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選挙結果振り返り(2023 11.12投票)

 昨日は福島県議選や八幡市長選など多数の選挙が行われましたが、例によって他の選挙ウォッチャーさんが取材に行かれているものを除いて10件選んでみたら、とても地味な選挙だけが残ってしまい興味をそそられないかもしれませんが、こういったものを拾い上げていくのが私の責務だと勝手に解釈しているので、御容赦ください

 では、“選挙のプロ” と “オレンジ” と “選挙ゴロ” を全て見られた、(悪)夢のような選挙結果を見ていきましょう。




◎岩手県・釜石市長選挙

 4期務めた現職(全て無投票当選!)が退任し、元岩手朝日テレビ契約カメラマン兼記者の方と元県議の新人2人が次の座を争う、20年ぶりの選挙は元県議が相手に3倍近い差をつけて初当選しました。

 サスガに市議時代から数えて政治家歴16年の県議と選挙初挑戦の元カメラマン(現在の本職は自動車サービス業)では知名度に決定的な差が有り、誰もが予想できる結果となりました。 そのため市民の関心度も低かったか、投票率は20年前からマイナス27.66ポイント。 9月の市議選と比較してもマイナス13.5ポイントとなっています。


◎福島県議会議員選挙・郡山市選挙区(定数10/12人)

 現職10人、新人2人が立候補し、政党別では自民が6人、公明共産が1人ずつ立てた選挙は現職全員当選。 女性候補2人も当選しました。

 と、いうワケで改選後も顔ぶれが同じという、何の意味が有るのか分からない選挙でしたが、2か月ぶりに出馬した “選挙の達人” 髙橋翔プロは次点で落選しました(通算戦績:0勝14敗)。 どーせ最初から当選する気なんてないでしょうから、ベストな結果でしょう。 供託金没収されなかったし。 
 注目すべきは髙橋翔プロより票が獲れなかった人がいまして、8月の郡山市議選で「維新公認として」立候補しながら落選した方が今回は無所属で立候補するものの、最下位。 維新の看板が有っても市議選に負けたのですから、推して知るべしですね。


◎福島県・大熊町長選挙

 2期目を目指す現職に対し、告示直前に “選挙ゴロ” こと小西彦治が立候補を表明したので行われた一騎打ちは当然ながら現職が当選。

 しかし私の興味はそこじゃなく、選挙ゴロの供託金が没収されるか否かでしたが、残念ながら僅かに供託金ラインを上回り没収ならず。 前回(時津町長選 2023.10.29)で没収となった分を挽回しました(←といっても落選ですが・・・)。

 悪魔に追われるように選挙に出まくる選挙ゴロのこと、恐らく来週(11/26投票)また立候補してくるでしょう。 私の予想としては、

本命:三重県いなべ市長選
対抗:高知県宿毛市長選
大穴:高知県大川村長選

 とみていますが、どうなるでしょうか(・・・ってか、何の予想だよ)


◎宮城県・丸森町議会議員選挙(定数14/17人)

 現職12人、元職1人、新人4人が立候補し、政党別では共産が1人立てている選挙は現職2人、新人1人が落選。  女性候補3人も全員当選しました。

 前回は無投票で8年ぶりの選挙ですが、共産候補は前回が初当選で今回が初の選挙戦。 前々回は共産候補がいないため今回どの程度票を獲るかは未知数でしたが、フタを開ければ5位当選。 この町の共産は健在のようです。
 注目だった31歳の “スナックのママさん” は9位で初当選。 14人中10人が還暦越えという高齢化議会で苦労も多いでしょうが、頑張っていただきたいものです。


◎千葉県・大網白里市議会議員選挙(定数18/24人)

 現職15人、元職1人、新人8人が立候補し、政党別では公明が3人、共産が2人立てた選挙は現職新人3人ずつ落選。 女性候補は3人中2人当選しました。

 前回共産は2人立てて17位と19位で1人落選。 失った1議席を取り戻すために今回も2人立てていますが、前回の結果と6人落選する構図を見ると、下手したら “共倒れ” の可能性も見えてきますが、結果は17位と21位で1人当選。 17位の候補があと14票減らしたら “共倒れ” となるトコロでした。
 危ない橋、渡りやがって・・・


◎東京都・青梅市長選挙

 3期目を目指す自公推薦の現職に市議を3期務めた国民民主と都民ファ推薦の新人が挑む一騎打ちは新人が初当選を果たしました。

 新人は今年の市議選には出馬せず、この市長選に狙いを定めてきたと思われます。 青梅市がある東京西部は都民ファが強い傾向が有り、都議立川市区補選で都民ファ候補が当選し自民候補が落選した流れをここでも繋げるコトが出来ました。
 かといって自民も、東京西部といえば八王子に萩生田氏がデデン!と鎮座している地。 萩生田氏も応援に入ったようですが、自身のお隣りの選挙区で大惨敗を喫したのは痛手と、、、なるハズですが、あまりにも今の自民上層部が浮世離れしすぎていて地方選挙がどうなろうと知ったこっちゃないと見えるのが、何というか・・・


◎神奈川県・海老名市議会議員選挙(定数22/33人)

 現職15人、元職1人、新人17人が立候補し、政党別では自民1人、公明3人、維新2人、立憲2人、共産2人、参政1、諸派1となっています。 女性候補は9人です。

 この選挙は他の選挙ウォッチャーさんが取材に行っているので細かい紹介は省きますが、参政党が1人立ててきているので取り上げていましたが、17位で当選しました。
 40歳の女性候補という参政党では最も “売れ線” なキャラクター。 既に神谷代表と松田前代表が応援に入っていて、最終日に神谷代表がもう1回入るようで、完全に獲りにきていたのでこの結果も納得できる一方、参政党内部がガタガタで、「第調和」どうこうの前に「大崩壊」が始まっている現状。 それでも当選してきたというのは応援演説の成果なのでしょうが、主要メンバーをことごとく切り神谷代表自身が応援に入らないと勝てない体制にしてしまうと、そのうちガタが来ると思いますが。
 
 あっ、あと、「新党えびな」という地域政党を名乗り立候補している “隠れN国” の現職が立候補していましたが、当選してしまいました。
 有権者の民意は尊重されるべきだと思ってはいますが、13位当選って・・・


◎山梨県・富士河口湖町長選挙

 2期8年務めた現職が退任し、元町役場課長と元町議が次の座を争う一騎打ちは、元町議が初当選を果たしました。

 党派性があまり無い選挙で、現職町政の「継続」を訴える元町議が当選し「刷新」を訴えた元課長が敗れた形です。 河口湖は富士五湖の中で最も人気の高い “独り勝ち” 状態。 富士吉田市と繋がる道の整備も進んでいるので、町民は「継続」を望んだのではないでしょうか。


◎長野県・南牧村長選挙

 2期務めた現職が退任し、元副村長と元区長と会社役員の新人3人が次の座を争う選挙は、元副村長が初当選しました。
 元副村長には自公立の国会議員から為書きが贈られて周辺自治体の首長も応援しており、こういう結果になるのは見えていました。 それでいて投票率が1.22ポイント高くなったというのは町民の、というか、小さな自治体ならではの政治が必要以上に生活と密接している環境が起因していると思われます。 投票率も81.71%と8割超えでした。


◎福岡県・飯塚市長選挙

 現職の死去に伴って行われた市長選。 自民推薦を受ける、市教育長を辞めた方と、元市議会議長と、市の行政経営部長を辞めた方の三人が立候補し後任を争いましたが、市教育長だった方が自民推薦のチカラを借りて初当選しました。

 飯塚市といえば麻生太郎氏の出身であり、それであれば自民推薦を受けている候補が有利なのでしょう。 市政継承も訴えており、この選挙を “弔い選挙” と捉える方は自ずと投票先が決まりそうです。
 が、麻生氏といえば例の「公明党はガン」発言が有り、特にこの選挙が行われる理由を見ればこの発言は超NGなワケで、もし公明党が自主投票と決め、他の候補、特に自治労の推薦と市職員OBの応援を得ているらしい行政経営部長だった方に市内に7,000票あると言われる学会票が流れれば、都議立川市選挙区のような事前の情勢をひっくり返す結果が出る可能性も有りましたが、どうやら公明票は自民推薦候補にキチンと流れたようです。 その証拠に、行政経営部長だった方は約8千票に留まっています。



以上となります。
当選されたの皆様の御活躍をお祈り申し上げます。



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