見出し画像

子どもは「◯◯ってどういう意味?」といきなり聞くことは少ない

小学校1年生の長女とはほぼ日常会話は差し支えなく会話が出来ている。

私自身、娘と話すとき娘の知らない言葉では今の環境でよく聞く言葉を使うように言葉選びには気をつけている。

「知らない言葉を避けることは、いつまで言葉を覚えないのではないか?」という人にたいして補足すると、
言葉とは使うことで覚えるものだ。
もっと成長しないと使わないような言葉は、今は覚えられない言葉だ。
言葉選びの例を少しあげるなら「重要→大事」「激痛→凄く痛い」といった感じだ。

「何が?」って何!?

そんな娘と嫁とのやり取りを第三者目線で見て「ハッ」と気づいたことがあった。
次のやりとりだ。

嫁「◯◯ちゃんまた玄関の鍵かかってなかったよ」
娘「あー忘れてた!」
嫁「最近鍵の書け忘れが多いよ」
娘「何が?」
嫁「だから! 〜略〜」

↑太字の部分に注目してもらいたい。娘はここでなぜ「何が?」と発言したのか?

このようなやり取りは私自身も結構出くわしており、イライラしてるときにこれを言われるとカチンとしてしまう。
人が注意してるのに話を聞いていないと思ってしまうからだ。
(カチンとしてしまう器の小ささは今回は放っといて欲しい)

この会話には続きがある。
この続きを私は聞いていたからこそ今回それに気づいたと言える。

娘「何が?」
嫁「だから!ちゃんと...」
↑を言ってる途中で↓を喋る
娘「何が鍵の書け忘れが多いの?」

お分かりいただけただろうか。

そう、娘は知らない言葉を聞き、それを日本語として拾えていないのだ。
その用語は「最近」という用語。

私達大人にとって「最近」とは日常会話においてこれでもかと頻発する言葉の一つだ。最近だと挨拶より多いのではないかと思う。ほら、日常会話レベルにおける振り返り・考察するとすぐ出る。

しかし娘にとってこの言葉は知らなかったのだ。
そのため最初の言葉を拾いきれていない娘は、おそらく次のように聞こえたのではないか。

「化ã '鍵のかけ忘れ多いよ」

だから娘はその言葉をもう一度聞き取ろうとして「何が?」と聞いたのだ。

子どもは日本語留学の途中

はじめから「最近ってどういう意味?」と聞かれていればまだしも、
なぜ娘は知らない言葉を拾いきれてなかったのか?
これは単純で脳が言葉の分析に追いついていないためだ。

これは大人でも経験できる。
ネイティブから知らない英語をさらっと発音してもらい、
それをきちんと発音できるか?
人によってはできるが、それは子どもも同じだ。
初めから聞き取れる子は「◯◯ってどういう意味?」と聞いてくる。
しかし出来ない人は「え?何?もっかい言って」となるだろう。

これを裏付けるのが、娘に他のことはしていない状態で本人の眼の前で、
ゆっくり質問をすると「◯◯って何?」と初めから聞き返してくるのだ。

つまり娘からしたら聞き取れていない言葉を聞き直し、自分の知らない言葉であれば「最近ってどういう意味?」と聞く流れだったのだ。

子どもの個性、思考や能力、覚える言葉の順番も十人十色

冒頭で述べたよう私は意識して言葉選びをしているが、
ときとして選んだ言葉を娘が知らなかった場合があったようだ。

「好奇心旺盛で分からないことを聞いてくる子どもに対し、大人は丁寧に教えることで子どもは更に好奇心を持ち、どんどん知識を吸収する」

そんなことは知ってるし、
教育に関するテレビとかでも「小さい頃の◯◯は好奇心旺盛で〜」と、
テンプレのように聞こえてくる。

しかしその知識を鵜呑みにすると、大人は望んでいなくても今回のように子どもの好奇心を殺すことになる。

すべての子どもが過去に親が聞いたことあるような言葉や行動で好奇心を出してくるとは限らない。

ここから私が学んだことは2つ

「聞いていない」「噛み合わない」と感じたら、まずはこちらの言いたいことを横に置いとく。

子どもに考える力、自己解決能力を養うには、正しくそれのやり方や必要性を伝えることが重要で、それは土台となる語彙力がないと正しく伝えられない。ゆえに子どもにとって読書と読書感想は全ての能力の大土台となる学習であること。