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マコモダケの発酵飲料

マコモダケに水、黒糖、塩で発酵させた飲み物があります。

去年にやってみました。
手っ取り早く買えばいいのかもしれませんが、
こういう類は、できる環境にあるなら、作る。

何よりも自家製で作ると、自分で
原材料を選べます。

水、塩、そして田んぼに育った、
ありったけのマコモダケ。

完成具合はどうかというと、
結構良い感じです。変わった味だけど、悪い感じはない。

わかりやすく表現すると、黒ビールとワインの間で酸味が少し入った、
スタミナドリンクみたいです。

糖度を上げるとおそらく、アルコール発酵に近くなりそうですが、

これは、作り方をみた限りでは、
米の研ぎ汁乳酸菌発酵エキスに近いものだと想像します。

中途半端な発酵でもなく、やりすぎでもない。
またエキスを抽出する、手作り酵素とも違う。

原料となるマコモダケですが、
黒い斑点が多いと良いらしい。 

要は、誰にも渡せないような、
ボロボロになってきたもの、
見た目からして美味しくなさそうな、黒穂菌が多いものが良いそうです。

強烈な浄化作用と生命力の強さから、
マコモ、マコモダケは歴史上で消されたらしいです。

疑問に思うところ、ツッコミどころはあるのですが、
マコモに関して、これほど栽培が容易であるのにもかかわらず、
作る人が少ない。
その理由がわかりやすく書かれていました。

要は、生命力が強く、どんどん広がる。

田んぼでは機械を使う時に邪魔になる。
マコモ・マコモダケは厳密にいうと同じではないのですが、
葉の活用、また違いをみても、同じ類と考えてよさそうです。

近所でも私のマコモダケをお裾分けすると、
「昔は田んぼに生えていた」って聞きました。

なぜ今ないか、と聞いていないのですが、
おそらく埋め立て等で潰した、
と想像できます。 

というのも、一度でも植え付けると、
マコモダケはどんどん広まります。

種まきのような作業は
不要です。

育ちすぎるもの、って実は嫌う人が多いです。

裏を返せば、育ちすぎるくらい、生命力や秘めた力がある、

と私は考えるのですが、
皆が皆そうではありません。

マコモダケはお米の栽培の
邪魔になっていたはずです。

とにかく、生命力が強くて、栽培簡単、
私の性格によく合う、とても好きな植物です。

そして、こういった強さを感じさせるものこそ、
うまく活用したいところです。

さてそれはさておき、以前、
黒い斑点が多いものを
依頼されたことがありました。

弾けて割れたものなら尚よい、と。
どうやらマコモダケを使って
発酵飲料を作るということでした。
それがまさに今回、作ってみたものです。




微炭酸のようになりましたが、気温が下がるとおさまりました。


マコモダケの搾りかすです。
少しづつ何かの料理に入れてみるといい味です。
そのままでは、とても変わった食べ物で、美味しいとも言えません。

最後はお漬物用とエキス作りにわけました。
見た目とは逆に、ぬか漬けは美味しいものでした。

これはまだまだ綺麗なものですが、
道の駅で見かけるものは、もっと真っ白でした。

マコモダケの歴史は古く、
縄文時代から食されていたと聞きます。

また、とても神聖な植物だそうで、確かに存在感からして、
圧倒されました。

真っ直ぐに伸びる、大きな葉っぱ。
そして膨らむ根に近い部分。

中には、紫色っぽくなるものもあり、
謎が多い植物です。

強さ、浄化作用があるなら、
ちょうどいい。

葉を焙煎し、お茶にしても結構いい味です。
いろんな活用法があると思います。


植物の良さを引き出すには、
原材料もしっかりと選ぶ。

自分でつくるのは、確かに手間はあります。
それでも、原材料を選べるというのは、大きな利点です。

水は、月のしずく、というミネラルウォーターにしました。
高いし、どうなのか、と言えばそれまでですが、
この水に関しては、実際に使うと、他とは違う感じがしました。

たとえば、豆麹味噌を作る時、
最後に水と塩を入れるのですが、そのときにこの月のしずく、という水だけは、他とは全く異なりました。

豆味噌は発酵を最低は二年間、木の樽で熟成させます。
3年くらいすると、深みがさらに出てきてとてもいいお味噌になります。


醤油が溢れるくらい発酵することがありました。
とにかく木の樽で、時間をかける。
岡崎の八丁味噌のイメージです。一般的な作り方の味噌(米麹をつかうもの)とは異なり、
豆味噌は、短期間できません。


仕込み水を月のしずくの水にしたとこと、
とにかく、仕込み時の豆麹が綺麗に感じました。

豆麹をつくるときは、温度が上がってしまうこともあるのですが、
発酵具合をちょうどいい具合にしてくれています。

そして、半年くらいでも、味がいい。
さらに1年くらいで、2年越しの味噌に匹敵するようでした。

発酵も進みが綺麗で、これまで、井戸水、
山の奥地に採取してきたもの、
その他、何種類かの水を使ってきましたが、
それらよりも、ずっと良かったのが、月のしずくの水です。

どうやら、発酵には良い水だそうです。
研究は進んでいるそうですが、詳しい話は知りません。

とにかく、使って良い水でした。


そして、塩はキパワーソルトにしました、

韓国の塩田で作られたものです。
ゲランドと韓国、一部の中国などでしか、潮の干満を利用して時間をかけて作る塩はありません。さらに高温焼成したものは、キパワーぐらいです。

値は張りますが、ものはとても良いです。
この組み合わせだと、まずカビにやられることがない。

そして、進み方がきれい、という特徴があります。

黒糖は業務スーパーで見つけた、オーガニックの黒糖。
これがとてもいい味していました。

余談ですが、ここ数年、業務スーパーでは自然食品店以上に
良いものを見かけます。

カカオ100%のチョコレートもありました。

地方の山間部であっても、朝どれの新鮮な魚が入る日もあり、
業務スーパーさんには頭が下がります。

店に入る時は、つい一礼してしまうくらいです。

さて、この飲み物、正直言って買った方が手軽で
楽だと思います。

お手本か参考ように、買っても良かったのですが、
先に作ってしまいました。仕上がりも良かったので、買わなくて
行けそうです。

市販ではあるけど、やはり環境があるなら、
作ってみた方が興味や関心は深まるものです。

材料をいれ、毎日手でかき混ぜる。(手の常在菌が大事だというのは、ぬか漬けや手作り酵素と同じです。)
気温が下がった時期だったので、
正直、辛さは少しありました。

それでも、進み具合は毎日見れたのと、時折の
味見はおもしろい。

黒糖の甘さがやわらぎ、途中から酸味も少し出てきます。

正解はないけど、失敗ではない。
味はいいので、雑菌はおそらくない。
( 人の舌って敏感で、腐敗等があると、
何か変な感じがします。 夏場に傷んだカレーなど、すぐに察知できるものです。)

見た目とは逆にクセになる飲み物です。

おそらく、何か体調の悪い人にはいいのかも
しれない。

今はそう悪いわけでもないので、
このマコモダケの飲み物で何が改善したのか、わかりません。

おそらく、睡眠の質から、適度な運動等、そして
呼吸も含めて作用するんだと思います。

味は何か体にいい気がする、という不思議な飲み物です。

もっとたくさん作ってみたら良かった、と思いました。

イナゴが多くいましたが、それを食べるカマキリも。


葉っぱは洗って乾燥し、軽く炒れば、
とても美味しいお茶にできます。
黒く、弾けるくらいのものがいいそうです。シーズンが終わる頃に、そう言ったマコモだけは増えてきます。
1メートルは軽く超える大きな葉。水を浄化するそうで、実際に
霞ヶ浦などで水質改善対策に使われていたそうです。
田んぼとはセットでやっていきたいものです。

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