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#音楽 記事まとめ

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楽曲のレビューやおすすめのミュージシャン、音楽業界の考察など、音楽にまつわる記事をまとめていきます。
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Local Visions Presents "視覴的" at CIRCUS TOKYOレポート

4月13日(土)、東京のクラブ「CIRCUS TOKYO」で行われたイベント「Local Visions Presents "視覴的"」に行ってきました。そのレポートです。 執筆・編集:アボかど|写真提供:Local Visions 全国から多彩な面々が集まるLocal VisionsLocal Visionsは非常にユニークなレーベルだ。発起人のsute_acaは島根在住だが、先日もう一人の主催として新たに加わったTsudio Studioは神戸、共にプロデューサーユニ

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ヤマジカズヒデ (dip)インタビュー

KKV Neighborhood #213 Interview - 2024.4.6 インタビュー、構成 by 与田太郎 Top Photo by Emily Inoue 写真提供:屋根裏は地下室 1989年にインディー・レーベルのバイトから東京のインディー・シーンに入り込んだ僕にとってdip、もしくは前身であるDip The Flagはいつも遠からず近からずなんともいえない距離感のある存在だった。その孤高とも見えた佇まいと彼らの奏でるシャープなロックは時に羨ましいほどクー

だってジャム&ルイスだよー!/Lucky Daye「HERicane」

先月29日に発売となった『オルタナティヴR&Bディスクガイド〜フランク・オーシャン、ソランジュ、SZAから広がる新潮流』、発売直後からたくさんの方に温かいお言葉をいただいております。本当に嬉しいです。ありがとうございます!! Twitterではカヴァーや装丁のことを褒めてくださる人が多くて、それも物凄く嬉しいです。デザインも本当におしゃれですし、全編カラーというのもディスクガイドではなかなかないと思うし、内容共々自信を持ってお勧めできる一冊になっているかと思います。改めてペ

Anticon

遡るに初来日、今はなき新宿リキッドルームでのステージを最前列で当時の恋人(WHY?のヨニさんの事が好きで、二度目の来日も一緒に観ていて、その際は私撮影でヨニさん&恋人のツーショットを撮らせてもらった)と一緒に観た。そのライムに囚われない奔放な姿勢。デリバリーの豊富さ。アヴァンギャルドなスタイルに潜むユーモア。もう、完璧であった。なんというか、こんなにもかっこよくてチャーミングな、それでいて逸脱しながらもぎりぎりなところでヒップホップに回帰したりと短いパフォーマンスながらも完全

今月の調子良いR&B Bootleg Pick Up (2024.4)

どもども。 ご無沙汰しております。 数年前調子良いブートレグ曲紹介と称してお気に入りのブートレグ曲を紹介するnoteをやってたのですが、持ち前の自堕落さで更新をストップしておりました。 が!また最近気になったブートレグを若者の力を借りつつ紹介したいなと思うので毎月気にしてもらえると嬉しいです。 一緒に選出するのは沖縄から最近上京して、都内でDJの活動をしているnosukeくんです。 2人で飽きるまで続けようと思うので宜しくお願い致します。 ━━━━━━━━━━━━━━━━

いま熱いR&Bアーティストは? #rnbloversclub #RBLClub

R&Bを盛り上げる活動を行う集団「R&B Lovers Club」に参加しました。私のほか、R&Bシンガーのaimiさん、音楽ブログ「Respective」を運営するCookieさん、文筆家のつやちゃんさん、ダンサー/DJ/ライターのYacheemiさんの5人が初期メンバーです。 以下、つやちゃんさんによるステートメントです。 R&B Lovers ClubはR&Bが好きな人なら誰でも名乗っていい、「R&Bが好きだ」と思った瞬間に加入が決まるものです。そのため集団と呼ぶこ

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レコードショップをオープンした日の話(1/2)

あいまいな音楽・場所・お店づくりの話① はじめに/SALOについて 神奈川県大磯町の海岸近くに、2022年末オープンしたスペース SALO(サロ)。 「STUDIO AND LIBRARY OISO」の頭文字から名づけられたこの場所は、録音スタジオからなる2-3Fと、ライブラリー部分の1Fをコンセプトにスタートした場所です。 ●録音スタジオ/ライブ・イベント会場 ●レコードショップ ●食堂とコーヒー、ナチュラルワイン ●ギャラリー などなど、様々な要素を持って

現代ポーランドジャズを牽引してきたアダム・ピエロンチク Adam Pierończykが再来日!

1990年代以降のポーランドジャズシーンを引っ張ってきたフロントランナーの一人、アダム・ピエロンチク Adam Pierończykが来月5月に再来日します。 ヨーロッパ随一のジャズ大国ポーランドの代表的なアーティストであるにもかかわらず、初来日を昨年の4月まで待たなくてはいけなかったということがそもそも驚きです。 すでに何度か来日しているヴォイテク・マゾレフスキ Wojtek Mazolewskiやレシェク・モジジェル Leszek Możdżer、アンナ・マリア・ヨペ

コラボは自分を解決できてからこそ。

お元気ですか?ご無沙汰しているうちに、何ヶ月も時はすぎ、気がつけば計画を進めてきたコラボアルバム(いろんな書き方をこの後するけど、その理由も後ほど)リリースとなりました。noteの書きどころが、最近自分でなかなか掴めずにいたleift(レフト)こと齊藤耕太郎です。 年始に書いた前作から、正直随分と考えていることも変わりました。どう変わって、それは何故なのかも、今日は書きながら進めていこうかな。 前作↓ EPのつもりで作って完成した「コラボ"アルバム"」4月3日(水)に、

Khruangbin "A La Sala"

アメリカ・テキサス出身のロックバンドによる、約4年ぶりフルレンス4作目。 2020年、コロナ禍でおよそ全てのライブ活動が途絶えてしまっていた年、自分はフジロックが過去のアーカイブ映像を YouTube で配信しているのを見ていた。その中に2019年の Khruangbin のライブが含まれていた。自分はこれまで逃し続けていた念願の The Cure を拝むため、この時の Khruangbin を生で体感することはできなかったのだが、彼らのステージは後追いの映像越しであっても

interview Jun Iida - Evergreen:日系アメリカ人トランぺッターとNujabesとの出会い(2,900字)

新譜をチェックしていたら、このアートワークが目に飛び込んできた。 和服の若者がトランペットを持っている写真なのだが、なんとなく写真の感じも含めて日本で作ったアートワークじゃない予感がした。そこで、はっと思い出した。「あ、この人、会ったことあるな…」 僕はイイダ・ジュンさんと東京で会っていた。オーブリー・ジョンソンというジャズ・ヴォーカリストが日本に来た時に彼女たちと食事をしたのだが、その時に彼女の友人のひとりとしてその場にいたのがイイダさんだった。 普通に「はじめまして

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Kingo Hallaインタビュー「(トロントには)自由でとても寛大な精神があって、みんな自分がやっていること、その方法をシェアし合っている」

カナダのシンガーソングライター、Kingo Hallaが新作EP「Reflections」を先日リリースしました。 昨年リリースしたアルバム「Empty Hands」ではヒップホップ以降のグルーヴを備えた繊細なフォーキーソウルを聴かせていたKingo Halla。それ以前には本名のHenry Nozuka名義でよりフォーク色の強いアルバム「Ember of the Night」を2021年にリリースしていましたが、今回のEPではフォーク色はこれまでと比べて控えめです。「Em

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音楽は誰のもの|Snarky Puppyの来日公演

 グラミー賞の常連、Snarky Puppyの5年ぶりの来日公演はBillboard Liveにて、いまや貴重なクラブ開催となった。前回、2019年はQUATTROとCITTA'というライブハウスでのオールスタンディングだったことを思うと、着座でじっくりと堪能できることがありがたい。自らがフェスを主催し、ライブレコーディングを好むご機嫌なパフォーマンス・コレクティブを今回このようなスタイルで迎えられるのは、日本の音楽ファンの懐の深さもあるのだろう。東京、大阪と即日完売し、ひそ

かっこいい音楽。

最近古い音源を割とよく聴いています。きっかけはWeldon Irvineの「Time Capsule」。いわゆるレア・グルーヴ系の名盤といわれるものですが、僕は聴いたことがありませんでした。しかしこの盤に出会って、それ以来1970〜1980年代を中心に、旧譜の中からかっこいいアルバムを聴いています。「かっこいい」って、音楽を聴く上での重要な動機付けの一つだと僕は思うのです。 Weldon Irvineのように最近初めて聴いたものもあれば、過去に聴いていたアルバムを思い出して