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もしFLOWの「GO!!!」が古典和歌だったら

前回に引き続き、アニソンです。

今回は「NARUTO」の主題歌として一世を風靡したこの曲。

FLOWの「GO!!!」を和歌にしてみました。


私が初めてNARUTOにハマったのは中学生のころ。

当時は主人公のライバル・うちはサスケに“ガチ恋”したものです…。

サスケに関する思い出はこちらの記事でも紹介しているので、興味のある方はぜひ。笑


前向きなナルトにぴったりの曲調

「NARUTO」という作品は、夢にあふれポップに描かれる少年編と、比較的シリアスなシーンの多い青年編に分かれています。

「GO!!!」は少年編のときの主題歌で、底抜けに明るい曲調は、当時のナルトの雰囲気にぴったりではないでしょうか。

特にイントロでサスケ、サクラ、ナルトと順番に登場するOP映像は、今見ても「よーし、始まるぞ!!」とわくわくさせられます。

敵のシルエットが刀を一振りして、タイトルが現れる演出も、格好よくてテンションが上がりますよね…!


ナルトの生き方とリンクする歌詞

しかし歌詞をよく聴いてみると、どちらかといえば青年編のナルトが頭をよぎるのは私だけでしょうか。

険しい修羅の道の中
他人の地図を広げて何処へ行く?
極彩色のカラスがそれを
奪い取って破り捨てた

FLOW「GO!!!」より

「修羅の道」とは、争いや困難の多い道のこと。

他人が書いた地図を頼りに進もうとしていたところ、普通ではない色のカラスに奪われてしまいます。

このフレーズからは「夢を叶えたいなら世間体や常識に囚われるな」というメッセージを感じませんか?


大人に成長したナルトは、“大切な人を失う痛み”を経験します。

仲間だけでなく、敵の苦しみにも思いを馳せ、様々な葛藤に悩まされることに。

そんなナルトが夢を掴むために言い放ったのが次の台詞。

オレが知りてーのは楽な道のりじゃねェ
険しい道の歩き方だ

漫画「NARUTO」第653話より

既存の地図や、先人の教えだけを鵜呑みにするのではなく、自分で道を切り開く覚悟を持ったナルト。

だからこそ、歴代の火影が届かなかった境地に辿りつけたのかもしれません。


「世のうつろひ」の中で

第二句の「世のうつろふに」には、いろんな意味を込めました。

国のトップの移り変わり、技術の発展、トレンドの変化などなど…。

社会の常識が変わっていくなかで、NARUTOの世界のように、先人の言葉に従うだけは掴めない夢もあるのではないでしょうか。


私にも「和歌の面白さをたくさんの人に伝えたい」という夢があります。

そんな自分を奮い立たせるつもりで、三十一文字にまとめてみました。



うつせみの 世のうつろふに せんだつを
追ひていづこを こころざさむや


※解説は冒頭のインスタ参照


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