クリストファー・ノーラン監督、宇宙を題材にした映画作品、世界を知るための学問、「お前はどうしたいの?」という問いについて。

クリストファー・ノーラン監督について

 クリストファー・ノーラン監督って、改めて、めちゃくちゃ凄いなと『インターステラー(2014年)』を再鑑賞して思った。

 この映画、上映当時に観たときは「父と娘の愛と感動の物語なんだな(ハナホジ)」程度の感想だったのだけど、最近は相対性理論、量子力学、多元宇宙(マルチバース)、超ひも理論などを、あくまでも概念的な理解のみだけど個人的に勉強している中で再鑑賞

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【プロフィール記事】

2019年5月22日現在、状況もめまぐるしく変化しているので、noteのプロフィール記事を更新しました。

フリーランスライター、狭井悠(Sai Haruka)とは?
https://note.mu/muratassu/n/n77956318f1a2

【うたかたの日々のために。】No.26 「結局、これしかない。」

「この半年間くらい、あなたがnoteで何を伝えたいのか、よくわからなかった」そんな言葉を、2月の頭くらいに、noteをずっと読んでくれている大事な人からもらって、それからしばらく、執筆することを止め、いろいろと考えていた。220日間ほど、僕がほぼ毎日書いていた文章には、いったいどれだけの意味があって、誰に、どんな影響を与えたかったのだろうか。「わからない」。それが結論だった。だから、僕がこれまで書

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短編小説『雪だるまのはせがわさん。』

雪だ。

 仕事を終えて、外に出る。時計は二十二時を回っている。東京タワーの麓、芝公園の前は、重そうな雪が吹雪くように降り、道を真っ白に洗っている。雪が積もるのを見るのは、いつぶりだろう。

 思い出せないな。

 東京に来て、もう十年が経つ。故郷には、五年ほど帰っていない。実家のある北海道は、いつも乾いた冷たい雪が降っていた。子どもの頃は冬になると外に出て、雪いじりをして遊んだ。雪だるまをつくっ

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【うたかたの日々のために。】No.25 「雲の上で思い出したこと」

雲の上というのは、ひとが本来ならば来ることができない、非日常的な空間だ。だから、飛行機に乗って空を飛ぶと、ふだん出てこないはずの閉じ込めていた記憶が、とつぜん首をもたげてくることがある。先日、宇多田ヒカルの『初恋』というアルバムを久しぶりに聴きつつ、北海道へ向かう飛行機にのっていたところ、昨年に起こった「とある出来事」のことを、急に思い出した。そのときに僕は、もしかすると自分でも気づかないうちに(

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【うたかたの日々のために。】No.24 「ご縁」

「ひとがひとを想う気持ちが強くなるとき。それは、いつの間にか、そのひとのことを、ひとり考える時間が増えているときなのではないか」と、ふと思った。だから、ひととのご縁というのは、ほんとうは、会っているときに深まっていくものではなくて、会っていない、たったひとりのしずかな時間に、しんしんと降り積もる雪のように、ひと知れず、深くなっていくものなのかもしれない。そして、ふたりのことをひとり考える時間を、お

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【うたかたの日々のために。】No.23 「生き様」

いつからだろうか。「生きる場所を探している」という感覚よりも、「死に場所を探している」という想いのほうが強くなってきたのは。命は一つしかないけれど、ただ年老いていくだけの緩慢な人生には、未練のかけらもない。生き急いで、華々しく散ることができる場所を見つけられれば、それが本望である。しかし、現代ではもう、そのように「命を張る」ような舞台は、ほとんどなくなってしまった。三島由紀夫の虚無は、現代の死生観

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【うたかたの日々のために。】No.22 「生きていたんだよな」

『あいつが生きていたことを、もうほとんど、誰も覚えていないんじゃないかな』と、ふと思ったら、なんだか寒気がして、ぐっと感情が込み上げてしまったので、心を鎮めるためにこの文章を書いている。僕は今、新宿にある、できたてのオフィスで独り、自分の仕事をやっている。オフィスの空気を暖める空調の音と、歌舞伎町を行き交う車の音と、iPhoneから流れるあいみょんの「生きていたんだよな」が耳に入ってくる。きっと、

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【うたかたの日々のために。】No.21 「渡世」

お祖父さま。お元気ですか。東京は寒いです。ひさしぶりにお便りいたします。『恥の多い生涯を送って来ました。 自分には、人間の生活というものが、見当つかないのです。』とは、よく言ったもので、気づけばわたしも、そのような無頼きわまりない暮らしをつづけ、三十代も半ばにして、まるで渡世人のごときあり様でございます。いよいよ、退路は絶たれたと見えます。獣ゆく細道を、龍のように進むだけであります。世のため、人の

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【うたかたの日々のために。】No.20 「森」

みどりいろに、燃えるように映える森の景色を眺めながら、わたしは、自分が今いる場所が、いったいどこなのかを考える。木漏れ日がさしている。昼の森はやさしい。わたしたちが、本質的に動物であり、自然と共に生きているのだということを教えてくれる。街にいると、そういう当たり前のことを忘れがちだ。人と人が星屑のように散り散りになって、繋がり合わず、孤独に、漂流するように生きていると錯覚してしまう。わたしたちは、

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