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中国の神話伝説〈上〉


中国の神話伝説〈上〉

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 中国の神話や伝説を知りたい方に、自信を持ってお勧めできる本です(^-^)

 ただし、厚いです。注まで入れると、四百ページ以上あります。しかも、これは、上下巻の上巻です。下巻も、同じくらいの厚さがあります。
 内容も、それなりに濃いです。読み通すには、けっこう気力が必要です。

 それでも、中国の神話伝説に詳しくなりたいなら、日本語で読める文献として、本書以上にお勧めのものは、ありません。

 中国の神話伝説には、断片的なものが多いです。一つのストーリーになっていないため、覚えにくいです。
 それを、本書は、うまくまとめて、ストーリーを作っています。おかげで、頭に入りやすいです(^^)

 本書では、序論で、「神話とは何か」などが語られます。
 その後から、具体的な神話伝説の紹介が始まります。天地の開闢【かいびゃく】から始まって、神々の時代(黄炎【こうえん】篇)、聖王の時代(堯舜【ぎょうしゅん】篇)、英雄の時代(羿禹【げいう】篇)と続きます。

 最古の王朝・夏【か】以降は、下巻の担当になります。

 以下に、本書の目次を書いておきますね。

まえがき

序論篇
 第一章 神話は空想から生まれたのではない  など
 第二章 神話と宗教との関係  など
 第三章 中国神話はなぜ断片的なのか  など
 第四章 神話資料がもっとも豊富な『山海経【せんがいきょう】』  など
 第五章 科学に対する神話の啓蒙【けいもう】的役割  など
 第六章 中国神話の特色  など
 第七章 仙話の神話への侵入  など
 第八章 狭義の神話から広義の神話へ  など
 第九章 中国神話の後世への影響  など
 第十章 神の降下と人の昇天  など

開闢【かいびゃく】篇
 第一章 屈原【くつげん】の「天問」の問題提起  など
 第二章 竜狗と盤瓠【ばんこ】  など
 第三章 人類を創造した神がみ  など
 第四章 華胥氏【かしょし】の国  など
 第五章 伏羲【ふっき】の後裔【こうえい】  など
 第六章 女媧【じょか】、黄土をこねて人をつくる  など
 第七章 少昊【しょうこう】の誕生神話  など
 第八章 顓頊【せんぎょく】と禺彊【ぐうきょう】  など
 第九章 神と人が隔てられる  など
 第十章 神国の大戦争  など
 第十一章 大蟹【おおがに】と陵魚【りょうぎょ】  など

黄炎【こうえん】篇
 第一章 太陽神の炎帝、五穀の栽培を教える  など
 第二章 黄帝と「皇帝」  など
 第三章 中央と東西南北の上帝  など
 第四章 蚩尤【しゆう】についての伝説  など
 第五章 幽都の支配者  など
 第六章 勝利を祝う「棡鼓曲」  など
 第七章 「愚公、山を移す」  など
 第八章 伝説中の黄帝の発明と創造  など

堯舜【ぎょうしゅん】篇
 第一章 甲骨文字にみる帝俊【ていしゅん】  など
 第二章 帝嚳【ていこく】、鳳凰の天翟【てんてき】を踊らせる  など
 第三章 粗食に徹する堯【ぎょう】  など
 第四章 瞽叟【こそう】の奇妙な夢  など
 第五章 〔果支〕手【かしゅ】、画を作る  など

羿禹【げいう】篇 上
 第一章 十個の太陽が堯にもたらした苦悩  など
 第二章 羿【げい】、十個の太陽を射る  など
 第三章 羿【げい】と宓妃【ふっぴ】との出会い  など
 第四章 放蕩者の帰宅  など
 第五章 滅亡への道を歩む羿【げい】  など

羿禹【げいう】篇 下
 第一章 歴史上の洪水の記録  など
 第二章 禹【う】、上帝の命令を受ける  など
 第三章 九尾の白狐の瑞祥  など
 第四章 天帝、禹に元珪【げんけい】と神馬を下賜  など
 第五章 巨人と大人国の伝説  など
 第六章 結匈国【けっきょうこく】と比翼の鳥  など
 第七章 羽民国と卵民の国  など
 第八章 蚕叢【さんそう】と魚鳧【ぎょふ】  など




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