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情熱は伝播する

「Startup Aquarium」というスタートアップのイベントに昨日参加しました。
目的としては、DeNA会長の南場智子さんの講演を聞きたい、ただそれだけで参加を決めました。結果的に参加して良かったと心から思える素敵な内容でした。

まず「ステータスや成果よりもどれだけ面白い人生を送れるかが重要」という話。
この言葉は唸るように頷きました。
私も現職に決める要因として、ただただオモロろそうという理由で転職しまして、それを思い出して、ワクワクに従う重要性に改めて認識させられ共感しました。
この文脈の後にはスタートアップ起業をすることは何にも代え難い面白さがあるような話をしていたのですが、それは個人の興味や趣向により異なるとは思うのですが、僕としてはグサグサ刺さって、もっと!もっともっと出来ることを追求しないとと痛感しました。

次に教育にも言及されていたのですが、「答えを教えるのではなく、人と違う夢とか夢中になることを重要視したい」というコメントがありました。
大人になり、夢中になることを忘れてしまっている人が本当に多いと私は思っていて、私自身夢を見ることに対して悔しいかな実現可能性などを考えてしまったりするのですが、南場さんはもうすぐ還暦も近い年齢なんて何も考えさせない遥かに大きなビジョンと歯に衣着せぬ物言いで、自分の価値観から現実を拡張している人だなと感じました。
よく凄い起業家には現実歪曲フィールドが存在すると言われたりしますが、リアルに実感したのは初めてで、ナチュラルに夢中になっている人には敵わないと改めて実感しました。

更に自分の中で感じた印象として、飾らない自由さを実感しました。もちろん、ユーモアやチャーミングさは言うまでもないのですが、どう考えても裏表が無い性格が表に現れていて、この要素って相手の考えている事の本気度が変わるので、天性と言われればそれまでかもしれませんが、天真爛漫でストレートなメッセージは確実に人に届くし、人を感動させる力強さを持っていたので、私も取り繕うような表現をもししているのであれば、自分にとって勿体無いのかな、もっと本気で本音で生きなければと学びを得ました。

加えて今回の講演会のテーマである大企業とスタートアップを渡り歩く生き方というのは実現はさておき賛成だなと感じました。
現実問題として、大企業至上主義のような風潮がまだまだ残る日本ではあり、風が吹いたら倒れそうな小さなスタートアップが世界を変えられるのか?という事例に対しても、小さなスタートアップに世界を変える力はありません、大きくなって世界を変えるんですという真摯な発言で向き合って頂いていて、前述の本音との兼ね合い含めて、変に隠さない所が素敵だなと感じました。

また、創業チームや、第二段階、第三段階と成長過程のチームを心から信頼していて、何があっても全部チームで拾うという言葉にはスタートアップとしての言葉の力強さを感じましたし、精神面でのタフさも必要だなとハードシングスを乗り越える為に必要なことも信頼が前提に乗り越えてきたんだなと感じました。そしてやはり人が何より重要なんだなと。

最後に「迷ったら動こう」という言葉。
ほんまそれ!というより、それしかない!と思いました。
スタートアップなどは特に、失敗という名の学習経験の蓄積をいかに早く閾値に到達させる事が大事だと私は考えていて、複数の選択肢で迷っているなら、まずやってみて、あかんものをサクッと削ったらええやんと思っています。
迷っている時点で停滞であり、時間価値を失っている事実にまず気付くべきで、できるかどうかも何者かになれるかは分からなくても、やってみたらええねんと思っています。
ちなみに、この文脈の続きには「どれだけ楽しい人生を送れるかが重要」という冒頭のメッセージに戻ります。
終始メッセージが一貫しているのも人間性だなと伝わってきました。

結果的に、私がこのイベントに参加した事で得られたことは「情熱は伝播する」ということです。
南場さんは業界的にレジェンドな存在と言えますが、その一言一言、一挙手一投足に一貫した日本を良くしたい、その為にこうあって欲しいという願いが詰まっていて、メッセージに一貫性と天然っぽいユーモアからくる強烈さが人の心に染み入るのだろうなと心から感じました。他者に権限を委譲して、自分自身も圧倒的に広くて大きなビジョンで突き進む姿勢には誰しも着いて行きたくなりますし、二列目で話を聞いていた私にも「熱」が伝わり、行動の一歩目を半強制的に考える機会を頂きました。

では、締めとして不格好経営の一部を引用して終わります。

「同じ目標に向って全力を尽くし、達成したときのこの喜びと高揚感をDeNAの経営の中枢に据えよう。互いに切磋琢磨し、ときに激しく競争しても、チームのゴールを達成したときの喜びが全員に共有され、その力強い高揚感でシンプルにドライブされていく組織をつくろう。そう決めた瞬間だった。」

不格好経営: チームDeNAの挑戦 | 南場 智子

私もこの染み入る言葉を胸に留め、日々情熱的に生きたいと思います。

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