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私の仕事…2021 秋

9月末から今に至り、職場内で欠勤者が出ているため、仕事が忙しい毎日です。

予てかねより、福祉業界はかつかつの人員で職場を切り盛りしています。
(別段福祉業界だけではないですね...)

今回はちっと福祉業界の裏話です。
同業者の方なら、どこでも?
(うちだけでしょうか!!)
じゃないことと思います。(希望的観測😁)

これから福祉業界を志す方は、ここで読むのは止めて下さい。
(せっかくの思いはそのままに😜)


🔵グループホーム系の人員(配置)基準

これざっくり言うと、施設に入所、入居している人数応じて、介護職員数が決まっています。介護職員1人に対して、入所者は3名です。
(介護保険法にて決められています)

なので、単純に入居者定員が9名の施設は、日勤換算で3名となります。
夜勤は1人でも可能ですが、本来8時間以上の労働には1時間以上の休み時間が必要です。(労働基準法第34条)

現状夜勤中はまとまった休みは取れそうで取れず、早速介護業界のグレーな部分が見えてきます😅

これらを踏まえ、もし介護職員の規定人数以上を雇用することはその法人の体力により、人員増の対応出来ますが、これが可能なのは一部の大手のみかと思います。

介護報酬と呼ばれるものが有ります。
これが、介護施設などで働いている者達に支払われる給与の原資となります。

国によって介護報酬は3年に一度改訂され、その度介護従事者は青色吐息とほほなのです。処遇改善を常日頃願います。
(せめて他業種と同等の給与水準を目指してくれよん😜)

話を戻し、今余裕を持って職場内の人員を確保している法人は限られていると前述しました。

私の法人は地方の中堅クラス。本来ならもう少し介護職員の人数を持てると思いますが、しぶちんです。
(もっとも、福祉業界自体人気無い業種か…😅)

新規募集を掛けてもなかなか集まらないです。

それらを踏まえ、次は福祉業界の現状の話です。


🌀現場は火の車

今休んでいる職員は言うなれば、労働災害(労災)です。
福祉業界は有給取得率が低い業種です。皮肉ですが、この様な状況にでもならないと有給消化がままならないことも事実だったりしてです。

労災について、なかなか労働者も申請をためらい、法人は認めたがらないと聞きます。それは以下の様なことが有るためでしょうか。

①労働基準監督署への書類提出
②労災指定病院の受診が決められ、手続きが面倒くさい
③法人は社会的評価を落としたくない

などで、双方二の足を踏むのかと思います。

労災が受理されるまでに1~3ヶ月審査に掛かり、認定には結構ハードルが高いようです。休業期間の4日目から休業補償給付、および休業特別支給金が支給され業務災害の場合、待期期間中は、事業主(使用者)が労働基準法の規定に基づく休業補償(1日につき平均賃金の60%)をおこないます。

一方各健康保険なら傷病手当金が有ります。
これは、給与が支払われない時(有給超過などで)連続して休んだ3日間を含み、4日目以降の勤務出来ない期間に応じて支払われるます。
最長1年6ヶ月。条件等あり、各保険協会のガイドラインの確認が必要です。

更に雇用保険にも、失業時に上記の様な休業補償があります。詳細はお住いの管轄しているハローワークで確認になります。

今回の記事は補償金云々ではないので、これ位にして現場の実情に戻ります。


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欠勤者は治療などに専念してもらい、回復するまでの一定期間は休みます。
その分、まー単純に休んだ職員の穴は別の職員にきます。

実際私も何度か腰痛、インフルエンザ、その他もろもろで数日間休み、同僚、管理者にご迷惑を掛けた経緯有りますので、現場サイドでは
”明日の我が身”
お互い様感が有ります。(その節はごめんなちゃいなー😅)

しかし、いざ休むとなれば休業期間やその間の補償が有るのかなど考えが過りよぎます。私の有給は1ヶ月強近くあるので、心配なく休めますが、現場の火の車な状況が手に取るように分かるので、正直休み中も気が休まりません😓

そして、完全復帰には程遠い状態で現場復帰しますが、恐る恐る職場を見渡すとやはり他の職員は皆疲労困憊気味です。そんな彼らを見ていると身が小さくなりますが、実際いきなりフルパワーは出せず、数日はサブ要因で働きます。


⚫現状を見つめて

このように誰かが数日間働け無くなっただけで、現場には動揺が走ります。繰り返しになりますが、福祉業界は常に慢性的な人手不足です。


そんな中、かつて(昭和62年介護福祉士、社会福祉士法制定)一時期、盛り上がった時期が在りました。
当時のことを思い出すと新しい国家資格が出来て、今後の社会情勢を見据えた新たなビジネスチャンスを目論み、様々な業種などが社会的な需要が見込まれると思い福祉業界に参入し、その受け皿となる介護福祉士養成校が多く作られ、人材育成に力を入れていた時期が有りました。

ところが、蓋を開けてみると福祉本来の特徴か収益化が思うように見込まれず、前述した介護報酬は国が算定しているため、医療報酬と比較しても改定期の増加がこれまで低く抑えられて、例え社会的需要は右肩上がりにもかかわらず、次々と撤退していく状況になりました。

それと同じくして福祉業界の大変さは今更ながら周知の事実で学生らの就職先には人気なく、希望者が少なくなれば養成機関は減少し規模も縮小傾向となっていきます。
私が通っていた専門学校の介護福祉士養成コースも今は無くなっています😓

また一時は新聞やニュースでも多く取り上げられていましたEPA(経済連携協定)における外国人技能実習生制度などで、コロナ前は外国人の方が自身の思いや今後の社会情勢を見据えて日本の福祉業界に来て頂きましたが、現状は滞り気味ですね。

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コロナ明け?以降の介護業界の就業動向は未知数です。
(日本以外でも、各諸国の高齢率は上昇中につき介護士不足と人材確保は喫緊の課題)

繰り返しになりますが、日本人の高校卒業者、短大、専門学校卒の方を見ても、福祉業界の就職は少ないですね。
理由は様々ですが、一言で言えばやはり
”魅力が無い(少ない)業種なのだと…”😓

一方、最近の傾向として、コロナによる失業対策の一貫で以前より実施しているもので、厚生労働省は教育訓練給付金制度より、介護初任者研修
(旧ヘルパー2級)の取得を目指してもらう講座に力を入れています。
そして、取得後更に上級資格である実務者研修(旧ヘルパー1級)にステップUP更に介護福祉士習得へと繋げる道筋も提唱し、就職後更なる給与増やモチベUPを謳っています。

ただ、実際研修を経て現場に配属されると仕事におけるミスマッチが多くあると聞きます。

やはり、実際働くとギャップを感じるのでしょうね。
3K(きつい、汚い、危険)のレッテルを貼られて久しい業種。
全業種と比較しても、賃金格差は言うまでも無く有ります。


しかし、業界のマイナス点ばかり上げても仕方なく、今後2025年以降も高齢者は一定期間増える訳で、業界の需要は益々有ります。


人手不足を補う様々な取り組みとして、介護のIOT化や記録などの電子化。医療業界における、根拠に基づいた取り組みの介護版の導入。これによりこれまでは、各介護士の職人的な勘などの動きは共有情報として、データベース化され、新しく仕事に就く人に対しても、分かりやすく対応出来るよう取り組みが行われています。

また魅力ある仕事として、やはり賃金UP。こちらもせめて、全業種並みの水準に引き上げていただきたいです。生活面で安定した基盤が保たれないと希望者すら出て来ませんからね。
(お願いします!財務省の方々!!🤑)


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昨日同僚が職場復帰しまして、いつもの面々が揃いました。しばらくは、後方支援に徹してもらい力仕事は他の職員がカバーです。

そう言えば、介護士のこと揶揄やゆしている言葉が有ります。
介護士改め、介護力士士(どすこーい)👣👣👣

身体介護はとにかく体力勝負。そんな仕事だから、膝腰などに負担大です😅

体に負担を掛けずに介護する方法は有りますが、私達プロが痛める最大の理由は、咄嗟とっさの介助だったり、転倒や転落など命に関わる危機的な状況からの回避を目的とした時の行動で痛めます。

怪我や腰痛、ストレス、不眠などの心身ダメージは蓄積していきます。
ストレス、アンガーマネジメント、フィジカルメンテナンスはプロとして自分を守る為の心得。


ON/OFF切り替えは大切です。色んな息抜き
・適度に体を動かし
・気分転換に好きな趣味を行い
・美味しいものを食べて
・家族と過ごして
・恋人と過ごして
・友達と遊んで
・ペットと遊んで
・思い切り歌って
・笑って
・時には泣いて
・美味しい酒飲んで
・ゆっくり湯に浸かり
・早く寝る…
などなど😊
人それぞれ、思い思いの方法でストレスと付き合いたいですね。





🌈まとめ

介護福祉は対人援助の仕事。特にグループホームなど同じ空間内で24時間365日のサービス提供は、入居者の安全安心は当たり前。更に刻一刻と変わる入居者との日常に注視しながら、出来る限りのホスピタリティが要求されます。

とまー今私が携わっている認知症高齢者の生活を支える仕事は、入居者のこれまでは見えてこなかった、誰もが持ち合わしている心の奥底そして奥行きのある精神世界を見つめながら、個々の特性を見ながらやがて訪れる最期を支えていく仕事です。


日本の現状として、生産年齢人口において減少傾向が続いています。各分野で人材獲得が進み、魅力的な産業や業種に人は流れます。

その要因は数有れど、結局のところ
私が思うのは仕事として
"どれだけ、夢中になれるか‼️"
これに尽きると思います。

確かに大切な要因として繰り返しになりますが
・労働(職場)環境
・人間関係
・賃金

など決め手は多く有りますね。

ただ、仕事に就くに当たり、仕事内容が面白いか否かはとても重要です。
人生の中で多くの時間を要するもの、それが仕事です。

以前の記事にも書きましたが、福祉の仕事を始めたきっかけは家族の介護経験からでした。当時は介護の”か”の字も知らなく、知らないことへの探求が転職を経て、今の私の職業人としてのいしずえになりました。


”人の人生は面白い”
確かに今の自分と違う境遇、時代、環境、国などで生きてきた方々です。
その最終地点において、彼らのそばで寄り添うと、その人達が歩んできた軌跡の断片を見ることが出来ます。


そんなこと感じて今なお
うんこ付けられ、セクハラ行為、暴言暴力に合いながら、時には殺意すら感じ😨時には、さりげないつぶやきにほっこりさせられます😊


生活環境がガラッと変えさせられた入居者は、
「ここはどこ?自分の家に帰ります」という中、やがて諦め(諦めない人もいます)現状を受け入れて、淡々と暮らしていきます。

そんな切ない思いも受け止めながら、私達が出来ることは微力です。



夜勤の最中暗いフロア、各入居者の部屋を巡回しながら思い出すことが有ります。
そう言えば○○さんこの部屋だったな。あれだけハチャメチャな方だったのに。看取りを経て亡くなった○○さんの顔を見ながらこれまでを労いねぎら

この世界はどうでした?”
”やりたいことは出来ましたか?”
”好きなこと、好きな人との生活は楽しかったですか?”

など取り止めのないことを思うのです。


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何事も初めがあり、そして終わりを迎えます。
仕事、働くとはその人が傾ける情熱がもろ伝わる営み。何を選び、従事するかはあなた次第です。
やってもピンとこない。面白くない。辛いだけ、苦しいだけならやる必要は在りません。自分の内なる声に耳を傾け目指すべく仕事に出会えるまで探すのもいいでしょうね。

私はたまたま現時点では福祉です。この先どのように進むか…分かりませんが😁

などと今回は今の福祉(私の職場)の現状について書いてみました。
何だか相変わらず大変な内容でしたが、今も続けられているのはきっと面白いからだと思うのです。

今日もまたあのカオスな場所で面白おかしく
(住んでいる入居者はそうではないですが!!😯)
ゆっくりとした時間の中で彼らは穏やかに過ごしています。

とりあえずお風呂はいってくれー
ご飯食べてくれー
うんこはトイレでしてくれー
😨
と一介の介護士は願うばかりです。
Ω\ζ°)チーン


また、皆さんに私の仕事を語りたいと思います😁


今回はここまでです。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

次の記事で会いましょう。


サポートしていただける方へ、大変ありがたく思います。今後の創作、記事への執筆活動の励みと勇気を頂けると思いますので、よろしくお願いします🎵