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【穏やかな時間を描く】木村詩太インタビュー

個展「選ばれなかった曜日たち」開催中の木村詩太さんにインタビューしました!

絵本や映画のワンシーンのような画面。その美しさや可愛らしさは、観るたびに私たちへ新しい驚きと感動を与えてくれるようです。

そんな、観る人一人ひとりに優しく寄り添い、導くような物語を絵で表現する木村詩太さん。今回、そんな木村詩太さんにご自身や作品について様々お話お伺いしました。

ぜひお楽しみください!


𓊆 木村詩太さんについて 𓊇

ー自己紹介をお願いします

木村詩太 (以下:詩太):福岡県北九州市出身の木村詩太(きむらうーた)です。『穏やかな時間』というテーマで、詩や絵や物語の創作を行っています。

木村詩太『生命の樹』部分

ー「穏やかな時間」というテーマはどのようにして生まれましたか?

詩太:元々は詩を書くことから始まった創作活動でしたが、10年以上詩を書き続けたタイミングでコロナ禍になり、それが大きなきっかけで絵を描くようになった気がします。

コロナ禍になり、自分自身もそうでしたが、まわりの人たちが心も身体も疲弊しているように感じました。

当時はまだ詩がメインの創作で軽く絵を描いてる程度でしたが、すでに日々頑張って生きている人たちを詩や言葉で強く支えたり背中を押したりするのではなく、張り詰めた心が少し緩むような時間を与えることはできないかと考え始め、たどり着いたのが絵での表現でした。

「穏やかな時間」という創作のテーマは、そこから生まれました。

木村詩太『温もりの樹』

ーどのような画材を使って制作していますか?

詩太:画材は、主にアクリル絵の具を使っています。

絵を描いてみようと思った時に、自分が好きだった画家さんが使っていた絵の具がアクリル絵の具だったので、まずは真似してアクリル絵の具を使ってみました。

短期間でたくさんの作品を描きあげたいタイプなので、乾燥が早く厚塗りもできて水彩画のような表現もできるアクリル絵の具が自分には合っていたかなと。

木村詩太『泡沫の樹』部分

あとは、漫画家さんがGペンを使ってカリカリと絵を描く動画を見るのが好きだったので、その影響もあって、線画でGペンを使って描くこともあります。

今回の個展に展示している作品は、主にその「アクリル画」と「Gペンの線画」を合体させたような作品です。

木村詩太「積み樹」部分

ー普段作品を制作する際、参考にするものやインスピレーションを受けているものはありますか?

詩太:日常で目に入る美しいものはなるべく忘れないように意識して眺めています。

特に空や雲の色や変化などを眺めるのが好きです。

描きたいと思いついたものはメモするようにしてます。メモしたことを忘れてることもよくありますが(笑)。

Pinterest (ピンタレスト)というアプリでジャンル問わずいろんな写真を見たりもします。

*Pinterest

あと、制作中に聴く音楽は結構大事にしています。

穏やかな音楽を聴きながら、その音楽が流れている空間に合う絵をイメージして描くことも多いです。

ー影響を受けたミュージシャンやアーティストを教えてもらえますか?

詩太:はい、詩や音楽など、幅広いアーティストに影響を受けています。ここではその一部をご紹介します。

ナカムラミツルさん(詩)


BUMP OF CHICKENさん(歌詞)


haruka nakamuraさん(音楽)


ハンバートハンバートさん(穏やかな音楽)


木梨憲武さん(絵と遊び心)


池田学さん(絵の圧倒的な熱量)

ー作品を制作する際に心掛けていること、作品に込める想いをお聞かせください!

詩太:まず、日常ではできるだけ自分自身の心の状態を穏やかに保つことを大切にしています。

人の怒りや負の感情には触れないように意識して距離を置いたりしてます。

そして、穏やかな気持ちのまま絵と向き合います。

作品を見た人が、絵の世界にわくわくと想像を膨らませなが楽しめるように余白を多めに残しています。

小さな遊び心も忘れずに。

木村詩太『言葉の樹』部分

𓊆 作品について 𓊇

ー詩太さんの作品全体のコンセプトを教えてください。

詩太:全体を通して『穏やかな時間』というコンセプトで作品を描いています。

作品と鑑賞者の間に穏やかな時間が流れるような絵を描くことが理想です。

その中で、今回出展する作品は、4月の7Days展をきっかけに描き始めた【樹々】という新しいシリーズの作品になります。

物語の中に登場するような架空の樹々を描いたシリーズです。

【7days出展作品】木村詩太『日曜日の樹』
他の作品と全作品のコメントはこちらからご高覧いただけます。

樹々シリーズを繋いで一つの物語を書こうと思っているので、絵を描く時は物語の挿絵を描くような感覚で描きました。

この感覚は他のシリーズを描く時とは違う感覚かもしれません。

普段描く作品よりもサイズが小さいというのも一つの理由かな?

ー個展作品のこだわりポイントを教えてください!

木村詩太「うみの樹」部分

詩太:今回の【樹々】シリーズは「原画だからこそ感じられる魅力や喜び」というものを意識して表現しました。

遠くから見たり、近くに寄って見たり、斜めからぐるっと動きながら見たり、スマホ越しに見たりと鑑賞の仕方を変えると、陰影や輝き方が変化するので作品の印象が変わるのではないかなと思います。

なので、ぜひ会場で原画をご覧いただきたいなと思っています。

また、絵を見てタイトルを予想して、そのあとキャプションで答え合わせしながら鑑賞するのも楽しいかもしれません!

ー最後、読者の皆様に向けてメッセージをお願いいたします。

詩太:今回のピカレスクギャラリーで初めて作品と出会ってくださる方も多いと思います。

個展会場で過ごす少しの間だけは、日常を忘れ頭と心をからっぽにして穏やかな時間を過ごしていただけると幸いです。


木村詩太『渦の樹』部分

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詩太さんの作品から伝わる穏やかな時間の流れ。
その根幹に触れられるような、温かなお話をたくさんお聞きできました。

木村詩太 個展『選ばれなかった曜日たち』残すところあと2日、8月13日で終了です!

全作品、オンラインからもご案内しております。ぜひ会場とあわせてお楽しみください。

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木村詩太 個展 『選ばれなかった曜日たち』

〈会期〉
2023年8月2日(水) – 8月13日(日)

〈個展詳細〉
https://picaresquejpn.com/kimura_u-ta_solo_exhibition_2023/

〈作品購入〉
https://picaresquejpn.com/kimura_u-ta_solo_exhibition_2023-001/

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木村詩太プロフィール

木村詩太

木村 詩太(きむら うーた)
1987年福岡県生まれ、福岡県北九州市在住。
詩人・画家

“詩や言葉”の創作を続けたのち、非言語的な“絵”という表現の中に言葉以上に想いを込められる可能性を感じ、絵を描き始める。

10年以上詩や言葉と向き合ってきた詩太の描く絵は、詩的で物語の1ページのよう。

鑑賞者が想像を膨らませられるように余白を残す構図と柔らかな色彩が特徴。

また、絵に添える詩は絵の世界を深め、絵は詩の世界をさらに広げる。

創作のコンセプト《絵と詩をえがいて穏やかな時間を作る。》には
「ただ作品を作るのではなく、作品と対峙した人のそばに流れる穏やかな時間を作りたい。」という想いが込められている。

◇展示、受賞、掲載歴など
▼展示歴
2023「春風に樹々は笑う」(福岡城潮見櫓、福岡)
   「7days展」(ピカレスクギャラリー、東京)
   「ひとときの余白」(サンメッセ鳥栖/佐賀)
2022「ひとときの余白」(北九州市立小倉城庭園、黒崎ひびしんホール、福岡城潮見櫓/福岡)
2021「beautiful world traveler」(Bouton・ワンネスコーヒーブリュワーズ/福岡)
2020「一つの月と十二人の旅人」(cafe&bar MAKES MOON/福岡)
 「青と白の間。」(オンライン個展)
「たゆたう旅人の日記 in福岡」(小倉城/福岡)
「たゆたう旅人の日記 in大分」(中津市歴史博物館/大分)
「詩ルエット〜生きるのとなり」(北九州市立小倉城庭園/福岡)
2019「you are you」(フレスポ鳥栖/佐賀)
「傘in京都」(神足ふれあい町家/京都)
  「傘in東京」(キチジョウジギャラリー/東京)
 「傘in福岡」(小倉城/福岡)
2018「小さな一つと大きな一会」(小倉駅JAM広場/福岡)
「栞」(鞍手町歴史民俗博物館/福岡)
2017「詩ルエット」(北九州市立小倉城庭園/福岡)
2016「明日のための京のうた」(神足ふれあい町家/京都)
2015「今」(ザ・モール小倉/福岡)
2014「scene」(ゆうゆう壱番館/福岡)
▼掲載歴
2022 - 月刊DAY 作品連載
他、毎日新聞、西日本新聞、読売新聞、小倉経済新聞など


◇詩太 公式SNS
Twitter https://twitter.com/poet_uta

Instagram https://www.instagram.com/poet.uta/

Homepage https://poet-uta.com/

note https://note.mu/u_ta

facebook https://m.facebook.com/poet.uta



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