「雑談」を少しあらたまって言うと「対話」になる件 斎藤環氏の災厄論
▼2011年の東日本大震災と、現下(2021年春)のコロナ禍との共通点を探る試みが2021年3月12日付の毎日新聞で行われていた。
精神科医の斎藤環氏のインタビューから。
〈結論求めぬ「対話」こそ〉
▼まず、「ケガレ」意識による差別について。
ここでいう「ケガレ」は、「放射能の汚染」(東日本大震災における)や、「コロナウイルス感染」(今回のコロナ禍における)のことだ。斎藤氏は、東日本大震災のほうが深刻だったと考えるが、筆者は、ウイルス感染をめぐってこれほどまでの差別が