【カラダ風水、除湿のコツ】
博心堂鍼灸院の、いんちょです。
天気予報だと関東地方の梅雨入りは来週早々になりそうとのこと。
すでに5月は日照時間少なく、ジメジメした梅雨の走りのような天気が続きました。
気持ちの落ち込みや体のドキドキやこわばりなど、気持ちとからだとが裏腹になりやすい梅雨時。
5月のゴールデンウィーク明けからの「五月病」は、春先から追い立てられるように過ごしてきたココロとカラダが燃料切れを起こすことで発症します。
ほんらい、ひと冬のこわばりを取り除き、いちばん穏やかに過ごしたいはずの春なのですが、日本では一番忙しい季節。
そんな心身の消耗著しい5月をやり過ごした後の梅雨入りは、ちゃんと体の元気を取り戻しておかないと、しつこい湿気にカラダもココロも負けてしまいます。
ジメジメとした湿気は、体の表面から徐々に体内に入り込んできて、体の芯まで冷やし、働きを低下させてしまいます。
とくに影響を受けやすいのは消化器。
この時期、食あたりしやすいのは食材の衛生が原因というよりは、食べこなせるだけの体力と体温を維持できていないコンディションの問題のほうが多いのではないでしょうか。
食あたりしやすい人は「おなかの具合」をこまめにチェックして、食あたり予防をする必要があります。
消化器が冷えて機能低下しているということは、ほかの内臓も本来の働きを保てていない可能性があります。
とくに胸に位置する呼吸器や循環器のポンプが、梅雨の影響で十分に働けないと、真夏を迎えると暑さの影響ですぐに夏バテしてしまいます。
真夏の初旬で夏バテしてしまうと、残暑のころまで体力が続かず、夏の間にひんぱんに夏風邪をひくようになります。
夏風邪は治りにくいといわれますが、感染力の強いウィルスに感染するというよりは、すでに体が夏バテしていて抵抗力が著しく低下しているために、抵抗から回復まで時間がかかるというわけです。
今の内から梅雨からの湿気対策を十分にしておいて、体の冷えや機能低下を予防しながら、冷えや主だるさの予防をかなえていったらいいですね。
ぼくは梅雨入りを迎えるころから、ひんぱんにお香を焚くようにしています。
なんとなく部屋の空気がこもった感じがしますし、季節の印象からなのかもしれませんが、臭いも気になる。
嗅覚がにおいに敏感になるのは、精神的にも肉体的にも緊張感が抜けないのが原因です。
危険な香りがしないかどうか、嗅覚のにぶる雨の日は、キツネなども狩りに出かけず巣ごもりしていると話を聞いたことがあります。
人も同じで周りの状況が臭いで判断できなくなるという感覚不安は、心身の緊張を本能的に助長します。
そんな機能低下しやすいがために敏感になる嗅覚を刺激するのに重宝なのが、僕の場合はお香になります。
お線香は鍼灸師さんにとっては馴染みのツール。
ぼくも以前、鍼灸臨床で頻繁にお灸をするときには、毎日のようにお線香の香りを楽しんでいました。
梅雨時のお香を用いるなら、自分の感性にかなったものがいいですね。
本能的に危険を感じやすい梅雨時の心身を和らげるには、気晴らし優先で香りを選んだらいいのではないのかなぁ。
ぼくは家族との良い思い出がいっぱい詰まったキンモクセイのお香を、梅雨時には頻繁に用います。
じつはお気に入りのメーカーがあり、そこのキンモクセイのお香と決めています。
また、数年前にご縁のあったお香を取り扱うお店で紹介してもらった白檀や沈香も、タイミングがかなって手に入るようなら好んで使っていた時期もありましたね。
とくに伽羅の香りがとても印象的で、ときどき無性にその香りを求めたくなります。
食事の食欲をそそる香りも楽しみですが、呼吸を深くして体内の換気を促すお香を、メディテーションの時間を設けながら楽しむことで、梅雨の湿気対策になったりします。
体が冷えて息が浅くなり、気ぜわしくも感じる梅雨本番。
気晴らしがてら、ご自分の気に入った香り探しをしてみてもいいかもしれませんね。
こんなご時世、不要不急の外出というやつには、世間的に配慮した方がよいのでしょうが。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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