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命を賭けて戦えますか?

以前、「主張から離れるとは」で書いた猫のおじさんと言い争いになってしまった。
隠すことではないので明かすと、戦争になったら戦うか逃げるか、というもの。
もちろん火沢は後者だが、ことの発端はウクライナの開戦時、橋本徹がゼレンスキーに対して逃げたい人は逃げられるようにしなければと苦言を呈したことに、おじさんが「けしからん」と言った事。
それに対し火沢は橋本徹の言葉は有り難かったので、まあ、そういうわけでちょっとした対立を…
今回は、話の流れが、日本人はアメリカの属国だというおじさんの弁から米軍が日本から撤退するという話に変わり、最終的に有事の際は自ら戦うしか選択はないだろと言われ…

確かに火沢が甘いのは自覚してる。
そんなことは子供の頃からガキだと言われてきたんで今更指摘されても、だからなんだという感じだが。
noteを始めたのも、未熟でも何か発信しなければ残りの人生もったいないと感じたからで自分の恥を晒すことも覚悟してやってることだ。
だけど、この議論で一番納得がいかないのはなぜ、あの世代は命をかけることに何の逡巡もないのか、ということ。
百歩譲って徴兵制が導入されたとしても、それはやはり議論をつくさなければならないわけで…
おじさんは、むしろコロナワクチンの安全性に対してはどんなに時間をかけても議論が必要だと主張するのに、なぜ戦争に関することとなると、こうもあっさり戦う事を肯定してしまえるのか…
おじさんは対人関係が苦手で人と話すと自律神経をやられてしまうらしい、ついこの間も精神科に行ったと言う。
それほど繊細な人なのに…
本人が言うには「そうするしかない」の一点張りで…
確かに代替案が出せない火沢は甘いのだが、二元論に話を持って行きたくない気もして、しかし、結局火沢も火沢で逃げる選択はブレない。
だから橋本徹のように選択制なら、と落とし所としては良案だと思うのだが…
おじさんとしては、逃げて外国に避難しても迫害されるだけだという主張でブレない。
火沢も、この間放送してた日本沈没見ちゃったからね…
確かにあれ見て日本タウン良いなと思っちゃったからガキっちゃガキだけどさ…
でも、やっぱりね…
戦うしかないでしょの一点張りは勘弁してくれよ、と。
国民だって、そう簡単に首を縦に振るわけ無いでしょ。
そう言っても、おじさんはやはりブレない。
最終的に自殺するか敵兵を殺すかという馬鹿げた話になり、俺はもう心がおかしくなって、挨拶もせずおじさんから離れて家に帰った。

久しぶりに胸糞が悪くなった。
おじさんが憎いんじゃない。
簡単に命をかけられると言えてしまう価値観の差に慄然とし、心が砕けた。

二元論から脱するというのを人生のテーマの一つとして考えてきた。
しかしこれがなかなか…
お互いwin-winの関係になれればとも思うが現実的に詰め切れないことも多いと思う。
なかなか両者が納得する着地点というのが設定しにくい。

実は父親との関係でも悩んでいて…
これはまた別の機会に改めて記事にするかもしれないが、少しだけ書いておく。

実は火沢の父は歴史修正主義者で、最近都議選にも立候補していた。
そしてドイツのホロコーストやアンネの日記も捏造だという本を出版している。
そして…
コロナワクチンの政策に反対して首相や閣僚達を裁判で訴えていたらしい。
殺人罪で、である。
父とは手紙のやり取りだけで十年以上会ってはいない。
最近スマホを買ったからこそ知れたのだ。
「遂にここまでいってしまったか」という絶望にも似た気持ちでいる。
昔はニュースステーションの久米宏に抗議の電話を入れる程度だった。
それが段々、小林よしのりにのめり込んで…
自分は救世主で、バランスの取れた素晴らしい人間だと口にするようになった。
仕事では疲れた顔をするようになったが、それは加齢のせいとばかりは言えない。
もう、何を言っても、あの人には届かない。

父も徴兵制に賛成である。
若者を鍛えるには良いらしい。
古き良き日本を取り戻す、ということなのだろう。

おじさんは火沢と性格も似ているし父と違って昔の日本のことは良く思っていないらしい。
いや、だからこそ戦う事を簡単には言って欲しくはなかった。
せめて苦悶の表情を浮かべるとか、これから議論が必要ですね、とか緩衝材となる何かがあれば救われたけれど…
少し父の影を見てしまったというか…
猫の話だけしてれば幸せだったのに…
馬鹿だねぇ。

火沢は色々問題を抱えている。
火沢が、何かと人に反発してしまうのも父との関係性が起因していることは自覚している。
しかし、これを乗り越えるのは本当に難しい。
本当に…
今はただ、参ってしまっている。

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