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坂本龍一追悼特集

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音楽は自由にする / 坂本龍一

音楽は自由にする / 坂本龍一

タイトル:音楽は自由にする
アーティスト名:坂本龍一
出版社:‎ 新潮社
リリース日:2023/4/19
レビュー
 坂本龍一の半生を振り返った自伝の第1作。デビューしてから2000年代前半までの人生を語っている。私は、本当か嘘かは知らないが教授の悪い面の噂や記事も目にしている。この半生を綴った自伝は教授にとって都合の悪い内容はいっさい触れていない。教授も人間だったんだなって逆に安心した。誰だって

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Yellow Magic Orchestra / Yellow Magic Orchestra

Yellow Magic Orchestra / Yellow Magic Orchestra

1月11日Yellow Magic Orchestraのドラマーである高橋幸宏さんがお亡くなりになった。追悼と言うわけではないが、 久々にYMOのアルバムを聴き返している。

1stアルバムで幸宏さんが作曲しているのが7曲目の「中国女」。
厳格なほどに正確なリズムと少ない音数で多彩な表現をするプレイスタイルが堪能できる曲。

SOLID STATE SURVIVOR / Yellow Magic Orchestra

SOLID STATE SURVIVOR / Yellow Magic Orchestra

Yellow Magic Orchestraのセカンドアルバム「ソリッドステートサバイバー」。

YMOの代表曲である「ライディーン」は高橋幸宏さん作曲。学校の吹奏楽でもよく演奏される定番の楽曲である。
ドレミから始まる、そのサウンドは坂本龍一教授から言うとありえない出だしらしい。

まさに幸宏さんならではの 楽曲。その正確なドラミングによるリズムキープが魅力。タイトルの由来は相撲取りの「雷電」と

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増殖 / Yellow Magic Orchestra

増殖 / Yellow Magic Orchestra

Yellow Magic Orchestraが1980年にリリースしたコンセプトミニアルバム。ラジオ番組の「スネークマンショー」をモチーフにした作品。曲と曲の間にラジオ番組ならではのコントが挿入されている。

もともと高橋幸宏さんがよく聞いていたスネークマンショーのラジオを細野晴臣さんに 教えたところいたく気に入り、音楽の間にコントを挟むと言うコンセプトでこのアルバム制作された。

高橋幸宏さん作

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12 / 坂本龍一

12 / 坂本龍一

 坂本龍一が70歳の誕生日にリリースした新作「12」。ステージ4の癌で闘病している坂本教授のもしかしたら最後のアルバムになるかもしれない。完治してほしいと心から願っている。

この作品の曲名は録音した日付になっている。坂本教授の日記ならぬ音のスケッチをまとめたものがこのアルバムだ。 曲名が日付なので、そこから音像を察する事は難しい。ただ、日付から時間の経過を察する。その音からは、人生の儚さと美し

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BGM / Yellow Magic Orchestra

BGM / Yellow Magic Orchestra

Yellow Magic Orchestraの 1980一年にリリースされた5冊目のアルバム。
今作から作詞にピーターバラカン、作曲に松武秀樹が参加するようになった。
シングルカットされた「キュー」と言う作品が、トーキングヘッドの影響を色濃く受けているような作品で、とても私の好みでお気に入りだ。作曲が高橋幸宏さんと細野晴臣さんで、作詞にピーター・バラカンが参加。
よく知られるYMOの形が出来上がり

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高橋幸宏さん追悼文まとめ

高橋幸宏さん追悼文まとめ

坂本龍一所属していたYMOのメンバー。
本人も闘病中の坂本龍一から。言葉もなくグレーの画像だけツイート。悲しみの深さが察せれます。
「教授」のニックネームの名付け親は高橋幸宏さん。

細野晴臣同じくYMOのメンバーである細野晴臣さんから。
奇才の坂本、天才の細野、凡才の私といってましたが、十分に天才でした。

ピーターバラカンYMOの作詞家。
冠番組「Barakan Beat」にてコメント

鈴木

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テクノデリック / Yellow Magic Orchestra

テクノデリック / Yellow Magic Orchestra

YMOの6枚目のアルバム「テクノデリック」。アルバムのタイトル名はテクノ+サイケデリックの造語。

今作からはプロデューサーの名義が細野晴臣+ YMOとなっている。
坂本龍一色が強く、全体的にダークな雰囲気を持っている。 無駄な音が少なく、今で言うところのミニマリズム的な音楽。 前作に引き続き、ピーターバラカンさんが参加している。

1曲目の「ジャム」は、高橋幸宏さんの作曲としてクレジットされてい

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サーヴィス / Yellow Magic Orchestra

サーヴィス / Yellow Magic Orchestra

1983年にリリースされたYMOの8作目のアルバム「サーヴィス」。先行シングルになった「以心電信」は未だに根強い人気を誇っている名曲だ。高橋幸宏の主張のないヴォーカルがこれ以上ないくらいYMOサウンドにマッチしている。
今作は三宅裕司率いるスーパーエキセントリックシアターとのコラボレーション・アルバム。
前作「浮気なぼくら」でラストアルバムとなる予定だったので、今作は散開記念アルバムとして制作され

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浮気なぼくら / Yellow Magic Orchestra

浮気なぼくら / Yellow Magic Orchestra

1983年にリリースされた第1期YMOのラストアルバム。この時期のYMOメンバーは細野晴臣が大瀧詠一の「ロングバケーション」に参加したり、松田聖子プロデュースに関わったり、たのきんトリオの「ハイスクールララバイ」が大ヒットするなど多忙な時期。このタイミングでいったん散開するのは自然の流れだったように思う。坂本龍一も高橋幸宏もソロ活動に動き出していく。
やはり、タイトルトラックである「君に、胸キュン

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Ryuichi Sakamoto: CODA

Ryuichi Sakamoto: CODA

2018年に公開された坂本龍一のドキュメンタリーフィルム。
2012年東日本大震災後、瓦礫の中から出てきた一台のピアノからフィルムは始まる。坂本龍一による東日本慰安公演、原発再稼働反対運動、そして癌との闘病。残りの人生に向かい合わざるをえない坂本龍一の心境に寄り添いつつ、過去へ向かってフィルムは綴られていく。

YMO、大島渚との「戦場のメリークリスマス」、多大な影響を受けたという「惑星ソラリス」

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UTAU  / 大貫妙子 坂本龍一

UTAU / 大貫妙子 坂本龍一

ピアノに坂本龍一、歌い手に大貫妙子を迎えた名盤「UTAU」がサブスク解禁された。

矢野顕子だとあっこちゃんテイストに変換されちゃうので、原曲を再現するにはター坊こと大貫妙子の方がいいよねっていう納得。あっこちゃんはほら、BTSのおっかけで忙しいから!!バターだから、ダイナマイツだから!!

日本の民謡を時代の第一人者が振り返るのは本当にいい企画。山田耕筰が天才だなって再確認できた。日本民謡の奥深

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千のナイフ / 坂本龍一

千のナイフ / 坂本龍一

坂本龍一が1978年にリリースした作品。1978年10月18日にYMO結成ライブをし、10月25日に千のナイフ発売記念ライブをやっているので、YMO結成時期とほぼ同時期の作品となる。今作リリースの1ヶ月後にはYMOのデビューアルバムがリリースされる。
スタジオミュージシャンとして、引っ張りだこだった坂本龍一は本作以前にも細野晴臣と一緒に仕事はしている。この作品のジャケット写真とスタイリストは高橋幸

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サマー・ナーヴス / 坂本龍一

サマー・ナーヴス / 坂本龍一

坂本龍一の1979年リリース作品。リリースしたのは1979年だけど、録音されたのはYMO結成前だったと記憶している。※違かったらごめんなさい。
坂本龍一教授らしからぬジャケットだけど、内容はジャケット通りの明るい作品。ソニーの人がボサノヴァをネタにアルバムを作ろうとしたところ、教授がレゲエにしようと提案してレゲエmeetsフュージョンな作品になってる。ちょうどこの時期に初めての海外でジャマイカにい

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