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みなさん、十分に休息はとれていますか?
今日の疲れは今日のうちに消化できていますか?
興奮と鎮静、活動と休息、明と暗。これらのバランスを保つことでヒトのココロとカラダの健康は保たれています。現代社会、ココロもカラダを活性化させるモノ・コトが無数にある中、わたしはそれを抑制したり、沈静化させることが健康を保つために今最も必要な要素だと感じています。



現代社会と自律神経系

深夜まで明るい繁華街(コンビニエンスストア)、夜通しチェックするスマートホンやネットサーフィン、神経的かつ心理的興奮を余儀なくされる人間関係・・・

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便利になった代わりに、ココロとカラダをゆっくりと休ませる時間や環境、さらには本能的な欲求さえも手放してしまっているように思います。

活動すれば休息する。朝が来て、夜には眠る。本来ヒトは長い年月このサイクルで生きてきたはず。なのに、今はどうでしょうか?

疲れても栄養ドリンクやエナジードリンクで乗り切る、夜通し光を浴びる、真っ暗な場所は限りなく少なく、いつも何かの騒音が聞こえてきます。


元来、生命の危機管理として闘争・逃走反応として機能してきた交感神経系は、現代社会においては、さほど興奮するような驚異のある動物や危険な場面に出くわすことはないはずだが、「人間」や「社会」という環境では、微弱ではあるが、慢性的に精神・心理・身体を蝕むように長期的に交感神経系が興奮状態となっています。

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興奮を司る交感神経系、鎮静を司る副交感神経系は周知のとおりだが、特に副交感神経系において、普段の生活においてモニタリングするのは難しいけど、スマホアプリで自律神経系の興奮度合いを簡易的に調べられるようにもなってきているらしい。

ホメオスタシス(恒常性)は外的・内的刺激において心身が常に一定状態に保とうとする自動機構で、交感神経系の興奮のあとは、副交感神経系を興奮させ、両者間のバランスを取る必要があるんだけど(1日の疲れを癒やす睡眠はまさにそれの中心である!)、交感神経系が興奮しっぱなしで、なかなか副交感神経系を活動させることが難しくなっているように思います。



休息ポジション(Rest Position)

「運動」の反対は「休息」である。これはニュージーランドのオステオパスであるPhilip Beach氏の言葉です。

休息ポジションはPhilip Beach氏が提唱している概念で、12通りの休息姿勢をとり、休息に必要な姿勢保持が可能か否かを評価するものです。


扱う姿勢は、古くから人が休むために獲得してきた休息ポジションで、これらの姿勢が問題なく保持できることがココロとカラダの十分な回復を促す第一歩となるのではないかと考えています。

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現代ではほとんど用いることのない姿勢もあるように思いますが、長い年月、人間が獲得していた基本姿勢であるため、本来であれば全ての姿勢は問題なく行えるはず。


逆に、休息ポジションが獲得できないうちは、興奮性の高い活動を強いられていると逆説的に考えることはできないでしょうか?

休むためにとるべき、とれるはずの姿勢が取れない。

どこかが硬い
窮屈感がある
うまく寝返りができない
特定の姿勢でしか眠れない


これは休むためのポジションが失われていることを意味しています。休める姿勢のバリエーションが少なくなるということは、休めるシチュエーション、量、質、全てに悪影響を及ぼします。

休むべき姿勢がとれるかどうか、活動から休息に切り替えることができるかどうか

姿勢の観点からも判断できるのではないでしょうか?




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