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日本の伝統色―その色名と色調


日本の伝統色―その色名と色調

 色の名前と、実際の色見本とが、たくさん載っている本です。

 古典文学や、ちょっと古い(昭和初期くらいの)文学作品や、時代小説・歴史小説を読んでいると、色の表現に、戸惑うことがあります。
 例えば、利休鼠【りきゅうねずみ】、縹色【はなだいろ】、伽羅色【きゃらいろ】などと言われて、どんな色か、思い浮かびますか?

 実際の色が浮かぶどころか、色の名前を読めるかどうかも、怪しいですよね(^^;

 この本は、そんなあなたに、役立ちます(^^)
 古典文学、時代小説、歴史小説が好きな方には、必携の一冊です。

 日本語名だけでなく、英語での色の呼び名も載っているのが、いいですね(^^)
 英語圏の文学を翻訳する方にも、お勧めします。

 アート系のお仕事をしている方にも、役立つでしょう。
 文庫本なので、持ち歩きやすいのも、嬉しいですね。

 この本を読むと、昔の日本人が、色に対して、いかに素晴らしい感性を持っていたかが、わかります。
 猩猩緋【しょうじょうひ】、媚茶【こびちゃ】、虫襖【むしあお】など、色の名の文字を見ただけで、物語が立ち上がってきそうです(^^)

 私は、この本のおかげで、浅葱色【あさぎいろ】と、浅黄色【うすきいろ】との違いを知りました。
 現在では、この二色は、混同されています。本来、これらは、違う色です。
 読み方も、違います。浅黄は、「うすき」と読みます。「あさぎ」ではありません。

 こんな知識も、身に付きます(^^)

 以下に、本書の目次を書いておきますね。

日本の伝統色 色票
日本の伝統色 解説

序説
 色票目次
各説
附説
 伝統色記載の文献年表
 和洋色名対照一覧表
 日本伝統色のJISトーン別分類一覧表
 JISの一般色名および修飾語の用い方
 JISトーンの名称
 マンセルの色相記号
 マンセルの明度・彩度記号
 参考文献
 索引



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