天使の記号学 第2章 読解
第2章 欲望と快楽の文法人間にとって欲望は<悪>なのか?という問いが投げかけられる。人間は理想化した存在である天使と現実の落差に絶望し、自らの肉体に<悪>を見出そうとする。欲望は本来、生命を維持するための外側に働きかける力であるが、生命の誕生が性的欲求その働きかけから生じる性的行為が源にある以上、生命の誕生それ自身が穢れあるものと捉えられる。著者は欲望が<悪>であるはずがないと述べているが、前章で述べられた意志による障碍が<悪>なのではないだろうか。ただし、ここで述べた意志は