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読書感想文

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2020年から記録中。読んだ本の感想を書きます。
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記事一覧

No.14『Q&A』

No.14『Q&A』

都市郊外の大型商業施設において重大死傷事故が発生した。死者69名、負傷者116名、未だ原因を特定できず――多数の被害者、目撃者が招喚されるが、ことごとく食い違う証言。防犯ビデオに写っていたのは何か?異臭は?ぬいぐるみを引きずりながら歩く少女の存在は?そもそも、本当に事故なのか?Q&Aだけで進行する著者の真骨頂!
(裏表紙より引用)

 表紙にとても目を惹かれ、読むのを楽しみにしていた作品。とても面

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No.13『ぽこピーの本(ぽん)』

No.13『ぽこピーの本(ぽん)』

⚠少しネタバレあるかもしれません⚠

人気の超ユニークVtuberコンビの公式ファンブックがついに登場!
有名Vtuberが大集合した24時間配信企画を筆頭としたYouTube動画配信に、ゆるキャラグランプリ優勝やTOKYOIDOL FESTIVAL出場、コラボカフェ展開などマルチな躍進を続ける人気Vtuberコンビ「甲賀流忍者ぽんぽこ」「オシャレになりたい!ピーナッツくん」。その初となる公式ファ

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No.12『隣のずこずこ』

No.12『隣のずこずこ』

「村を破壊します。あなたたちは丸呑みです。ごめんね」二足歩行の巨大な狸とともにやってきたあかりさんはそう告げた。村を焼き、村人を呑み込む〈権三郎狸〉の伝説は、古くからこの地に語り継がれている。あれはただの昔話ではなかったのか。中学3年生の住谷はじめは、戸惑いながらも抗おうとするが――。恩田陸、萩野望都、森見登美彦が絶賛した、日本ファンタジーノベル大賞2017受賞作!

 この本を手に取ったきっかけ

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No.11『あなたの頭を覗かせて』

No.11『あなたの頭を覗かせて』

「なんなの、馬鹿じゃないの、いい加減にしてよ」
そんな日常がひどく懐かしい。本当に、ただ眺めるだけ。
少なくともあの時、あの少女は死んでいた。
これは非常に大変だった。
「デュシャンのオマージュだよ」
※持ち出しの際は必ず保管管理者の許可を得てください。
(本文より抜粋)
あなたの深奥へ迫る、書厨たちの祝宴がついに実現。

 2020年夏頃、Twitterで仲良くしてくれている人が「原稿を書いてく

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No.10『異類婚姻譚』

No.10『異類婚姻譚』

子供もなく定職にもつかず、ただ安楽な結婚生活を送る主婦の私はある日、いつの間にか互いの輪郭が混じりあって、自分の顔が夫の顔とそっくりになっていることに気付く……。夫婦という形式への強烈な違和を軽妙洒脱に描いた表題作で第154回芥川賞受賞!自由奔放な想像力で日常を異化する中短編4作を収録。
(裏表紙より)

 アメトークの読書大好き芸人か何かで取り上げられているのを見て、おもしろそう!と思ったものの

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No.9『ラブセメタリー』

No.9『ラブセメタリー』

🚨かなりネタバレ注意🚨「……僕は大人の女性を愛せません。僕の好きな人は、大人でも女性でもないんです」子供への密かな欲望に苦しむエリート外商・久瀬。犯罪者にはなりたくないと、治療を求めて精神科を訪れるが――。
幼い少女に繰り返し恋をする、小学校教師の森下。そんな自分の嗜好を知りながらも、ある一線を越えてしまい……。
欲望に弄ばれる二人の男と、その周囲の人々の葛藤をリアルに描いた衝撃の問題作。
(

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No.8『15歳のテロリスト』

No.8『15歳のテロリスト』

 「すべて、吹き飛んでしまえ」突然の犯行予告のあとに起きた新宿駅爆破事件。容疑者は渡辺篤人。たった15歳の少年の犯行は、世間を震撼させた。
 少年犯罪を追う記者・安藤は、渡辺篤人を知っていた。かつて少年犯罪被害者の会で出会った孤独な少年。何が、彼を凶行に駆り立てたのか?進展しない捜査を傍目に、安藤は、行方をくらませた少年の足取りを追う。
 事件の裏に隠された驚愕の真実に安藤が辿り着いたとき、15歳

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No.7『47都道府県女ひとりで行ってみよう』

No.7『47都道府県女ひとりで行ってみよう』

日本には47都道府県もあるのに、行ったことがない場所があるというのはもったいないなぁ。というわけで、全部行ってみることにした。33歳の終わりから37歳まで、毎月東京からフラッとひとり旅。名物料理を無理して食べるでもなく、観光スポットを制覇するでもなく。その時の自分にちょうどよいペースで、「ただ行ってみるだけ」の旅の記録。
(裏表紙より)

 いつからか、将来の夢の一つに「47都道府県全部旅行する」

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No.6『毒殺魔の教室』

No.6『毒殺魔の教室』

那由多小学校児童毒殺事件――男子児童が、クラスメイトの男子児童を教室内で毒殺した事件。加害児童は、三日後に同じ毒により服薬自殺を遂げ、動機がはっきりとしないままに事件は幕を閉じた。
そのショッキングな事件から三十年後、ある人物が当時の事件関係者たちを訪ね歩き始めた。ところが、それぞれの証言や手紙などが語る事件の詳細は、微妙にズレている……。やがて、隠されていた悪意の存在が露わになり始め、思いもよら

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No.5『そこにいるのに』

No.5『そこにいるのに』

思い出してはいけないモノ、撮ってはいけない写真、曲がってはいけないY字路、見てはいけないURL、剥がしてはいけないシール……読み進めるほど後悔する、13の恐怖と怪異の物語。
(河出書房新社HPより)

 13のホラー短編集で、共通点は「クママリ」というクマのキャラクター。見えなくても確実に何かが「そこにいる」という圧迫感が読んでいてじわじわ迫ってきて良かった。嫌な気持ち悪さがあって、それがとても楽

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No.4『ボトルネック』

No.4『ボトルネック』

亡くなった恋人を追悼するため東尋坊を訪れていたぼくは、何かに誘われるように断崖から墜落した……はずだった。ところが気がつくと見慣れた金沢の街にいる。不可解な思いで自宅へ戻ったぼくを迎えたのは、見知らぬ「姉」。もしやここでは、ぼくは「生まれなかった」人間なのか。世界のすべてと折り合えず、自分に対して臆病。そんな「若さ」の影を描き切る、青春ミステリの金字塔。
(新潮社HPより)

 米澤穂信さんの作品

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No.3『玩具修理者』

No.3『玩具修理者』

玩具修理者は何でも直してくれる。独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも……死んだ猫だって。壊れたものを一旦すべてバラバラにして、一瞬の掛け声とともに。ある日、私は弟を過って死なせてしまう。親に知られぬうちにどうにかしなければ。私は弟を玩具修理者の所へ持って行くのだが……。
現実なのか妄想なのか――。
全選考委員の圧倒的支持を得た第2回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作品。
(裏表紙より)

 小林泰三さん

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No.2『石黒くんに春は来ない』

No.2『石黒くんに春は来ない』

学校の女王・京香に告白し振られた石黒くんが意識不明の重体で発見された。クラス全員に失恋をバラされたショックによる自殺未遂かと思われたが、学校は知らん顔。しかし半年後、名ばかりの偽善グループライン「石黒くんを待つ会」に、病院で眠り続けているはずの本人が参加し大混乱に。“復活”は復讐の合図⁉弱肉強食だった教室の生態系が崩れ出す。
(裏表紙より)

 完全にジャケ買いした。表紙の絵があまりにも美しくて、

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No.1『聖なるズー』

No.1『聖なるズー』

犬や馬をパートナーとする動物性愛者「ズー」。
性暴力に苦しんだ経験を持つ著者は、彼らと寝食をともにしながら、
人間にとって愛とは何か、暴力とは何か、考察を重ねる。
そして、戸惑いつつ、希望のかけらを見出していく――。
(集英社HPより)

 ズーとは、ズーファイル(動物性愛者)の略称である。彼らは、自分たちのことをズーと呼ぶ。ズーフィリアではなく、ズーファイルだ。そんなことをいきなり言われても、当

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