見出し画像

これまでやってきたこと

 やってきたことが間違ってないって最後に思えるのが理想だと思う。うまくいかずに諦めたものもあるし、選んだ職場が合わなかったという経験もある。多くの時間を費やしてきたこともあり、手放す、離れることを思うと、それから離れていいのかという思いも新たに生まれてきて難しい。
 何をしてもうまくいかなかった時期、場所でも、すべてが駄目だった訳ではなく、その期間に出会えた人、もの、出来事がある。実家から一度も出たことがなく、どんなときでも変わらず声を掛けてくれた家族の存在にも助けられた。空気のように当たり前にあると思っているときは、そのありがたさは分からない。頑張ってもうまくいかない、思うように進まないことがあって自分を嫌いになりそうなときでも、本当にどん底までいかずに少しずつでも立ち直れているのは、愛情をかけて育てられ、守ってもらっていたからと今は思う。
 あの時期は確かに嫌なことも多かったけど、いいこともあった。あのときの気持ちを知らなければ、この人の言うことが分からなかった。そう思うことがあると、人は食べるものだけでなく、周りの人、経験すること全てを取り込み、いまの人が出来上がっているのだと思う。
 もう離れよう。パートナーの同意は得たのだ。いまの職場を辞める。転職には難しい年齢ではある。職種を選ばなければ、いくらでも職はあると聞くが、理想ばかりを考えて離れる勇気がなかった。ただ、いまいる場所は自分の存在を否定されるかのような感じを受ける場所だ。評価を毎年下げられる一方なのを分かって残り続けるのが、つらくなってきた。いまの職場で得た経験も、いまは最悪でも最上と思える日がくると思いたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?