asura

音もなく刻はすぎて...

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音もなく刻はすぎて...

マガジン

  • 身を浸すのは 深い虹

    縄酔をテーマに描き続けている作品『縄のゆりかご 染みる心』の記録。 [デジタルドローイング]

  • アンフィスバエナ

    毎日様々な夢を、そしてそのほとんどが明晰夢のような…そんな夢の記録

  • 独白 ー冷蔵庫の中の記憶ー

    冷蔵庫の中で放置されたままのの記憶・思い出を取り出してみた…

  • 美しい偶然

    わたしが出会った映画・小説・音楽・アートなどなど…についての記録

  • 愛おしく 狂おしく

    『縄酔 monochrome』 縄酔をテーマとした作品の記録。

最近の記事

風の眠り…春の夢

    • 0427

      この2日間の疲れだろうか 久々にやわらかな陽光が降り注いだせいだろうか 今朝はゆらゆらと甘美な夢だった 目覚めたわたしは自分自身に驚き…照れてしまった… 廃墟の部屋のような暗闇の中 不意に稲光がして眩い裸体が浮き上がった 離れた窓からは湿った風が流れ込み レースのカーテンがゆるやかに波打っている  … 誰だろう …? わたしはその姿を確かめたいが沈んだ身体は動かない 暗闇の中に重い指先を伸ばすとまた稲光が走り 眩い白い肌はすぐ目の前にあった… 肌は雨に濡れたのだろうか…

      • 0416.0418.0419.0421.0422

        0416 畑の中、目の前をウサギがぴょんぴょん進んでいる わたしもウサギか何か動物だろうか? 視線の高さが野菜らしき葉っぱと同じ高さだ わたしはウサギの後を追って畑を四つん這いでかける 突然風景は俯瞰になり私は空から畑を眺めている うさぎの後を必死に追いかけているわたしが見える 畑の右側にはさほど大きくない川が流れていて ウサギはその川の中の石を足場にぴょんぴょん跳ね対岸に渡った 私はまた地上のわたしに戻ったのか… 視線の先には草の合間に川が流れウサギが対岸に渡った姿が見える

        • Ain’t Got No, I Got Life

          細胞は生まれ変わる 夕方の私は、朝の私ではない 16 日、ついに71… 二十歳代の頃は60より先の世界を考えたことはなかった しかしすでに10年も過ぎている 「わたしという小説」はまだ終わらない …いやもう少し書き続けよう…笑 この頃はほぼ毎日の金縛りの朝… 数日前からわたしにとって大切な歌 ニーナ・シモンの「Ain’t Got No, I Got Life」が身体中を駆け巡る 待ち望んでいたドイツ映画『システムクラッシャー』が ようやく日本公開になる この曲はこの映画

        風の眠り…春の夢

        マガジン

        • 身を浸すのは 深い虹
          9本
        • アンフィスバエナ
          6本
        • 独白 ー冷蔵庫の中の記憶ー
          14本
        • 美しい偶然
          9本
        • 愛おしく 狂おしく
          3本

        記事

          0405

          ここから前が消えてしまった どうしても思い出せない… ---------- わたしは実家の部屋にいた 部屋の中は乱雑に荷物が積まれている でもその様子はシルエットだけではっきりわからない 隣の台所に移ると窓が開き新聞配達(?)の男が 配達通知のボタンを付けさせてもらうと言うのでまた隣に部屋に戻った 窓から身を乗り出して「設置は此処に」と設置場所を指差す 突然背後から「火事だ!」との叫び わたしは急いで叫び声に向かって居間を走り抜けた 一番端の姉の部屋が燃えているが誰もいな

          0403

          突然何かがわたしを押さえつけてきた いや何かが巻き付いてきた 重い瞼をなんとか開くとそこにはエイリアンのような口 俯瞰で見ていたもう一人のわたしが叫んだ 大蛇だ! その声にわたしは咄嗟に両手でその口元を掴んだ でも胸から下が動かない まるで何百キロもの重石に潰されるような ギシギシと骨が軋む感覚… 脚が潰れるような感覚…だけが駆け巡る それでも無我夢中で力一杯暴れた でも暴れていたのは頭の中だけで身体は腕以外は動かない わたしの力はどんどん抜け鈍い苦しみに力尽きてきた その時

          0330.0331

          0330 以前見たあの恐怖の虎と同じような場面 ちょっと違うのは池のそばの建物の木製のデッキの上にいてわたしはそのデッキの床下に隠れているたこと 虎はまたもやわたしを捕まえようとデッキの隙間から前足を入れ牙を剥き出す  --- だめだ! このままだと今度も引き裂かれる! --- (以前の夢では前足の爪が頭に突き刺さりそのまま引き摺り出され、無我夢中で暴れたわたしは横になっていたソファから激しく落ちて右腕を怪我してしまった…) 以前の夢の場面を思い出したわたしは咄嗟に束石の陰

          0330.0331

          Il portiere di notte

          昨日とは打って変わってまっ白な大粒の雨 …… 春雷の雫 わたしは春先の雨の花の咲きこぼれている木の葉が好きだ 静かに、秘めやかに… それでもそこまでやって来た新たな息吹の煌めきに ときとして身も心奪われる 激しい風にガタガタする縁側のサッシを開け 指先を濡らす雫をちょっとだけ口に含む… この何かエロティックな感覚に わたしは『Il portiere di notte(愛の嵐)』の映像が蘇えった 20代始め、渡仏してまだ間もないわたしは モンパルナスの小さな映画館でその

          Il portiere di notte

          0326

          わたしは女性の誰かと 知り合いのレストランで待ち合わせをしていたので 急いで駅か地下街の通路を足早に歩いていた 途中のトイレに寄るとそのトイレの中がとても汚れていたので 諦めてレストランに向かった レストランに入るとおそらく知り合いのオーナーが (姿がぼやけてはっきりしない。他のスタッフもお客も同じくぼやけている) 出迎えてくれテラス席へと案内してくれる ただそのオーナーは消え テラス席への通路は壁で閉ざされていて行くことができない 仕方なく他の扉から出て薄暗い通路を進み 建

          0323

          ほぼ毎日様々な夢を、そしてそのほとんどが暗闇に飲み込まれるような恐怖と悲しみに満ちた世界。ただ長い間同じ様な夢が多いので慣れてしまったのか、夢の中でもうひとりのわたしがシチュエーションをコントロールできてしまうことも多くなった。だから自分の叫び声や涙で目を覚ますことは少なくはなった。少し前、知人の心理カウンセラーは、何か深いトラウマがあるかもしれないので一度カウンセリングしてみようと言ってくれたが、この歳になって今更なので夢を記録しながら付き合っていくのも面白い。そう…夢のか

          かぎりなくやさしいにほひ…

          かぎりなくやさしいにほひ…

          Jolies ténèbres

          花はいろ そして匂い あなたのこころ そして やさしさ    ーー 堀口大學 ”人に” (詩集:幸福のパン種)ーー コロナ禍が収束し始めた2022.2月 70歳を一歩手前にキャンドルづくりを始めようと糸島に移住した フランスのバンド・デシネ(BD)の中でも大好きな作家ケラスコエットが描く「かわいい闇 − Jolies ténèbres −」がある 物語はもちろん好きだがそれ以上に彼女の優しくも透明でダークな絵に魅せられ いつも手元に置いていた そしてわたしもいつか”可

          Jolies ténèbres

          色も匂いも…肌触りさえも

          三本のマッチを一つずつ擦ってゆく夜の闇  一本目は君の顔全体を見るため   二本目は君の目を見るため    最後の一本は君の口を見るため あとの暗がり全体はそれをそっくり思い出すため    君を抱きしめたまま…       《 "Paris at night" `-- ジャック・プレヴェール 》

          色も匂いも…肌触りさえも

          la mélancolie d'une belle journée

          短くも美しく燃え ずっと病室にいたはずのわたしは どれが彼女との最後の会話だったのかを思い出せない ただ、消灯時間を迎えた頃 彼女は少し意識を戻した 「お水…」 わたしは乾いてカサカサな唇に吸い飲みのガラスの吸い口をあてた 「体を拭いて綺麗にしてほしい…」 わたしはベッド脇の小さなスタンドの薄明かりの中で病衣の前合わせ紐を解き タオルが熱くないかを頬で確かめ白い躰を愛撫するかのように拭いた 薄く微笑みながらわたしの動作を追いかける彼女の瞳を私は忘れない 彼女にはわたしの姿は

          la mélancolie d'une belle journée

          と、あなたは呟いた…

          私に金と銀の光で織った天の衣があれば   それをあなたの足下に広げるだろう     しかし貧しい今の私は夢を見るしかなかった 夢をあなたの足下に   そっと踏んで欲しい     私の大切な夢だから ーー          (イェイツ)

          と、あなたは呟いた…

          どの時も愛おしく

          どの時も 懐かしく 愛おしく 狂おしい... わたしは あなたの全てを愛した 後悔ならあるけれど 言葉も行動も 惜しんだものなどなにもない 逃げたくても逃げられないほどに 苦して、辛くて 幸せだった ...Carpe diem

          どの時も愛おしく