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終わらない 終われない

すれ違う人の群れ 皆が僕を睨む
仄暗い街の隅 静かに歩みを止めた
僕はどうしてこの世界に存在(いる)のだろう

無意味で 無価値で ちっぽけな物体でしかない
命が尽きても悲しむ人などいやしない
冷やすだけの雨ならいっそ溶かしてよ…

目を開いて 息を吸い 枯れるまで叫んでみても
朝は来る 時は進む 終われない僕を残して

晴天の空を見上げては唇を噛んだ
光が強いほど影の中に自分を見る
僕はどうしてこの世界に存在(いる)のだろう

無様で 無能で 滑稽な傀儡のように
使い古びたらゴミのように捨てられるんだ
照らすだけの太陽(ねつ)ならいっそ燃やしてよ…

目を閉じて 息を吐く 耳には大音量のイヤホン
雨の空 傘を捨て 歩きながらさよならと呟く

3・2・1

これを書いてる僕は今日も
白い壁に囲まれて終わらない 終われない

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