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子どもの好奇心を見つけると、みんなが幸せになるお仕事~ピープル赤ちゃん研究所通信②~『ピートラ』Vol.65

こんにちは。機ちょーまさとです。
前回の「赤ちゃん研究所」の記事、読んでいただけましたか?

こちらの記事ではメンバーのきむらちゃんから紹介してもらいましたが、今回は経営側の視点で、ピープルに赤ちゃん研究所がなぜ必要か?について書こうと思います。


パーパスってこういうことじゃないの(仮説)

赤ちゃん研究所をお話するためには、前提となるパーパスについて理解していただくのが手っ取り早いかなと思いましたので、ちょっと長いですが整理してみます。

そもそも、パーパス経営とは何なのか。私たちの仮説ですがこういうことかなと思っています。
1.パーパス=本業となるビジネスモデルであり
2.実現すると関わっているみんなが幸せになる内容で
3.パーパスを決めたからには徹底してそれに向かうことが必要で、パーパスから遠いものは手放す覚悟をすることが必要

パーパスは本業となるビジネスモデル

ピープルは、それまでのビジネスモデルが外部環境の変化に対応していないと気付き、2年前(2022年4月)から「子どもの好奇心が、はじける瞬間をつくりたい」というパーパスを掲げて、会社の根っこの方から改革を進めています。
……と各所で言ったり書いたりしたら、メディアの取材の方や同じ玩具業界の経営者の方など多方面から質問をいただき、大きく2つのパターンがありました。
1つ目は「ピープルは慈善事業の団体になりたいのか?」と、利益追求をやめるように感じたというもの。
2つ目は「それは良いけど、本業はどうするんだ?」という、本業で得た利益を慈善事業に使うように感じたもの。

そんな文脈の中では「赤ちゃん研究所」という取り組みは、まさに利益追求を考えない慈善事業に見えてしまう流れですが、全然違うんです。上に書いた通り、パーパスは実現したいビジネスモデルを表していて、本業、つまりこの内容で利益を得ていこうという意思表示です。

子どもの好奇心追及はピープルの強み(得意で他社さんにリードできること)であり、かつニーズ(世の中から求められていること)の接点なので、過当競争の少ない市場を新しく作って利益追求できる、というわけです。

ビジネス用語的に「強み」と書きましたが、実際はピープルに参加するメンバーは子どもと触れ合ったり対話するのを面白がりながら、子どもが夢中になる新しい遊びを見つけるが大好きで、40年続けてきたら誰も真似できないくらい得意になっていたことに気づいた、が実情です。

パーパスはみんなを幸せにする内容でないと

ピープルが適正な利益をいただくことは、ステークホルダー皆さんの幸せにつながると思っています。
(1)ユーザー(子どもたち)が幸せ
 研究開発に時間とお金を十分にかけることができ、まだ発見されていない子どもの好奇心を見つけ、それに応える良い商品(やサービス)をつくることに使います。
(2)パートナー企業さんが幸せ
 ピープルは企画開発に特化した会社で、商品の製造や流通などを担当するパートナー企業さんにも十分な利益をお支払いして、良い仕事をする糧にしていただきます。
(3)株主さんが幸せ
 ピープルの得た利益は最終的に株主さんに配分されます。
(4)社会が幸せ
 まだ見つかっていない好奇心や、様々な大人のバイアスによってフタをされてしまっている好奇心を、おもちゃの販売というカタチで肯定していくことが、「子ども達が好奇心丸出しで生きていける社会」につながると信じています。

パーパス、決めたからには徹底する

ピープルはパーパス実現のために、2025年5月~に発売する新事業の準備に人の手(というか頭脳)とお金を集中していて、その一つが赤ちゃん研究所です。
と、口ではサラっと言ってしまえるのですが、新しいことを始めるためには、今やっていることを大幅に手放さなきゃいけないことに、多くの経営者は直面します(ビジネス用語で「ブロックバスター」だそうです)。
これまでも、ずまじめに忙しく仕事をしてきた私たち日本人にとって、単純に業務を追加するには、大幅に残業してもらうか、人を増やすしかありませんが……。良いものを作るためには心と体に余裕があることが重要なので、残業はかえって結果を悪くしますし、人を増やすとこんどは教育にリソースがかかってこちらも良い結果になると思えません。

ということで、「パーパスに反する」と判断してピープルは以下の大きな売り上げをもつビジネスを泣く泣く手放すことを決めました。
ぽぽちゃん/Peopleじてんしゃ/米国版ピタゴラス「Magna-tiles」 などなど。

普通に考えて、ここまではやらないとパーパスに掲げたことは実現できないという結論に至りました。

赤ちゃん研究所はなぜ必要なのか

前置きが長くなってしまいましたが、最初の問いの答えはここまでで全て書ききりました。ピープルに、なぜ赤ちゃん研究所が必要なのか?新しいビジネスモデルは、新しい子どもの好奇心を発見することが世界の誰より得意でいることが前提になるからです。

すぐに商品(やサービス)に変えられない好奇心でも、赤ちゃん研究所が発見してストックしていくデータは、いつか新しい商品につながったり、今ある商品の改良につながると信じて投資していきます。

信じる根拠は……
この研究によって生まれた商品は、大人の目から見ると同じに見える他社さんの商品と並べても、実際触ってもらうと圧倒的に赤ちゃんたちに喜ばれて選ばれるという結果を出している実績があるからです。
「触ってもらえば勝ち」。自信があるから、ロングセラー商品をぽいっと手放せたというわけです。

発売に向けて準備が進んでいる新商品たちが、皆さんのお手元に届いて、お子さんに喜んでもらえることと、夢中で遊ぶお子さんを目の当たりにしてご家族にも喜んでもらえることが、今から楽しみで仕方がありません。

今回は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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