積まれた本

【201812】おもしろい本を紹介しよう【読書記録】

『先月何冊本を読み、どんな本が面白かったか』

2018年12月の読書記録です。

11月の読書記録はこちら。

2018年を通して読んだ本のおすすめベストイレブン(11冊紹介)を作りました。

紅白歌合戦の最中に投稿したからかほとんど読まれていません。まだ読んでいない方はぜひ!

今回の目次は以下の通りです。

1. 12月はこれだけ読みました!
2. 特に面白かった3冊を紹介します!
3. むすび

それではスタート!
(以下敬称略)

1. 12月はこれだけ読みました!

12月に読み終えた本の数は25冊
大量の積読を消化しきれないうちに新たな本に目移りしてしまい、さらに積読がたまっていくことの繰り返しが続いています。もう部屋に本を置くスペースが限られてきました。

2. 特に面白かった3冊を紹介します!

全共闘以後(外山恒一)

1968年の全共闘から50年。1972年の連合赤軍事件を境に学生運動は退潮し、その後は「シラケでバブルでオタクでサブカル」の時代―。そんな歴史認識は間違っている!全共闘以後50年の歴史を全く新しく塗りかえる著者渾身の原稿用紙1000枚超の大冊!いま初めて描かれる、若者たちの社会運動50年“通史”

著者の名前は東京都知事選の政見放送で中指つきたてた人として記憶されているかもしれません。そのイメージがつきまとっていることは本人も気にしているそうなので、ぜひともこの本を読んでそのイメージを払拭してください。

全共闘運動(ここでは1968年とする)以後の社会運動史を丹念に調べ上げ誰にでも読める通史として書き上げた彼の筆力にはおどろきました。特に80年安保やオウム事件に関する考察は現代にも密につながる話であり非常に面白かったです。

ではこの本がお堅い歴史書なのかというとそれは違います。特に外山本人が登場する時代からは『個性あふれる無名運動家たちが織りなすドタバタ群像劇』のように読むことができます。

【あわせて読むなら・・・?】
・良いテロリストのための教科書(外山恒一)
『全共闘以後』の分厚さにドン引きしてしまった人は、いったんこの本で肩慣らしをしましょう。前提知識が頭に入った状態で『全共闘以後』読めるのでおすすめです。

・サッカーと愛国(清義明)
「まさかサッカー関係ないやろ」と思って『全共闘以後』読んでいたら大ありでした。この本の著者が登場します。それどころか出版のきっかけにも関係しているそうです。びっくり。

メモの魔力(前田裕二)

斜に構えたことを言う若手学者みたいな風貌や、親しく付き合っている方々が炎上上等イケイケ系ぽくてちょっと敬遠しちゃいそうですが、この本で書彼のイメージががらりと変わりました。これが上手なギャップの使い方か・・・。

ファクトを書いて、それを抽象化して、別のアイディアや行動に転用する。メモをとることでこのサイクルを回していく。抽象化は慣れていないと時間もかかったり考えつかなかったりして挫折しそうになりますが、これを使いこなせると人生がもっと充実していくだろうと思います。近いうちに就活生の必読本と言われそうですね。

また、編集を担当されている箕輪厚介のTwitterでしばしメモの取り方について補足情報が流れるのでチェックしておきましょう。

【あわせて読むならこの本】
・人生の勝算(前田裕二)
『メモの魔力』で前田裕二にハマったならとりあえず読んでおきましょう。僕もすぐ買って読みました。

・教養としてのプロレス(プチ鹿島)
プロレスの話を通して、ファクト→抽象化→転用を見事に行っている本です。何か熱中している好きなことを持っている方は、その知識を抽象化した先のゴールの見本がこの本になるでしょう。

承久の乱(坂井孝一)

学校で日本史を勉強していると鎌倉時代がどうもつまらないのです。「はいはい、どうせ北条が勝つんでしょ。はいはい」と淡泊かつ斜に構えてこの時代をみてしまうのです。この本を読んだことをもって謝罪させていただきます。本当にごめん。面白いぞ鎌倉時代。

戦いたくて戦ったわけでもないし、負け戦をあえて挑んだわけでもない。当然北条氏が権力を握ったことも必然ではないのです。歴史に必然は存在しないのかもしれません。目の前のことにただただ一生懸命でぎりぎりの中で決断をし続けた普通の人たちが歴史を作ってきたんだなと分かります。

「承久の乱の解説するなら鎌倉幕府の成り立ちや院政の話も一からしないとわかりにくいよね?先生、張り切って全部書いちゃうぞ」と坂井さんが思ったのかはわかりませんが、この一冊で院政の開始から承久の乱までの歴史が基本からわかる驚きの親切設計となっています。

【あわせて読むならこの本】
・応仁の乱(呉座勇一)
こちらも目の前のことに一生懸命対処しようとした普通の人々が作ってきた歴史が実感できます。ちなみにこの著者はTwitterに鍵をかけた上でめっちゃ毒吐いています。フォロー推奨。

・やる夫が鎌倉幕府の成立を見るそうです
・やる夫は鎌倉幕府を成立させるようです(◆OSXMqpvhvA)

本ではありませんが僕が「あれ?ひょっとして鎌倉時代っておもしろい・・・?」と最初に思ったきっかけの作品です。坂井さんの解説と一致する部分がいくつもあり、この作品の解釈はかなり信頼が置けると思います。

3. むすびに

紹介した本はどれも2018年の読んだ本ベストイレブンに入ってもおかしくないぐらいの本でした。12月読んだ面白い本の中でもずば抜けた3冊です。

読書関連では昨年Twitterでしれっとはじめて、しれっと消えたハッシュタグ『#ふら読書』を復活させようと思います。おすすめ本の紹介をnoteにきっちり書くのは僕の力量ではまだまだ時間がかかります。「面白かった」とつぶやくだけでもいいぐらい肩の力を抜いた感じでおすすめの本をTwitterで紹介していくつもりです。つぶやきをまとめてnote記事にしてもよさそうですね。

早速『#ふら読書』でつぶやいてみました。

おしまい

-------------------------
「なかなかおもしろかった!」「参考になった!」と思われましたら記事の拡散や宣伝を是非ともよろしくお願いします。
また、noteやTwitterのフォローもよろしくお願いします。
ふらいくるのTwitter:@nega9_clecle
ふらいくるのnote:https://note.mu/negacle
ふらいくるへの問合せ・依頼:https://note.mu/negacle/message
-------------------------

この先は有料記事となります。
この有料部分には記事の裏話や編集後記のようなものを書きます。本編では書き切れなかったことや書くときにどんなことを考えていたか、記事を振り返った所感などを出していきます。

今回は本編紹介した3冊についてより詳しい感想や、本編で書けなかった本の紹介をします。

「この記事読んだけどおもしろかった!」、「他の記事も読んだけどおもしろかった!」、「今後の記事にも期待してる!」と思われた皆様、ご支援頂けたら嬉しいです。

ここから先は

779字

¥ 150

この記事が参加している募集

推薦図書