見出し画像

呪いとは何か? ~関係性による定義案~

免責事項

本稿の内容は素人の考えであり専門性はありません。
怖い話ではありません。なんか怖いサムネにしちゃってすいません!

概要

呪いについて考えてこねくり回していたら下図のような整理された関係を見出したので、解説する。
これが呪いの定義になりうるのではないかと期待している。

図1. 呪い周辺の関係

1. 経緯:「呪いって何?」という興味

私は二年ほど前から「呪い」という言葉に興味があった。

理由
◆元々オカルト話が好きだったから
◆人間の感情や心理に興味があったから
◆自分や他人の怒りに興味があったから
◆言葉をこねくり回すのが好きだから

そんな理由で、オカルト的な対象である「呪い」を、オカルトという分野から言語的な分野へ持ち出して明らかにしたいと思うようになったのかもしれない。

2. 対象:「呪い」という言葉

呪いについて、一般的には「オカルトっぽい」とか「霊的な何か」とか「藁人形と五寸釘」といったイメージが浸透していると思う。
そういった一般的なイメージにおける呪いについては、実在するとも実在しないとも言うことができない。存在するのかどうか分からないということだ。

対して、私の興味・関心はそのような霊的な物事についてではなく、「呪い」という言葉についてだ。
霊的な呪いが実在するかどうかはともかく、「呪い」という言葉は実在していて、実際に使われることもある。
言葉が存在しているということは、それが指し示す実態があるはずだと考えられる。

私の興味は、「呪い」という言葉が指し示す実態とはどのようなものなのか? ということだ。
平たく言えば、「呪い」という言葉の意味を知りたいのだ。

図2. 言葉と意味

ただし、辞書を引いて完了とはならない。辞書に記載された意味だけでは、何かモヤモヤとした曖昧さが残っている感じで納得感が足りない気がするからだ。
とにかく、よりキッチリと整理したいのだ。
ただ、「キッチリ」とはそもそも何なのかは分からないが。

3. 提案と解説

整理をした結果を下図に示す。(冒頭の図と同じもの)

図1. 呪い周辺の関係

この図について説明する。
※ただし、そもそもこの図は私の空想による産物であるため、以下の説明も私による独断に過ぎない。

3-1. 感情領域

見て分かる通り、この図には緑と赤の二つの領域がある。
これらの領域は感情によって構成される領域だ。

図3-1. 解説1 感情領域について

ここでは「呪い」について明らかにしたいという目的のために、それに関係が深いと思われる「慈」と「怒」という二つの感情のみを示した。
本来は感情の種類の数だけ同様の領域が考えられると思われる。例えば、有名な感情である「喜怒哀楽」によって四つの領域が構成されるということだ。

3-2. 要素

各感情領域にはそれぞれに四つずつの要素がある。

図3-2. 解説2 要素について

◆「慈」の領域における四要素
慈しみ、愛しみ、保護、まじない

◆「怒」の領域における四要素
怒り、憎しみ、攻撃、呪い

3-3. 要素に対する「特徴・性質」

それぞれの要素についての特徴を、その下に記載してある。

図3-3. 解説3 要素の特徴について

3-4. 要素の層:「感情」と「発散方法」

それぞれの領域には感情と発散方法という二つの層がある。

図3-4. 解説4 二つの層:「感情」と「発散方法」

発散方法とは、感情に基づく発散行動の方法だ。発散方法は行動方法と言い換えても構わない。
重要なのは、発散方法は感情ではないということだ。
例えば、憎しみは感情だが呪いは感情ではなく発散方法だ。

3-5. 化石化という不可逆変化

図3-5. 解説5 化石化について

化石化とは私による造語だ。意味を次に示す。

化石化の意味
化石化とは、動植物の死骸が長い年月や圧力によって化石に変化するような「状態の変化」のこと。

例えば、怒りという感情は、化石化という変化によって憎しみという感情に状態が変わる。言い換えれば、憎しみとは化石化した怒りと言える。

ただし、この状態変化は水と氷の状態変化のような可逆性は無く、不可逆的な変化だ。
具体的には、憎しみからは怒りを (愛しみからは慈しみを)復元できないということ。怒りの対象である「具体的な事情」が化石化によって圧縮され一体化してしまっているため、もはや「具体的な事情」へと再度分解することができなくなってしまっているからだ。

3-6. 感情領域に対する形式の対称性

図3-6. 解説6 形式の対称性について

「慈」と「怒」という二つの領域について、要素数や層、特徴といった形式が共通している。

◆怒り &慈しみ:短期的・具体的な事情を対象とする
◆憎しみ&愛しみ:長期的・人や物自体を対象とする
◆攻撃 &保護 :単発的
◆まじない&呪い:永続的 (≒目的が果たされるまで)

3-7. 無視されていること:感情の両価性・複雑さ

図3-7. 解説7 感情の複雑さ

この図では「慈」と「怒」という二つの感情領域を明確に区別したが、実際にはそれらは明確に区別することが難しい場合もあるかもしれない。

例えば「愛憎相半ばする」や「悲喜こもごも」、「アンビバレント」といった言葉があるように、「慈」と「怒」という二つの感情領域も併存したり混ざり合ったり絡まり合ったりしている可能性があるということだ。

もしかすると、おまじないと呪いがどこか似ているように、愛と憎も似ていて、ひいては保護と攻撃、慈しみと怒りも似ているのかもしれない。
本質的な共通点があるとか、表裏一体だとか、そういうことなのかもしれない。

3-8. 感情の分類方法

上図では「慈」と「怒」という二つの感情を「快-不快」によって分類した。
この整理に対して、「慈」と「怒」以外の他の感情 (例えば喜びや悲しみなど)を追加する場合、分類の軸を増やすことで規則的な整理が可能かもしれない。そのような話があったような気がする。

分類の軸
◆快-不快
◆自分-相手
◆強い-弱い:コミュニティにおける自分の立場

2*2*2=8通りの場合が得られる。
それぞれの場合に感情を対応付けることで、8種類の感情を構成・分類することができる。

図3-8. 解説8 感情の規則的な生成・分類

感想

呪いについて整理できてスッキリした。
根拠や客観性に乏しい空想でしかないことを少し残念に思う。客観性を増すためにも他人の感想を聞いてみたい。

最後まで読んでくれてありがとうございました!
あなたはどんな感想を持ちましたか?

2024/4/12 更新 解説図を追加
2024/4/9 記事作成

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?