持田哲郎(言語教師@文法能力開発)

受験指導を通じて文法教育・言語技術教育を実践している言語教師です。「文法能力開発」とい…

持田哲郎(言語教師@文法能力開発)

受験指導を通じて文法教育・言語技術教育を実践している言語教師です。「文法能力開発」というソロプロジェクト的な事務所で、英語教育と国語教育の連携・融合の観点から教材制作などを行っています。その傍らで、予備校や塾で、英語・国語・小論文を教えています。

メンバーシップに加入する

主に大学入試の文法問題を使って英文法を学びます。

  • 会員

    ¥1,500 / 月

記事一覧

固定された記事

2024年度オンライン個別指導

ご挨拶いつも持田のnoteをお読みいただきありがとうございます。この記事では2024年度の文法能力開発のオンライン個別指導についてご案内いたします。なお、当年度はオンラ…

受験英語の硬直

これまでも繰り返しお話ししてきたこと。文法やって文法問題対策、解釈やって和訳問題対策、のように個々の学習と設問対策を短絡的に結びつけることしかできない受験生がい…

今日はひとことだけ

大学受験生にとって、自分の学習状況を客観的に見ることができるかどうかは合否の分かれ目となります。こうしたメタ認知ができなければ、何浪しても志望校には受かりません…

講義の役割

予備校の授業は「講義」が中心です。講師が語ることを生徒が聴く、という形式の授業です。この講義の役割は、生徒にとってわかりづらいことをわかりやすくし、気づきにくい…

大学受験英語のシラバスデザイン

文法能力開発の『ゆっくりとしっかり学ぶ英文法』は汎用性の高いコンテンツですが、大学受験英語にも活用することができます。受験英語に対応させていく場合、読解にも作文…

まだそんなことを言ってるの?

大学受験英語の話。文法知識はだいたい身についたので次は解法を学ぼう。そう考える受験生がいます。こう考えている時点で志望校の合格は厳しいと言わざるを得ません。 い…

「おもろい」授業

関東では馴染みの薄かった「おもろい」という形容詞も、徐々に定着しつつあるようです。授業に対する評価として「わかりやすい」という形容詞があてがわれることがあります…

学習者いろいろ

外国語として実際に英語を学ぶ人にはさまざまなタイプがいます。社会人の方であれば何らかの英語試験のために勉強している方が多数派でしょうか。上級学習者になると、「英…

私大専願と精読、または訳読

大学受験生の、徐々にレアとなりつつある層。私大専願で、一般選抜個別試験を目標とする人たち。持田が受験生だった30年以上前なら首都圏では最大勢力でしたが、今は総合型…

難しい・・・

頑張れば潰れるし、頑張らなければ潰される。そういう時代です。興味を持ってのめり込んでいるものであれば、「頑張る」という気負いがなくとも深め続けていくことができま…

開講1か月の現在地

予備校生は、そろそろ開講して1か月を迎える時期です。いわゆるゴールデンウィークのイレギュラーにも耐えて通学・受講を続けている人、すでに挫折して授業には出ていない…

もしかして、模試を受けっぱなし?

昨年、こんな記事を書きました。 この時期の受験生であれば、読解問題の本文を、全体を通して精読するのも有効だと思います。今の模試は、解説冊子に本文の詳しい解説が載…

一手間が大きな差を生む受験英語

今も、単語のリストをひたすら眺め、文法問題集を赤シートで多いながら眺め、知識の確認を行っている受験生がいます。この春から本格的に受験勉強を始めて、さっそく知識の…

文学こそ、ことばなれ

国語は文学か語学か、などという「議論」が交わされたことがあります。このとき、国語の教師であれば、まずは「国語」「文学」「語学」がいったい何を指しているのか、とい…

日曜日のオンライン個別指導について

オンライン個別指導につきましては、こちらでご案内しております。 日曜日の指導に可否ついてお問い合わせをいただくこともあるのですが、現状では日曜日は授業準備や教材…

個別指導のこと

個別指導とは何か、ということなのですが、ひとことで言えば、学習者の個に応じた学びを支援することです。英語で言うと、模試の偏差値が同じくらいだと同じ学力・英語力が…

2024年度オンライン個別指導

2024年度オンライン個別指導

ご挨拶いつも持田のnoteをお読みいただきありがとうございます。この記事では2024年度の文法能力開発のオンライン個別指導についてご案内いたします。なお、当年度はオンライン個別指導のみのご案内となります。移動の関係で家庭教師はお引き受けできませんのであらかじめご了承願います。

時間枠について指導可能な時間枠についてですが、長期間指導可能な常設の時間枠を、120分換算で週に12枠設けております。こ

もっとみる
受験英語の硬直

受験英語の硬直

これまでも繰り返しお話ししてきたこと。文法やって文法問題対策、解釈やって和訳問題対策、のように個々の学習と設問対策を短絡的に結びつけることしかできない受験生がいます。以前は予備校や塾の講座も英文法と英文読解の2本立てでそれぞれの授業でそれぞれの対策を行うカリキュラムが大半でした。これで入試問題が解けないのは慣れが足りないからだということになり、学習量を増やし、それに伴って学習時間を増やせばよい、と

もっとみる
今日はひとことだけ

今日はひとことだけ

大学受験生にとって、自分の学習状況を客観的に見ることができるかどうかは合否の分かれ目となります。こうしたメタ認知ができなければ、何浪しても志望校には受かりません。

講義の役割

講義の役割

予備校の授業は「講義」が中心です。講師が語ることを生徒が聴く、という形式の授業です。この講義の役割は、生徒にとってわかりづらいことをわかりやすくし、気づきにくいことを気づきやすくすることにあります。学習をインプットとアウトプットに便宜上分けるならば、講義はインプットのきっかけ作りとして機能するわけです。

こうして考えると、大学受験にとっての講義というのは、あるとありがたいと思う人が活用すればよく

もっとみる
大学受験英語のシラバスデザイン

大学受験英語のシラバスデザイン

文法能力開発の『ゆっくりとしっかり学ぶ英文法』は汎用性の高いコンテンツですが、大学受験英語にも活用することができます。受験英語に対応させていく場合、読解にも作文にも応用できる文法知識を、文法項目ごとに単純なものから複雑なものへと段階的に学んでいくことになります。いきなり難しいものをやらされない、そしてじっくり時間をかけて学べるという点で非常に安心感のあるシラバスとなります。

一方で、高校をすでに

もっとみる
まだそんなことを言ってるの?

まだそんなことを言ってるの?

大学受験英語の話。文法知識はだいたい身についたので次は解法を学ぼう。そう考える受験生がいます。こう考えている時点で志望校の合格は厳しいと言わざるを得ません。

いわゆる4択問題でいうと、解けない原因は文法知識が「だいたい」しか身についていないか、括弧の前後2センチくらいしか視野に入れていないかのどちらかです。「知識」と「意識」の少なくともどちらか一方が不十分であることが解けない原因となっているわけ

もっとみる
「おもろい」授業

「おもろい」授業

関東では馴染みの薄かった「おもろい」という形容詞も、徐々に定着しつつあるようです。授業に対する評価として「わかりやすい」という形容詞があてがわれることがありますが、それとは少し違った方向性を示すものに「おもろい」という評価を聞くことが増えてきました。

受験勉強とは言え、おもしろがれることは学習の継続を促す要因となるので悪いことではありません。むしろ、おもしろがってもらえれば授業者としては成功で、

もっとみる
学習者いろいろ

学習者いろいろ

外国語として実際に英語を学ぶ人にはさまざまなタイプがいます。社会人の方であれば何らかの英語試験のために勉強している方が多数派でしょうか。上級学習者になると、「英語道」のような境地に至り、生活の中心に英語学習を据えています。このタイプの方はプロ学習者であり、英語学習が職業のような方です。学習成果をマネタイズする手段として講師となり英語を教えたりしている方々です。

試験が主で学習が従の人と、学習が主

もっとみる
私大専願と精読、または訳読

私大専願と精読、または訳読

大学受験生の、徐々にレアとなりつつある層。私大専願で、一般選抜個別試験を目標とする人たち。持田が受験生だった30年以上前なら首都圏では最大勢力でしたが、今は総合型選抜も広まり、共通テストや外部英語試験のスコアだけで合否判定をする一般選抜も増えています。

私大の一般選抜個別試験で出題される問題の大半はマークシートによる多肢選択式です。英語の場合は、記述式問題の定番である和訳問題や内容説明問題が出題

もっとみる
難しい・・・

難しい・・・

頑張れば潰れるし、頑張らなければ潰される。そういう時代です。興味を持ってのめり込んでいるものであれば、「頑張る」という気負いがなくとも深め続けていくことができます。しかし興味がないものをやり続けようとしても、苦痛で仕方がないという人もいるでしょう。

受験勉強をやりきった人の多くは、実は受験勉強にのめり込んだ人たちです。試験対策として勉強することに苦痛を感じないどころか、むしろ快楽を覚える人たちだ

もっとみる
開講1か月の現在地

開講1か月の現在地

予備校生は、そろそろ開講して1か月を迎える時期です。いわゆるゴールデンウィークのイレギュラーにも耐えて通学・受講を続けている人、すでに挫折して授業には出ていない人、いろいろな状況の人がいると思います。

そして、そろそろ差がつき始める時期です。

明らかな差となるのは秋頃でしょうが、すでに少しずつ差がつき始めています。模試の文法・語法問題は知識を直接問う問題ですから、比較的学習効果が早く反映される

もっとみる
もしかして、模試を受けっぱなし?

もしかして、模試を受けっぱなし?

昨年、こんな記事を書きました。

この時期の受験生であれば、読解問題の本文を、全体を通して精読するのも有効だと思います。今の模試は、解説冊子に本文の詳しい解説が載っています。正直、当事者から見れば割に合わない仕事です。受験生の皆さんに活用してもらえなければ報われません。本文の全文解説は、復習の際に本文を通して読み込むことを想定して書かれたものです。読めていない箇所が把握できれば、解けていない原因も

もっとみる
一手間が大きな差を生む受験英語

一手間が大きな差を生む受験英語

今も、単語のリストをひたすら眺め、文法問題集を赤シートで多いながら眺め、知識の確認を行っている受験生がいます。この春から本格的に受験勉強を始めて、さっそく知識の確認です。進学校で定期考査で常時9割以上の得点率の人には、身につけてきた「学校英語」を「受験英語」の視点で自己評価する上で大切な学習です。

えっ、そんな人そんなにたくさんいるんですか?

上記のタイプの人たちは高1の頃から塾や予備校に通っ

もっとみる
文学こそ、ことばなれ

文学こそ、ことばなれ

国語は文学か語学か、などという「議論」が交わされたことがあります。このとき、国語の教師であれば、まずは「国語」「文学」「語学」がいったい何を指しているのか、という定義を明らかにしようとします。明確な定義が確立できないとしても、当面の議論に支障を来さないようにとりあえずの定義を共有しようとします。この手順を経ないで議論に参加する国語教師はいません。

さて、その文学ですが、文学もまたことばで紡ぎ出さ

もっとみる
日曜日のオンライン個別指導について

日曜日のオンライン個別指導について

オンライン個別指導につきましては、こちらでご案内しております。

日曜日の指導に可否ついてお問い合わせをいただくこともあるのですが、現状では日曜日は授業準備や教材研究などのために充てる日としております。日曜日の新規の受講は受け付けておりませんし、緊急を要する場合を除いて他曜日の指導の振替として日曜日に指導を行うこともございません。

どうぞよろしくお願いいたします。

個別指導のこと

個別指導のこと

個別指導とは何か、ということなのですが、ひとことで言えば、学習者の個に応じた学びを支援することです。英語で言うと、模試の偏差値が同じくらいだと同じ学力・英語力があるように思われがちですが、実際は学習者ごとに特徴、特性のようなものがあります。問題を感覚的に解いている人、理詰めで分析的に解いている人、時間切れだが解けている問題は完璧な人など、いろいろです。また、丸暗記が苦でない人、とにかく暗記が苦手な

もっとみる