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真面目にコツコツと。「里山のめぐみ」を最大限活かした野菜づくりー五嶋(ごしま)農園

24年ほど前から家庭菜園で有機栽培で野菜を育て、民間会社を退職後は本格的に畑を広げて、野菜の出荷を始めたという五嶋さん(71歳)。
現在、農家として約30アールほどの畑で、各種野菜を栽培中です。

太くて立派なネギ!

自然にあるものを活かす

五嶋さんの畑を見せてもらう中で気づくのが、自然にあるものを工夫して取り入れているということ。
木を剪定した時に大量に出るという木のチップが、畑の通り道に敷き詰められていたり(チップは分解発酵が遅くて畑には気軽に撒けない)、トンネルのプラスチックアーチの代わりに竹が使われていました。

ナタで竹を細く割いて作ったアーチ

プラスチックアーチの代わりに使っている竹のアーチは強度もあり、3年ほど経っても使えるものがあるとのこと。
「できるだけ自然にあるものを使って農業を行いたいです。竹なら折れても素材は手軽に入手でき、自分で作ればいいけれど、プラスチックだとそうはいかない。ごみになってしまうのは環境に良くない」

「里山のめぐみ」で美味しい野菜をつくる

また、五嶋さんの農業を語る上で欠かせないのが、地域の資材を使ってつくられた植物性堆肥の「里山のめぐみ」です。
堆肥の原料には、草チップ、もみがら、米ぬか、近隣の里山から集めた落ち葉などが活用されています。

小川、東松山(いなほテラス)、川島、鳩山の各JA直売所で購入できます

有機栽培の畑に使用する肥料を試行錯誤した結果、この堆肥だけを使って土づくりをすることになったそう(鶏糞や牛糞などの動物性肥料を使用しない)。
「自分が美味しい野菜を作ることで、里山のめぐみだけをつかって野菜が充分できるということを証明したい」と語ってくれました。

実は、堆肥を生産している小川堆肥組合の主メンバーでもある五嶋さん。
里山整備や堆肥製造の切り返し、袋詰め、在庫管理など、あらゆる作業を、同じく農業をしている仲間とともに行っています。
小川堆肥組合の取り組みについては下記の記事をご覧ください。

切り返しをしている様子

地域の資材を活用した堆肥づくりを行い、その堆肥で野菜を育て、地域の人に食べてもらうという地域循環が、この畑で行われていることを目の当たりにしました。

「こまめに、丁寧に、手が行き届いている畑」

農業にかかわる先輩から「五嶋さんの圃場は手が行き届いていて本当にきれいだから、よく見てきてね!」との言葉があったお墨付きの畑。
その言葉の意味を直に感じることができた圃場見学&取材でした。
真面目にコツコツと、里山の恵みを生かしてつくる五嶋さんのお野菜をぜひ食べてみてください!

五嶋さんのお野菜が買えるところ

・小川町農産物直売所 ←こちらがメイン!
http://ja-sc-market.org/ogawa/
・道の駅
https://www.saitamacraft.com/michinoeki/

取材日:2023年1月10日(地域おこし協力隊 泉地)


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