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2分で読める子育てエッセイ№805『どうか、1人だけいい思いをしたことが、バレませんように』

先日お出かけしたときに、cafeでなにやらオシャレなドリンクを見かけた。「なになに? フルーツが入っているほんのり甘い系の飲み物ね?」
いつもはお得感のある定番のコーヒーを頼むところだけど、今日はお客さんがそこそこ。中途半端に待ち時間があるため、シンキングタイムが少々。
「コーヒー、気になる飲み物、コーヒー、限定の飲み物、コーヒー、自分で作れない飲み物・・・どちらにしようかな」
と心の中で行ったり来たり二択で悩んでいたところ、注文のときには、オシャレなドリンクと心は決まっていた。
ところが、いざメニューの料金を見て固まった。この気になるオシャレなドリンクは1杯ほぼ700円。いつものは500円ちょっと。田舎者のワタクシ驚いてしまい最後の最後でまた躊躇する。でもオシャレなカフェの空間込み、そして珍しい飲み物の値段だけのことはあった。想像以上の味に、口福な時間を過ごすことができた。

ある日、子供たちが家でココアが飲みたいと言い出した。わが家ではホイップされている生クリームを冷蔵庫に常備しているので、それをトッピングしようと思った。これは安いスーパーだと200円~300円でゲットできる。
いざ生クリームをココアに入れる段になって小3の息子にこう言われた。
「お母さん、生クリーム大盛りにしてね。たーっぷり!」
いつもだったら、
「いやいや、生クリームもたタダじゃないよ?」
と思うのだけれども、このときはちょっと心がぐらついた。それは「先日、子供たちには内緒で1杯700円のドリンクを飲んでしまった」という罪悪感の表れ。息子が驚くほど、増し増しでクリームを入れた。

どうか、1人だけいい思いをしたことが、バレませんように。
しーっ。


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