CRAZY WEDDING and 西野亮廣エンタメ研究所 特別企画「#結婚式に自由を」西野亮廣さん×山川咲さん対談


 ——クレイジーな企画に参加する羽目になってしまった。

 コトの発端は、キングコング西野亮廣さん(以下、キンコン西野さん)のオンラインサロン「西野亮廣エンタメ研究所」の10月25日の書き込みを見てしまったことだ。

 なんと、翌日10月26日に、キンコン西野さんとCRAZY WEDDING山川咲さん(以下、山川さん)の対談企画を開催し、その内容をオンラインサロン内のライター希望者に取材させ、11月22日(いい夫婦の日)同時公開を目標にして、一斉に記事を書くというのである。

【対談概要】――――――――――

■イベントテーマ:「#結婚式に自由を」
■対談テーマ:「#ぶっちゃけ結婚式ってどうなの?」
■日時:2018年10月26日(金)20:30~22:00
(集合時間:20:00)
■会場:株式会社CRAZY
(最寄り駅:JR/都営大江戸線 両国駅)

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 募集を見つけて、その翌日には対談の取材に参加しなければならないというのは、あまりにも急すぎる。参加者が集まらなかったらどうするんだろう。こんな企画、まさにクレイジーだ。

 しかし、僕はその少し前に、キンコン西野さんの三重県講演会のコラムを書いて、公式Facebookページで紹介してもらうことで少々のバズを経験した経緯もある。

 個人的にキンコン西野さんには恩義を感じているため、無理くりにスケジュールを開けて、この対談企画を記事にする企画に参加することにした。手を上げざるを得ない。見て見ぬ振りをするわけにはいかない。

 ちなみに、同企画には急な募集にも関わらず20名近くのライターが集まった。「みんな、けっこう暇なんすね(笑)」と、対談現場でキンコン西野さんがおっしゃっていたけれど、当方、ぜんぜん暇じゃないっす。フリーランスのSEO専門コンテンツマーケティングライターとして、多数案件を抱えているうえに、ジョーブログのジョー君のインフルエンサー事業計画に参画した関係で、自分が何屋なのかわからないくらいには、毎日バタバタです。

 時間がとにかくないので、この記事も11月11日23:59の締め切り4時間前から書き始めている。ええい、ままよ、である。対談取材の直前募集、原稿料なし、20名のライターが一斉執筆という、天下一武道会みたいなクレイジーな企画には、こちらも限界までクレイジーな状況とテンションで、全力執筆させていただく。


 ——このコラムは、「西野亮廣エンタメ研究所」発のクレイジーな企画に参加する羽目になった34歳独身の男性フリーランスライターが、キンコン西野さん×CRAZY WEDDING山川咲さんの対談と、新ブランド「IWAI」のサービス内容を通じて等身大で考えた、これからの「結婚」のあり方と「結婚式」の未来についての文章である。


西野亮廣(にしのあきひろ):1999年NSC大阪校22期生 。1999年9月、梶原雄太とキングコングを結成。2001年よしもと男前ランキングで第7位になり、その後2008年まで毎年上位にランク入り。映画「ホームレス中学生」、フジテレビ「スローダンス」出演。舞台「ダイヤル38」では、脚本・演出・主演を務めた。 お笑いトークライブ「西野亮廣独演会」開催。趣味は絵を描く事。著書に、絵本『Dr.インクの星空キネマ』『ジップ&キャンディ ロボットたちのクリスマス』『オルゴールワールド』『えんとつ町のプペル』、小説『グッド・コマーシャル』、ビジネス書『魔法のコンパス』『革命のファンファーレ』『バカとつき合うな』があり、全作ベストセラーとなっている。会員13,000人の日本最大級のオンラインサロン「西野亮廣エンタメ研究所」主催。「えんとつ町のプペル美術館」建設のためのクラウドファンディングの支援額は2018年11月11日20時現在、44,545,500円。

山川咲(やまかわさき):2006年、神田外語大学を卒業後、人材教育系のコンサルティング会社へ入社。人事新卒採用責任者として数々のプロジェクトやイベントを立ち上げ、メディアの注目を浴びる。2011年、同社を退職。オーストラリアでの2カ月間の旅を経て、完全オーダーメイドのオリジナルウエディングで業界に革新をもたらし、話題の存在に。16年5月に毎日放送「情熱大陸」に出演。現在は、起業家として、新たな世界に挑んでいる。著書に『幸せをつくるシゴト』(講談社)がある。(出典:https://www.crazy.co.jp/people/sakiyamakawa/

「披露宴のない結婚式」を挙げられる新時代のウエディングサービスを提供する新ブランド「IWAI(祝い)」

 今回のキンコン西野さんと山川さんの対談は、株式会社CRAZYのウエディング部門であるCRAZY WEDDINGが、「披露宴のない結婚式」を挙げられる新ブランド「IWAI」を、2019年春に東京・表参道にてローンチするにあたって行われた特別企画だ。

「CRAZY WEDDING」は、これまでの結婚式の既成概念を打ち壊すような「結婚式場を持たない、お二人を中心にしたオーダーメイドの結婚式」を提供するサービスだった。

 しかし、新ブランド「IWAI」の立ち上げによって、「結婚式場をゲスト中心に設計した、自由で余白のある結婚式」も実現することができるようになる。新時代の結婚式の選択肢が、またひとつ増えるということだ。


 そこで、キンコン西野さんとCRAZY WEDDING山川さんが「#結婚式に自由を」をイベント主題として、トークテーマ「#ぶっちゃけ結婚式ってどうなの?」をもとに、ざっくばらんに未来の結婚式のあり方を話し合うという内容だった。

 ——しかしながら、そもそもキンコン西野さんは結婚願望がないことで有名だ。それにもかかわらず、情熱を持って新時代の結婚式を作り上げようとしている山川さんと、結婚式のあり方について対談するのである。一筋縄ではいかない対談内容になることは間違いない。

 それでは早速、対談内容のハイライトを、以下で詳しくご紹介していきたい。

対談早々に「結婚式っておもんないですよね?」とぶっこむキンコン西野さん

キンコン西野さん「結婚式っておもんないですよね?」

 山川さんとの対談が始まって早々に、キンコン西野さんはそう言った。

 キンコン西野さんは、そもそも昔から、結婚式が嫌いなのだとのこと。そのため、相方のキンコン梶原さんの結婚式以来、実に10年以上、結婚式には足を運んでいなかったのだという(最近、やっと結婚式に出ることを決断したエピソードは後出)。

 その理由として、以下の二つを挙げていた。

①結婚式って、とにかく面白くない

 知らない司会の話を聞きながら、美味しくもない料理を食べて、たいしたことのない余興を見て、じっとしていなければならない。目上の人間もいるので気を使わなくてはならないし、席も自由に移動できない。とにかく退屈、窮屈、おもんない。

②結婚式って、お金がかかりすぎる癖にクオリティが低い

 結婚式のご祝儀は、最低でも3万円〜というのが世間の相場になっている。それにも関わらず、提供される結婚式のサービスはテンプレート化されたようなパッケージばかりで、3万円も払う価値あるエンタメであるとは思えない。普通に考えて、3万円も払えば相当なエンタメを楽しめるはず。

 そこで、これらをふまえたうえで、キンコン西野さんが山川さんに「結婚式を企画するプロとして、実際の結婚式に行ったときに、どんなことを考えますか?」と質問。山川さんからは面白い回答が得られた。

山川さん「実は、CRAZY WEDDINGの起業以来、結婚式にあまり呼ばれていないんです(笑)。他の会社がやっている結婚式をみるとやっぱりクオリティが気になってしまって……きっと、呼ぶ側も気を使っていると思う」

 たしかに、山川さんは新時代の新しい結婚式を作り上げる第一人者。だからこそ、きっと呼びづらいところもあるだろうなあ、と会場一同納得し、どっと笑いが起こる。

 ここで、キンコン西野さんと山川さんの共通の見解として出たのは、「現在の結婚式って、長い間アップデートされていないよね」ということ。

 今回の対談は、「結婚式をアップデートする」という切り口から、ニシノコンサル風の展開になっていきそうだ。


「西野さんは結婚しないの?」という山川さん。「僕はしません!めんどくさいことが増えそうだから(笑)」とばっさり

山川さん「西野さんは結婚しないんですか?
キンコン西野さん「僕はしません! だって、めんどくさいことが増えそうじゃないですか(笑)。それに、僕は自分のことで今、いっぱいいっぱいなんで。あと、なかなかのヤリチンですからね! それに、そもそも、Aさんという女性が好きだとしても、Aさんが別の男性を見る場合だってある。その時は別の男性を見させてあげたほうがよくないですか? 『結婚したんだから、浮気するな、よそ見をするな、俺を見ろ』みたいなのって、どうなのかな、と。好きな子には、好きなことをしていてほしいんですよね」
(会場爆笑)
キンコン西野さん「それに、結婚すると、不倫なんかしたらめちゃくちゃ怒られるし。だから、女性とお付き合いするときも、『浮気するかもしれないし、結婚する気はないけれど、それでもいいの?』と確認するんです。でも、後々になると、必ず『西野は女の子の時間を奪っている!』みたいな話になるんですよね。あれってなんでなんだろう? 僕は女の子の時間を奪おうなんて全然思ってないのに!」
(会場ふたたび爆笑)
キンコン西野「ていうかね、僕は人生の中で『必ず結婚する』なんて約束を、そもそも一度もしたことがないんですよ。それなのに、結婚することは当たり前だ、みたいな風潮がある。小学校に入った瞬間に『お前、なんで卓球部はいらへんねん!』て理不尽に言われるみたいなことと同じですよね。『いい年こいて、なんで結婚しないの?』って言われるのは、それくらいの違和感がある」

 この会話に共感する独身の人は、晩婚化が進み、未婚者も多いご時世、なかなか多くなってきているのではないだろうか。筆者も、そのうちの一人だ。

 「結婚するのは当たり前」という考え方が、今の日本にはまるで呪縛のように強く根付いている気がしてならない。キンコン西野さんのおっしゃる通り、「結婚せずに独身で過ごす」というのも、人生のうちの立派な選択肢のひとつではないかと思う。


「人生で、仕事以外で真剣にひとつのことの完成を目指すのって、結婚式以外にはない」という山川さんの結婚式観

キンコン西野さん「山川さんはなんで結婚したんですか? 結婚以外にも、やりたいこととか多そうだし、忙しそうなのに」
山川さん「一生に一度の本当に自分のやりたい結婚式を挙げてみたいと思ったんですよ。だから、24歳の時に、1,000万円くらいかけて、300人くらいの人たちを招待して、フルパッケージでやりました。人生の中で、仕事以外で、ひとつのことが完成するまで真剣に向き合うのって、結婚式以外にはないような気がする」

 たしかに、山川さんのおっしゃるとおり、結婚式というのは人生の節目を祝う一大イベントであり、夫婦二人でひとつのことを達成しようとする、他にはない、一生ものの行事なのかもしれない。

 ここで、以下の3つの質問が、お二人に行われた。

Q1:「いい夫婦って何だろう?」

山川さん「いい夫婦ってどんなものだと西野さんは思います?」
キンコン西野さん「先ほども話したとおり、夫婦ではあるけれど、他の異性によそ見をしても良い、みたいな自由な関係もありだと思うんですよね。あと、僕は『家族の愛』みたいな概念はすごく好きですけれど、『恋愛』みたいな概念はあまり好きじゃないんです。恋愛って、常に自分目線じゃないですか。でも、家族の愛は相手目線。だから、たとえば、僕がもしも結婚するんだとしたら、自分ではなくて、奥さんが主役であってほしいですね。そして、お互いにそう思えたら最高。だから、『なんでこれをやってくれないの?』みたいな自分目線の要求とかがあると無理です。オリラジ中田のご夫婦みたいな揉め事とかは、本当にイヤ(笑)」

Q2:「結婚式って何だろう?」

キンコン西野さん「結婚式って、そもそもなんでやりたいものなんですかね?」
山川さん「自分のやりたいことに本気になって、そこにお金をかけることに価値があるかもしれないですね。自分色の世界を創り上げるという楽しさが結婚式にはあるのかなあ、と。アーティストが、ステージに立つと人生が変わる、みたいなことと同じなのかもしれません」
キンコン西野さん「なるほどなあ、僕は凝った世界観とか空間を創るのがめっちゃ好きなんで、そう言われると結婚式ってやりたくなってきたかも(笑)」

Q3:「みんな、結婚式に不自由さを感じていないか?」

 ここで、「結婚式を不自由に感じる『あるある』」として、以下の9つの『あるある』が会場のスクリーンに映し出された。それぞれの要素を確認しながら「あるある!こういうのあるよね!」とキンコン西野さん、山川さんは盛り上がっていた。ここでは、それぞれの議題の要点のみまとめる。

・高すぎるご祝儀

 ご祝儀に3万円を包むのって、高すぎない? そんなに必要なの? 払うのであれば、それに見合ったサービスをきちんと受けたい。

・呼ばなくてはいけない人たちの圧力

 たいして交流のない会社の上司や、気を使わなければいけない人も呼ばなければならない文化って必要なの? そういう人たちが会場にいることで、せっかくの結婚式の楽しさが阻害されていることに気づかなくてはいけない。

・目新しさのない高級フレンチコース

 昔はフレンチ料理などは結婚式でしか食べられない特別なものだったけれど、今のご時世、どこでも食べられるので目新しさがない。ちなみに、キンコン西野さんは「貧乏人出身だからフレンチ料理とかは馴染まない。食べたいものをたくさん食べたいから、バイキングがいいな!」と奔放に発言して会場に笑いが起こっていた。

・動きにくいドレス

 山川さんいわく、「ドレスは本当に動きにくい」とのこと。そして、最近では「お姫様みたいになりたくない」「別にそれほど目立ちたくない」といった新婦の意見も増えてきているそうだ。

・決まり切った司会と仰々しい入場

「新郎新婦の入場です」「それではみなさま、ケーキ入刀です」みたいな、典型的な結婚式の司会進行の流れには、キンコン西野さん、山川さん共に、まったく体温を感じないという意見。こうした演出が、結婚会場の居心地のわるさを作り上げてしまう仰々しさにも繋がっている。

・席替えができない円卓とやたら目立つ高砂

 結婚式会場の円卓は席替えができないので全然インタラクティブではない。新郎新婦の高砂もやたらと目立つし、すべての参加者の目に触れるので、新郎新婦は結婚式中、一挙手一投足にも気を使わなければならない。

・ケーキカットなどのイベントへの強制参加

 円卓では席が決まっていて動けないのにもかかわらず、ケーキカットなどの際には、立ってお祝いすることを強要される。とにかく団体行動を求められるので、すごく窮屈。

・お酒を飲むまでの時間の無駄な長さ

 乾杯までの長い挨拶が本当に必要ない。15分くらい待たなければならないのはザラにあるし、山川さんはなんと最長で55分も待ったことがあるとのこと。

・ノンアルコールのひとはウーロン茶

「ノンアルコールのひとはウーロン茶」みたいな暗黙のルールがある。飲みたいものを自由に飲めるようにすればいいのに、現代の結婚式ではとにかく選択の自由が足りない。

対談取材の参加者からも「現代の結婚式って、こういうところが本当に窮屈!」という意見が多数

 ここで、キンコン西野さん、山川さんから、取材参加者に「『現代の結婚式のこういうところが窮屈!』っていう例とかありますか?」と逆質問。以下のような声が上がった。

「トイレ休憩に立つ時とかは、ほんとうに気を使う」
「円卓で同席した人が、全然知らないおっちゃんで、ひたすらに内輪の話を聞かされた」
「知らない人たちがやる出し物が面白くないのがイヤ、だいたいパーフェクトフューマンやってくるからもう飽きた」
「知らない人たちのスピーチに、あれこれとツッコミができないのが微妙」

 これらの声に、キンコン西野さん、山川さんも「あるある〜!」と大盛り上がり。

 しかし、これほどまでに参加者の結婚式に対する不満がたまっているのに、一向にインサイトを反映した改善が業界的に行われないのは、なぜなのだろうか?

 この理由として、キンコン西野さん、山川さんは「参加した結婚式が面白くなかったと正直に言うことはさすがにできないので、結婚式に対する不自由さを語るインサイトがブラックボックスになっている」と分析。


 そこで、これらの現代の結婚式の問題を一気に解決してしまおうと考え抜かれた新サービスが、CRAZY WEDDINGが2019年春に仕掛ける「IWAI」なのである。


「#結婚式に自由を」——「IWAI」が結婚式の解放を実現するために行う、5つの解決策とは?

 ここで、「IWAI」が「#結婚式をもっと自由に」を実現するために行う5つの解決策が、山川さんによって語られた。ひとつひとつを見てみよう。

その1:「お金の使い方を選べるようにする」

キンコン西野さん「結婚式のお金って、どういう内訳で使われているのかぜんぜんわからないから、なんだかヤクザ商売じみていて、闇が深そう(笑)。たとえば、司会やカメラマンだって、友達に依頼すれば、ぶっちゃけ式場の人よりもクオリティの高いものができる可能性だってあるのに、変更がきかないパッケージで売られているのも不便ですね」

 この問題を解決するのが、「IWAI」の選択式の予算システム。お金の使い方をきちんと選べるようにすることで、新郎新婦が納得できるような予算組を実現することができるのだという。司会やカメラマンなどの人員も、新郎新婦の希望次第で友人などをアサインすることも可能になる。

その2:「本当に必要なゲストだけを呼べるようにする」

キンコン西野さん「会社の上司みたいな、気を使わなければいけない人たちがいると、結婚式って本当に楽しくなくなるけれど、じゃあ呼ばない!って決めたところで、後から『俺、結婚式に呼ばれてないんだけど……』とか言われたら気まずいですよね(笑)。結婚式の呼び方を変えたほうがいいのかなあ。たとえば、結婚式とは呼ばずに、パーティって言うとか?」
山川さん「そうそう(笑)。だから、IWAIでは式のことを『結婚式』とは呼ばずに『IWAI(祝い)』と呼んでいるんです。結婚式そのものの名前を変えてしまえば、上司も『IWAIに呼ばれていないんだけど』とはさすがに言わなくなりますよね」

『結婚式』ではなく、『IWAI(祝い)』という新しいネーミングを作り出すことで、「IWAI」には呼ばれなかった人たちにたいする逃げ道を作ってあげるという設計。この辺りは、非常に考えられたデザインだと思った。

その3:「ゲストの声をきちんと聞いて反映する」

「IWAI」の画期的なポイントとして、ゲストの声をきちんと聞いて反映する事前アンケートがあることだ。

 たとえば、「何が食べたい?」「余興では何を見たい?」といった希望を、参加者がウェブ上で事前選択することができ、当日は参加者それぞれの希望が反映されたかたちで「IWAI」が実施されるという仕組み。

 こちら、かなり考え抜かれたシステムであり、キンコン西野さんも「めっちゃいいっすね!」と驚いていた。

その4:「当日までのプロセスを楽にする」

 山川さんいわく、「結婚式は当日までのプロセスが本当に大変」なのだとのこと。何度も行われる打ち合わせに参加しなければならず、参加するたびに追加予算を請求され、だんだん思考停止してくるので10万円や20万円程度の予算追加でも「まあ、いいか」と思ってしまうということもあるとか……。さらに、席次の決定にも、相当な労力がかかるという。

 そのため、「IWAI」では一貫して、席次を設けずに自由席としている。当日までのプロセスを楽にすることで、打ち合わせなどの新郎新婦の負担を減らし、結婚式をもっとカジュアルに企画できるものにしようと考えているとのこと。これらの話を聞き、キンコン西野さんは「(山川さんって)なんか良いことやってますね!」と言っていた。これは良いことをしていると筆者も思う。

その5:「新郎新婦が無駄に目立ちすぎる高砂をなくす」

キンコン西野さん「僕、誕生日会とかもやりたくないんですよ。お誕生日席に座ってイベントの主役になる、みたいな立ち位置になるのが好きじゃなくて。だから、結婚式の高砂とかも、新郎新婦にとっては結構な負担になりますよね。高砂にいると目立つから、出し物がつまらなくても退屈そうにすることすらできなくて、すごく不自由なんじゃないかな、と」
山川さん「そうですよね! そうした声が結婚式でもあるので、『IWAI』では高砂を廃止して、新郎新婦も参加者も等身大の目線でコミュニケーションを取れるようにしています。それによって、新郎新婦や参加者同士が自由に話し合ったり、交流をしたりすることができるようになります」

『IWAI』では、結婚式場の代名詞ともいえる高砂をなくすことによって、新郎新婦と参加者同士のインタラクティブなコミュニケーションを実現している。この点も、現代の価値観に合った、非常に合理的なデザインだと感じた。


10年間、結婚式に参加することを拒否し続けてきたキンコン西野さんが「参加したい!」と思える結婚式の条件とは?

 前出のとおり、キンコン西野さんは「結婚式=おもんない」というイメージを強く持っていたために、相方の梶原さんの結婚式以来、1度も結婚式に参加することなく、10年間を過ごしてきた。

 しかし、最近になって10年ぶりに参加した結婚式があったのだという。

 それが、オンラインサロン「西野亮廣エンタメ研究所」のメンバーの結婚式だったとのこと。バーベキュー会場で結婚式を行い、形式ばった司会や出し物などを一切用意せず、皆で楽しく飲んで食べて、お祝いをしたのが最高だったと話した。

 また、クラウドファンディングで「花やしき貸切結婚式」をやったホームレス芸人の小谷さんの結婚式も、相当楽しかったという。


 結論、キンコン西野さんが「行きたい!」と思える結婚式は、以下の3つの条件を満たすものだ。

1:「好きな人たち主催のライブに行く」「楽しみにしていたイベントに参加する」というノリで、ご祝儀の値段相応のコンテンツが楽しめる

2:出てくる料理の種類や、出し物の内容など、参加者が「これがいい!」と思う理想的な楽しみ方を、選択できる仕組みを持っている

3:新郎新婦・参加者が決まった席に張り付きになる不自由な結婚式ではなく、動きたいときに自由に動けるようなインタラクティブ性がある


 そして、キンコン西野さんと山川さんの対談の結果、わかったことは、これらの条件をすべて満たすような、新時代の結婚式をデザインしようとしているのが、CRAZY WEDDINGの新ブランド「IWAI」であるということ。


「IWAI」のローンチは、2019年2月25日。

「#結婚式に自由を」。

 ——結婚式の歴史が変わる瞬間は、もう目の前まできている。


CRAZY公式オウンドメディアCRAZY MAGAZINE/西野さん・山川対談記事

前編 URL :https://www.crazy.co.jp/blog/articles/lets-release-a-wedding-ceremony1/ ‎

https://www.crazy.co.jp/blog/articles/lets-release-a-wedding-ceremony1/
後編 URL(11/23 公開予定) :https://www.crazy.co.jp/blog/articles/lets-release-a-wedding-ceremony2/ ‎


写真:Ayato Ozawa
instagram :@ayatoozawa



編集後記:「約束の限界」の時代に生きる僕たちの結婚観

 ——無事に書き終わった。

 当原稿は、締め切りである11月11日、19:30から書き始め、ただいまの時刻は23:00ちょうど。クレイジーな企画をまとめるため、あえて自分を追い込んで挑んだ原稿だったが、無事に脱稿することができそうだ。

「革命のファンファーレ」で、キンコン西野さんは「極端な環境に身を置くこと」こそが、後天的に才能を伸ばす原動力になると語っていたけれど、僕は最近、そういう行動を自分から望んで行うようになった。

 オンラインサロンで突然立ち上がった企画に果敢に挑み、原稿料をもらわず、追い込まれたスケジュールの中で、圧倒的な熱量を持って記事を書き切る。今回は、そんな「貯信時代(信用を蓄積する新たな時代)」の象徴のような挑戦をやってみた。

 願わくば、対談当日の和やかな空気感や、CRAZY WEDDINGで山川さんが手がける新サービス「IWAI」の魅力が、少しでも多くの人に伝わればと思う。

 ところで、僕は思うのだけれど、現代の日本社会には、「約束の限界」が、あらゆる既成概念に訪れているのではないか? と考えている。

 たとえば、雇用形態。終身雇用という約束は、今や幻想であるということがわかり、僕自身も会社員であることをやめて、フリーランスで仕事をしている。これは、ひとつの「約束の限界」に順応した生き方であると思う。

 同様に、結婚という制度にも「約束の限界」が訪れているのではないだろうか。昨今は晩婚化・少子高齢化が進み、婚姻率は減少し、離婚率は増加している。

 事実婚という、結婚をせずにパートナーシップを結ぶカップルも多くなっており、旧来の結婚という約束のかたちに、明らかな変化が訪れている。

 そうした世界観の中、結婚という約束のあり方を見直し、もっとカジュアルに、夫婦と関係者の楽しさと幸福度を重視した、新しい結婚式のデザインが必要になることは自明だろう。

 今回、CRAZY WEDDINGがローンチする新ブランド「IWAI」のようなサービスが生まれることも、時代の流れとして必然性があると筆者は思った。


 ——最後に、小話をひとつ。

 昨晩、この原稿がどうにも進まないことに悩んで、筆者はひとり、近所のバーで管を巻いていた。夜がけに「ちょっと1杯」のつもりで寄ったバーだったのだけど、結局2件ハシゴし、なんだか昭和の破滅型の作家みたいなことをやっているな、と苦笑いしながら、原稿の構想を考えつつ、ハイボールをしこたま飲んだ。

 そして、会う人会う人に、「結婚って、何なんですかね?」と質問して回った。ほとんどの人たちからは、既成概念にとらわれたままのありふれた結婚観が語られた。

「年を食ったら寂しくなるから結婚すべきだ」「結婚なんて諦めみたいなものだから早いうちにした方が良い」「良い年していつまでも独身なんてみじめじゃないか」など、そんな感じのよくあるお話。

 はいはい。まあ、そうかもしれませんね。

 既成概念にとらわれた結婚観というのは、基本的に、世間体や見栄、他者と同調するバイアスみたいなものに支配されている気がする。

 そんなことを考えながら、結局、朝方まで飲んでしまった閉店間際のこと。いつも通っているバーのママは、29歳とまだ若いのだけれど、お互いにめっちゃ酔っ払いながら、他にお客さんがいなくなったバーで、結婚観について語っていたところ、ふと、こんな印象に残る一言を言ってくれた。

「わたし、自分はもう結婚できないんじゃないかって、たまに思うんです。ほら、こんな性格で、お店も自営でやっていて、お酒もたくさん飲むし、ふつうの人にはなかなか受け入れられないじゃないですか。でもね、必ず結婚したいなと思うんですよ。だって、わたしがこうして生きているのは、結婚して、わたしを産んでくれたお父さんとお母さんのおかげなんです。お母さんはもう死んでしまったからいないですけど、男手一つで育ててくれたお父さんには、本当に感謝してるから。わたしをこの世に産み出してくれた家族に、喜んでもらいたいから。だから、その恩返しのためにも、わたしは結婚して、結婚式を挙げたいって思います


 結婚式とは、世間体のためにするものでも、見栄を張るためにするものでも、他者と同調するバイアスに合わせるにためにするものでもなく、自分にとって、ほんとうに大切な人を、喜ばせるために行うもの——。

「約束の限界」の時代に生きる、僕たちの結婚観。

 なんだか、昨夜、バーのママがふとした瞬間に語った言葉に、すべてが集約されているような気がしたので、編集後記として、この話を書き記した。

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