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【あれよあれよと「熱中症」】

外出自粛要請が長引きそうですね。

僕のお仕事は、休業要請の出ていない鍼灸業なので、ひっそりと「必要な人」をお迎えできるように、待機して過ごしています。


5月に入り、急に暑さが厳しくなりました。

毎年5月のゴールデンウィークから増える「ひそかな熱中症患者さん」たち。

救急車で搬送されるような「おおごと」の「熱中症」になる方ではなく、「急な暑さ」に「体が負ける」うえで、体調不良を訴える人が、「わけもわからず」に鍼施術を受けにお越しになられます。

東洋医学では「中熱(ちゅうねつ)」といって、カラダが「急な暑さに負ける」ことで出る様々な症状のことを、こんな風に呼びます。

「熱中症=中熱」は、ちょっと厄介。

とくに5月の初夏の陽気に突然「熱中症=中熱」を患う人は、「汗をかく」という「夏の体の準備」が整っていません。

そのため、「急に暑く」なると、「体温調整」が行き届かず、「体に熱がこもり」はじめて、体調不良を訴えるわけです。


フラフラする、とか、カラダがこわばる、とか、歯痛を伴う頭痛や肩こりがある、なんて訴えは多いですね。

鍼施術を施して、「体内にこもる熱」を循環させて「排せつを促す」ことができると、ほどなくして体は楽になります。

でも、これから梅雨までの間、急に暑くなると同じような訴えがしばしば続きます。


こんな初夏の暑さは、30年くらい前であれば、「夏の体づくりの『良い』準備期間」でした。

それほど暑くもない初夏を過ごして、「汗をかきやすい夏の体づくり」を進めて、「夏本番」に備えるわけです。

でも、今ではそんな「準備期間」の「初夏」が、「本番さながら」の厳しい暑さ。

加えて今年は、年明けから騒ぎになっている「新型コロナウィルス感染」騒動で、日常生活が乱れがちになっています。

今年の初夏の「熱中症=中熱」は、こんな「日常生活の乱れ」から、「ベースになる体づくり」が進みにくいかもしれませんね。


定期的に体調管理のために鍼施術を受けに来られる患者さんの中には、リモートワークで一日中在宅でお仕事をされていらっしゃる方がいる。

慣れない椅子で、一日中座り仕事をしているからなのか、眺めるパソコンが小さくて見づらいからなのか、背中がやつれるようにこわばって、姿勢がゆがんでしまっている人もいらっしゃいます。

適度な運動も、普段やりつけていないと、ケガの元。

膝や股関節、足首を痛める人も、ちょっと目立ちますね。


こんな「生活リズムの乱れ」と「急な暑さによる熱中症」は、一度症状が出ると、セルフケアするのが難しい。

カラダに熱がこもらないように、日常生活の工夫をして、この厳しい時期をやり過ごす心がけは、必要なんじゃないかなぁと思います。

患者さんたちにおすすめしているのは、昼寝。


午前中から熱気が急上昇。

暑さに慣れない体は、不活発な午前中こそ、暑さで疲れてしまいます。

そのまま一日やり過ごすよりは、お昼ご飯を食べた後の数時間は、のんびり過ごしたらいいんじゃないですかね。

ぼくは、患者さんへのアドバイスをするときには、もう少し具体的に、その方にかなった「午後の休み方」をご紹介しています。

でも、誰にでも共通なのは、「午後に休む」こと。


若くても、体力があっても、毎年のように「部活で活躍している高校生が、熱中症で救急搬送」なんて報道を耳にします。

ことしは「部活」がないのだろうけど、毎年、初夏に若者が救急車で運ばれる報道があるということは、「初夏の熱中症は若さと体力は無関係」ということですね。

大事な体。

自粛要請は続きますが、屋内でも熱中症にはご用心。

くわしい初夏の過ごし方アドバイスを、メルマガでも配信できたらと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。



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