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いつだって「こういうこともある」と考えながら 【5/18 横浜戦⚫️】

「みてみて、まま、やくるとふぁん。」と、むすめが帰りの電車でそっと耳打ちする。

見渡すと、結構たくさんのヤクルトファンが電車に乗っている。みんな、いろんな想いを抱えながら、でもまぁ、普通の顔をして、電車に乗っている。ヤクルトが、勝っても、負けても、連敗しても、日々は続いていくのだから、という顔をして。

だめだこりゃ、というスタートから、だんだんやけに勝ち始めた去年。なにこれ勝ちすぎてこわい。というスタートから、だんだん負け始めた今年。

比べてみれば、そりゃやっぱり、下から登っていく方が楽しい。上から落ちてゆくというのはいつだってそれなりにつらいものだ。それが、いっときの夢だと頭ではわかっていたとしても。

だからまぁ、強いチームのすごいところは、その登りつめた場所をキープできるところだ。本当は、下から這い上がることよりも、そこをキープすることの方が難しい。その方がずっと、プレッシャーを感じる立場だから。それができるのがすなわち、強さなのだろうと思う。

でも、私が好きになったのはその、強さをなかなかキープなんてできないチームなのだ。ピンチでなかなか踏ん張れず、ずるずる点を取られたり、ずるずる負け始めたりするチームなのだ。

そんな中で、エイオキは今日も言う。

「長いシーズンで、こういうこともある。連敗もあれば、連勝もある。その中で、去年もみんなで力を合わせてやってきた。自分を信じてやっていくことで、打開できる」

「あの時こうしていれば」ということを、いつだってつい考えてしまう。「あの時1本打てていれば、あのミスがなければ、あの1点がなければ、あの日勝てていれば、あの日負けていなければ」それは山のように思い浮かぶけれども、でも、「あの時」は二度とやってこない。「あの時」を変えることはできないのだ。

それならば明日、「あの時」できなかったことを、やるだけだ。エイオキが言うように、「自分を信じて」。

登り詰めたその頂点を、維持し続けるというのはもちろん強さだ。だけど、上がったり下がったり、ジャンプしたり転げ落ちたり、そういう中で見えてくるものはきっとある。そうすることでしか得られない強さはきっとある。

それはたぶん、ファンだって同じなのだ。上げ下げの激しいこのチームをどういうわけか応援することになってしまって、毎日毎日胃と心臓を痛めつけられるわけだけれど、そうすることでしか得られられない何かは・・・ある・・のか・・・たぶん、ある、たぶん。

日々というのは、人生というのは、「こういうこともある」ということだらけだ。うまくいかない時に、「まあ、仕方ない。こういうこともある」と捉えられる、考え方のクセを持つことは、いつだってなかなかに、大切なのだ。たぶん。

今日打てた人も、打てなかった人も、守れた人も、守れなかった人も、抑えた人も、抑えられなかった人も、そして今日という日が良い日だった人もあまり良くない日だった人も、「長いシーズンで、こういうこともある。連敗もあれば、連勝もある」とそう捉えて、また明日という新しい日を迎えられるといいなと思う。

大丈夫、そのうちきっと、良いことはちゃんとあるから。


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