手描きイラスト20180828_06

仕事と関係ないZINEを作ることにした(5)短歌でいこう

ZINEのお店から帰って、しばらくテーマについて考える。旅行の記録や紹介したいものがあるならテキストで書いてもいい。でも今回はそういう類のテーマにはなり得ない。

短歌という言葉がずっと引っかかっている。一応、塔短歌会に所属して月詠は少し貯まっている。入会前にネット短歌で書いていたものも残っている。でもストックだけで構成するのもなあ。あんまり楽しくない。せっかく作るのであれば新しい材料で作りたい。

じゃあ、何をテーマに詠めばいいんだろう。

描いたイラストを眺めていたら、あることに気づいた。これってみんな嘘じゃん。精密な植物画のように何か見本があって描いたものではない。勝手におもむくままに描いた「植物っぽいもの」であって、本物ではない。それは引け目だったけれど逆手に取ればいいんじゃないか。

「嘘」で1冊作ってやれ。

ライターの仕事ではいつもお客様の話を聞いて、現実に即しつつ一番魅力的に見える言葉を探して構成する。盛って書きたくないので、必ずもらった材料から派生させて「本当」の情報だけを載せている。

だったら仕事から離れて作るZINEは「嘘」にしちゃえばいい。描いているイラストも嘘、テキストも嘘。短歌は全部「嘘短歌」にしよう。その短歌自体が誰かを騙すタイプの「嘘」ではなくて、嘘にまつわる場面を切り取るいう意味で「嘘」を盛り込むならできそうな気がする。

ただ、イラストと合うかなー。

この心配は、挿絵でお世話になったイラストレーターの佐野元さんがあるコメントで解消してくれた。

「言葉と絵は遊離していてもいいんですよ。きっと。たぶん。作者は1つのアタマなんだし。それに観ている人が勝手にアタマで補完してくれることもあると思いますよ」

その作戦で行きます!!

今度はとにかく、嘘関連短歌を詠む。たまに明け方に目が覚めて何かの拍子に一首思いつくと、万国旗の手品のようにデロデロデロと歌が出てくるときがある。こんな朝が一つあると大助かりで、今回もこれで救われた。たぶんずっと考えすぎていたのが功を奏したのだと思う。あと嘘をつくのが楽しいからか。

テーマは「嘘」で作る。イラストの「嘘」はだいたい揃っている。「嘘」の短歌も15首できた。マルマンの画用紙に、試しにいろんなフォントで印字して眺めてみる。字の形で印象変わるなあ。まあこの先は講座を受けてから考えよう。

何とか材料を取り揃えて、9/16の講座当日を迎えた。(続く)


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