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【前編】俳優の役作りから学ぶ、人の本音を見つけるためにやるべき5つのこと

お仕事探しの期間に入ってから、本を読んでアウトプットするように心がけています。

最近、こんなnoteを書きました。

最近思ったのは、最高のインタビュアーとはもしかしたら俳優や女優かもしれない、ということです。話を聞いた人の本人すら自覚できない感情を理解できるのがインタビューのゴールだとすると、その役になりきる俳優や女優は理想に近いかもしれないと思ったのです。そう思い色んな本を探していたのですが、書店でたまたまこの本に出会いました。

俳優の演技術 - 冨樫 森 (フィルムアート社)

帯で池松壮亮がおすすめしてるところが、本当に役立ちそうで好感もてます。以前、メソード演技という本を買ったのですが、なんせ絶版本、amazonで5000円で買ったはいいものの、内容や文体が難しすぎて、積ん読。

5つのチェックリスト

1. その人と同じ環境に身を置く、取材してみたか?
2. その人の現在に影響を与えている、過去の大きな出来事は何か?
3. その人の性格を一言で表してみるとどうなる?
4. その人になりきってつぶやいてみる?
5. その人が自覚している目的と自覚していない願望は何か?

5つ全部を1つの投稿にまとめて書くと長いので2つに分けたいと思います、今回は1~2の部分です。

1. その人と同じ環境に身を置く、取材してみたか?

自分とは違う誰かになりきる、ために役者はまず取材をするそうです。よく“俳優の○○、役作りのために○○をする”のような記事をみかけます。1で言いたいことはそれと同じで、相手が置かれている状況に擬似的に自分を置くことで、相手と同じ立場で考えられるようになる。デザイン思考的に言えば「共感」ができるということなのでしょう。具体的にやってみるとすると、

1) 実地体験:相手と同じ(近い)現場で自分も実際に暮らしてみる。その後でさらに実際に体験している人に話を聞いてみる(=取材)ともっと良い
2) 疑似体験(取材):実地体験が難しければ、話を聞く中で相手の置かれている状況を教えてもらい(=取材)、そこに自分がいる状態を想像、共感を試みる

の2つでしょうか。デザイン思考のエスノグラフィーと近いところありますね。役者も文化人類学者もデザインリサーチャーも、相手のことを知るにはまず相手と同じ環境に身を置く、ということですね。

2. その人の現在に影響を与えている、過去の大きな出来事は何か?

では1で実地体験をしてみたり、取材をしてみる中で何を見ていけばいいのか?というのを紹介するのが2です。役者はその役の人物になりきるにあたり、その役の人の「核」を見つけることをするそうです。核というのは、その人の性格、内面、行動に影響を与えている最も深い部分のことだそうです。

例えば、メンヘラの子がいたとして、その子がメンヘラになった親の教育だったり、学校での出来事だったり、そういった出来事がその人の核を形成しているそうです。自分の人生を振り返ってみてもそうですが、今の自分を形作っている大きな影響を与えられている出来事があると思います。

冨樫さんはその核を形成する出来事を「育ち」「トラウマ」「思い出」の3つにまとめています。

育ちはそのまま、幼少期や思春期のころの自分の育った環境やその時に起きた出来事を指します。例えば、就活の頃に自分のやっていること、興味のあることを社会人の先輩に説明したときに「君は高校生の頃の体験が、今の仕事選びや考え方に大きく影響を与えているね」と分析を頂いたことがあります。変に理屈っぽい考え方や、フレームワークをつくりたがるところがそうなのかなと。

トラウマだったら、いじめられたことで相手をよく観察するようになったりとか、色んなパターンがあります。思い出はトラウマがポジティブな場合。ただし、思い出と言うと聞こえはいいけど、実際は「その人が今もなお忘れられず、囚われている思い出」

とかく、その人を形成した出来事は何だろう、と実地体験や取材の中で調べてみると、その人がどんな人なのか、理解がしやすくなるでしょう。それは本人も自覚できていないことだったりするので、すぐに見つけることは出来ないかもしれませんが。

まとめ

まず、理解したい人と同じ体験に身を置いてみる、出来なければ取材を通じて相手の置かれている環境を理解し、共感を試みる。

そして、調べることの1つがその人の現在に大きな影響を与えた育ちの環境や、トラウマ、思い出のいずれか。

残りの3つは後編で書きます。それでは〜

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