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最近読書とnoteが忙しく、Notionが使いこなせない社会人の日記


寒そうな木の横で花とかが咲きはじめている。空がまるで青の絵の具でたっぷりと水に含んだように淡く澄んでいる。湿気を含んだ風が音として流れてくる。風光る、春の足音が聞こえてくる霞だった。

こんな日には外にでかけて読書しよう。高円寺か下北沢か神保町か…。いつも行先に迷う。基本、カフェで読書するために行先を選んでいる。その日は神保町に行くことにした。行きつけの眞踏珈琲店というカフェで、「水瑠璃」という水出しのアイスコーヒーをすすりながらゆっくりと本を読むのが至福だ。

すっきりとした味わいの中に、ほんのりと苦みが舌に広がる。これを飲んでいるとき、ようやく1人になれたような気がする。友だちや恋人と過ごす休日があってもいいが、1人になれる時間と場所は必ずあったほうがよい。お店から出ると、見上げた空は空っぽなブルーが目に飛び込んだ。このままどこか遠くへ行きたくなる。春目前の陽気は人の足取りを軽くさせる。

休みの日は読書にいそしみ、noteでアウトプットする。「アウトプットする」と言うと仰々しいが、好きな本を読み、好き勝手にnoteで思いの丈をつづっているだけである。「〇〇な人へ」とか「〇〇10選」みたいなキュレーション記事は僕には書けないし、苦手だ。好きなことを好きなだけ書く。それが好きだ。

今年に入ってから読書量が増えた。それにともなってnoteでの投稿もふえた。今年に入ってからすでに32本も投稿している。2023年は4本/月の投稿だったそれにくらべたら記事を量産している。書きたいと思って書き始めたら止まらなくなった。

それには理由がある。

最近、青空文庫で読める短編小説を中心に「全文ツッコミを入れてみた」という記事を書き始めている。一番最初に書こうと思ったのは太宰治『走れメロス』を久しぶりに読んだときに思いついたのがきっかけだ。スポーツ実況があるように、「読書実況」なるものがあってもいいのではないかと思ったのである。読んでいるときの「脳内実況」といってもいい。たんに「ここが面白い!」とか感想文とかではなく、作品中の人物や状況に対してツッコミを入れるという形だ。

学校の授業で一度は読んだことある人が多いだろうと思い、最初にやるならこれだと思った。主人公のメロスのキャラクターがはっきりしていて、友情という主題を明確な作品ということもあって、非常に読みやすく、この「全文ツッコミを入れてみた」にも適している。ありがたいことに、投稿後、さまざまな反応をもらい、そのほとんどが肯定的な反応ばかりであった。それに興が乗った僕はさまざまな作品にもチャレンジした。

全文引用することにるとめんどくさいが、書いていて楽しい。普段、流し読みしているシーンでも一文一文目を通しているため、「あ、こういうシーンだったのか」という気づきがある。岡本かの子『快走』の「あはははははは」「おほほほほほほ」というシーンも本当は「娘の奇妙な行動を追っかけていくうちに、自分たちの若かりし頃のこと思い出して笑ってるシーン」であることがわかったし、牧野信一『地球儀』の「スピンスピンスピン」だって、父と子をつなぐメタファーとして登場しているのだとわかった。「読書術」だの「速読術」では得られない読書から得られる素養はここにある。

さて、そんな「読書術」や「速読術」からかけ離れた僕はといえば、気になった本や読みたい本を自分の好きなタイミングでゆっくり読む方が1番の読書だと考えている。そこで、最近の読書事情として読んだ本について紹介していきたい。

宮島未奈『成瀬は信じた道をいく』


前作の『成瀬は天下を取りにいく』がすごくおもしろかったので、発売日当日に買ってその日に一気読みした。成瀬の自由奔放さかつ冷静沈着な言動がキャラクターとしてすごく立っていた。

中村颯希『神様の定食屋』

両親を事故で失った主人公とその妹が、両親が営んでいた定食屋を引き継ぐことになる。しかし、料理下手な主人公はたまたま立ち寄った神社で、「誰か俺の体に憑依してもろて料理教えてくれ!!!」と唱えたら神様が「その願い、叶えてやろう」と姿を現してくる。なんじゃそれ。ドラゴンボールか。

砂村かいり『アパートたまゆら』

潔癖症女子が隣人のWebライターに恋する話。後半から身体的な潔癖よりも心の潔癖に悩まされるお話である。恋愛描写がマジで思春期中学生みたいでおもろい。

鈴木大輔『教え子がやけにエモい』

「タイトル攻めてるぅぅぅ」と思ってついてにとった。ひさしぶりにライトノベルを読んだ。ライトノベルってあれだよね、「学生時代、こういう生活にあこがれていた」人が書くようなシチュエーションばかりでもうおもしろい。

角田光代『銀の夜』

高校時代にガールバンドとしてデビューした3人の女性。30代後半となった今、3人それぞれ、今の生活に鬱屈しつつも、今後の人生について向き合ってくお話。1人は少し教育虐待気味だし、もう1人は不倫するわで、「なんじゃそりゃ!!!」がとまらなかった。

雨穴『変な家』

出た!!!流行ってるやつだ!!!と思って。流行りは追っかけたいタイプなので。つい、読んだ。「間取りでそんなとこまでわかる!?やば!!!」しか思わなかった。今、映画やってるけど「小説→YouTube→映画」の順番で見た方が面白い気がする。

ちなみに、最近、読書記録用としてNotionを使い始めたが、まだ使い方に慣れていない。ずっとEvernoteだったので。さすがにEvernoteの終わりがみえてきたのでNotionを使い始めたが、どうやったら使いこなせるようになるんでしょうか。

そういうわけで(?)最近は読書とnoteとNotionで忙しい社会人の読書日記でございます。

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