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刹那的な幻術の上塗り

仲村
10日前

海の陽炎(479)

海の陽炎。 水の流れに身を任せる。未来へ必死に泳ぐ魚の隣で、私は海を漂うのみ。 濁りに身が包まれる。身体が汚れていくのを静かに感じる。 「プランクトン」 人間は…

仲村
22時間前

ゴミを売るホームレス(971)

ゴミを売るホームレス 彼に出会ったのは1か月前。眠れない深夜を徘徊していた時に出会った。 彼はいつも能天気に声を荒げながら笑う。その声がとにかくうるさい。耳が痛…

仲村
1日前

人間賞味期限(578)

リク「人間には賞味期限がある・・・」 溶け始めた雪上を歩きながら呟く ミコト「ん?」 リク「人間には賞味期限があるんだ。流行りと廃り。断続的な運命を人は進んでい…

仲村
1日前

国破れて山河在り(452)

深い夢から目が覚める。黒く冷たい深淵。体の暖かさを感じる。 「ねえ、私は今生まれたの?」 天井を眺め、考える。煙草の煙で黄ばんだ天井を。 あの時、あの瞬間、私は…

仲村
8日前

sho-doと化す前夜

私は10回ほど経験してやっと学ぶことができるタイプの人間である。以下の文章は全て衝動的に書いたメモ。個人的に気づいたこと(得た知識)は私的な場では能動的に人とのコ…

仲村
11日前
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海の陽炎(479)

海の陽炎。

水の流れに身を任せる。未来へ必死に泳ぐ魚の隣で、私は海を漂うのみ。

濁りに身が包まれる。身体が汚れていくのを静かに感じる。

「プランクトン」

人間は私のことをそう呼ぶらしい。

名前なんてないのに。人間は名前がないと世界を認識できないらしい。

可哀そうだ、本当に。ありのままの美しさを知らないのだろう。常に何かに追われているんだ。

私は今日も漂う。漂うことでこの世界を知る。

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ゴミを売るホームレス(971)

ゴミを売るホームレス

彼に出会ったのは1か月前。眠れない深夜を徘徊していた時に出会った。

彼はいつも能天気に声を荒げながら笑う。その声がとにかくうるさい。耳が痛くなる。だけど、どこか奥深くに暗い感情が眠っているようで、私は今日みたいな眠れない日には、温かいコーヒーを片手に彼の所へ通っている。

彼の仕事はゴミを売ること。ゴミで作った陳腐な人形を売っている。

「誰がそんなもの買うの?」

彼は

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人間賞味期限(578)

人間賞味期限(578)

リク「人間には賞味期限がある・・・」

溶け始めた雪上を歩きながら呟く

ミコト「ん?」

リク「人間には賞味期限があるんだ。流行りと廃り。断続的な運命を人は進んでいるんだ」

ミコトは不思議がりながらリクを見つめる

リク「出会いと別れは単一的なストーリーでしかないんだよ。ゲームみたいなものさ。ひとつの面が終われば、次の面が始まる。繫がりがあるようでない。ないようである。その繰り返しなんだ。」

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国破れて山河在り(452)

深い夢から目が覚める。黒く冷たい深淵。体の暖かさを感じる。

「ねえ、私は今生まれたの?」

天井を眺め、考える。煙草の煙で黄ばんだ天井を。

あの時、あの瞬間、私は壊れた気がする。全てが始まり、全てが終わった場所。

「消えたい」

静かに呟く。

私は何を手に入れたのだろうか?

疲弊しきった心の裏で溜息をつく。

ここが出発点。人生2週目の始発。

手持ちのアイテムはゼロ。歪んだ景色だけが広

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sho-doと化す前夜

私は10回ほど経験してやっと学ぶことができるタイプの人間である。以下の文章は全て衝動的に書いたメモ。個人的に気づいたこと(得た知識)は私的な場では能動的に人とのコミュニケーションを行うべきではないということ。基本攻め手に責任が生じるものであり、受け手には責任が生じない。

つまり、NARUTOにおけるサスケと同じ思想である。「繫がりが苦しみを生むのであれば、その繋がりを断ち切るべき」という考えであ

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