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質素でも幸せなご飯

毎日三食かならず食べる。
江戸時代より前の日本人は一日二食だったらしい。ということは二食だった歴史の方が長いわけで、考えるだけでめまいがする。生まれる時代を間違えなくてよかった。

わたしの場合、一日の中で感じる幸せ度数のうち「食べる」ことが大半を占めている。
日記をつけて初めて気づいた。ほぼ毎日「○○がおいしかった」と書いている。もはや食事日記になってきた。

朝は決まったメニューを食べている。オートミールとサラダ、ヨーグルト、ホットミルクだ。
オートミールは日替わりで味変(あじへん)をして楽しむ。お味噌を混ぜて和風、ポン酢とごま油を混ぜて中華風、牛乳とチーズを混ぜてリゾット風にする。
サラダは市販のドレッシングではなく、岩塩とオリーブオイルをかけていただく。この方が、野菜本来の味がダイレクトに伝わっておいしい。
無糖ヨーグルトにはちみつをかけて、時々フルーツをトッピングする。でも、メロンはそのままかぶりつくのが好き。スイカを食べる時と同じスタイル。

お昼はご飯と納豆、お味噌汁、夕飯の残り物があれば食べる。おかずがないときは、溶き卵をレンチンしたり、きゅうりを切って食べる。

夕食までの間に小腹が空いたら、食物繊維たっぷりのナッツを食べる。スナック菓子とチョコレートが好きだけれど、健康を考えて控えるようにしている。
でも、手づくりの洋菓子は特例で認めている。たまにはチートデーがあってよい。ケーキ屋さんやパン屋さんがつくる焼菓子は特別だ。バターの香りがふわっと広がって本当においしい。どんどん舌が肥えていく。
「シェフが試行錯誤しながら極めた逸品だ…」と勝手に妄想して、映画を見終えたかのような感動をひとしきり味わう。

夕食は夫と一緒につくる。夫は野菜の皮をむいたり、洗ったり、細かい作業をテキパキとこなす。わたしは、切ったり、焼いたりする。だいたい30分から1時間で完成する。一緒に準備するから、ご飯が一層おいしくなる。
テレビがついていても、なるべく観ないように心がける。ご飯の味と夫との会話を楽しむ。その方が一日の締めにぴったりなくらい時の流れがゆっくりになるから。

スーパーで買ったお弁当をひとりで食べる時間ほど、孤独なものはない。

大切な人を思ってつくったご飯が一番おいしい。いただいた食事とともに、命をていねいに紡いでいく。旬の食材をつかって、家の味を受け継いでいくことも親孝行のひとつだと思う。

日々はたんたんと質素だ。華やかではない。でも、一番しっくりくる。おいしいご飯を誰と食べるかで、一日の幸福度がずいぶんと違う。

日記をつけてみたら、あなたも一日の中で大切していることが見つかるかもね。

▼食に関するおすすめの本
生まれた時からアルデンテ
/平野紗季子

一汁一菜でよいという提案
/土井善晴


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