フランスワーホリをスタートして１ヶ月。

今月は、南仏ラングドックにあるRoujanという街でWWOOFing、いわゆるファームステイをしていました。

広大なワイン畑での農作業。

これまでの生活とは打って変わって、
自然に囲まれた土地で植物に触れ合い
住まいの一部も自分たちの手で造り上げ
庭で採れた無農薬の果物や野菜を食べる。

田んぼに囲まれた田舎で生まれ育ったものの、
ここまで暮らしの在り方や環境や食について
自分の手を動かし、実際に触れて感じて
深く考えたことがなかった。

都会から離れて、
家族との時間を大切に、
毎日シンプルだけど素材のいいものを食べ、
自然溢れるゆとりのある空間に住んで、
よく働いて、オーガニックのワインを飲む。
休日は少し車を走らせて近くの町のマーケットへ。

一生こういう暮らしがしたいのかと言われたら違うかもしれないけど、
人間としての生活の原点に戻ったような
日本から遠く離れたこの地での日々は
自分にとって何が大切なのかを考え直すきっかけになってる。

ケミカルやプラスチックを使わない暮らし。
日本にいるとあまり意識もせずに
身の回りに溢れている環境に優しくない商品。

コンビニでペットボトルのドリンクや
過剰に包装されるお菓子を買って、
毎回ビニール袋に入れられて
数時間後にはゴミ箱へポイ。

リサイクルされるからいいとは言うものの
その「リサイクル」の先を知っている人がどれほどいるか。

環境に悪い農薬や化学薬品を使用したり
不当な労働環境下で働く人の犠牲のもと
安く売られている商品の数々。

それを購入するということは
苦しむ人や環境破壊を助長しているということを認識しているか。

本当は今後人類が生存していくために考えなくてはいけない問題の数々。
日本での何気ない生活は、そういう地球規模のリアルからはあまりにも程遠い。

一緒にステイしている子たちの中には
真剣にワインや農業に携わって来た人もいる。

オーガニック、バイオダイナミクス、
正直知識が足りなくて分からないことも多いのだけど、
人間のエゴのために環境に悪いものを使って自然に対抗しながら働くより「work with nature」自然と共に働きたい。
その気持ちはすごく分かる。

そうやって「本当に良い物」を作ろうと頑張っている人がいる一方、お金儲けのためにその商売をしている人も相当数いる。

生産性を高めるためにケミカルなものを使用しておきながら、自然派がトレンドだからナチュラルと謳ってその方が儲かるから、というような生産者もいるそう。

みんな「care about money」しすぎだよ、もっと「care about people」すべきでしょって言ってた。

本当そうだと思う。
お金のために働くのか、人の幸せのために働くのか。

「本当に大事なことって何だろう」って、ここにいると考える。

日本ではこういう真面目な話を真剣にできる機会はなかなか少ない。
政治や環境問題について考えようとすれば、
「なに真面目なこと言っちゃてんの」というような嘲笑が返ってくることもある。

ここで生活して思ったのは、
みんな世の中の動きに対して自分の意見を持ってて偉い。
「イギリスのEU離脱は〜」とか「フランスの首相は〜」とか。
自国や隣国についてちゃんと知識を持って自身の軸を持って判断してる。
それでもって、投票したり不買運動をしたりデモに参加したり。
自分たちの手で社会を動かしてるんだなって。

遠く離れた地で起こるデモ活動を見て、日本は平和でよかったと安堵する。
だけど社会に対する不満を嘆く。
本当にそれだけでいいのか。
きっと私たちはもうちょっと、自分たちの国について考える必要がある。

とか言いつつ、私もまだまだ無知すぎて。
日本について聞かれても分からないことだらけだし、
英語で飛び交う会話にうんうん頷いて聞くことしかできなし、
政治も経済も全然分かってないし
環境に配慮した生活をしているかと聞かれたらそうとも言い切れない。

まだまだこれからだ。
ただ好奇心のままに転々として
この先どうやって生きていきたいかも定まってない。

全く地に足のついてない生活をしてるけども
これからちゃんと社会の、地球の一員として、役割を果たしていけるように頑張ろう。

中途半端な状況でも受け入れてくれる雰囲気があるのがありがたい。

いろいろ経験して流れに乗ってその先の見たことない景色が見たい。

来月は別の土地へお引越し。
また新しい環境が楽しみだ。

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