

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